将来の夢は「マンガ家だ!」というヤット君ですが、絵の方は親の贔屓目で見ても今一つ・・・
でも、お話作りは、親バカですがまんざらでも無いかも?
で、そのヤット君、2年半振りにお話を書上げたので・・・
かみさんが「ブログに載せろ!、ブログに載せろ!」って煩いので・・・
使った漢字も編集無し、原文そのままで書き起こしましたので、ま、読んでやって下さい。
ちなみに、前作はこちらです↓少しはレベルアップしたかな?
それではどうぞ・・・
きょうふ!!まよいのゆうれい山
ある暑い夏の夜のことでした。 「ゆうれい山」という山の中を、東京しぶや区に住む、大島正夫さんと田中建二郎さんの二人を乗せた車が走っていました。 なぜ、こんな所に来るかというと、二人は、ある株式会社の平社員で、この間の日曜日、博物館に行った時に見た、宝の地図をほしくなりました。 そこで、館長にたのんで借金までして買い入れたのでした。 「大島くん、本当に宝なんてあるのかい?」 「ぜったいにあるさ。それにまだ、登り始めてから、五分もたってないんだぜ。」 「そうか、でもたいくつだな。タバコでもすうか。」 そして、田中さんは、ふところからタバコとライターを出すと火をつけました。 「でも、まだたいくつだ。そうだ、この車にはテレビがついているんだろ?見せてくれ。」 すると大島さんは、 「いいとも見たまえ。」 と言いました。 「ところで大島くん、君は宝を手に入れたら何に使うつもりかね?」 「ええと・・・そうだな、まず借金を返すだろう。それと海外りょ行にもいきたいし・・・ そうだ!!この辺りでツチノコを見たという人がいたじゃないか!!ツチノコをつかまえたしょう金で、ついでに家も建て直そう。そうだ田中君、君は安いアパートを借りて住んでいるんだろう。だったらあんなボロアパートなんかより高そうマンションを買ってやるよ。」 「それはありがたい!!宝も手に入れて、ツチノコもつかまえれば、あのボロアパートから高そうマンションに住めるんだ。やったぁ!!」 こんなのん気な話をしている二人ですが、この後、あんなおそろしい目に会うとは、夢にも思わなかったのでした・・・・・・・。 それから、三時間ほどたったころ、二人は車の中のテレビで、まんざいを見ていました。 「ワハハハ、面白いね田中君。」 「ワハハ、そうだね、大島君。ワハハハハ・・・」 ところが、とつぜんテレビがおかしくなりました。聞こえるおとも 「ザーザピーピーザーガーピピガガジャー」 というざつ音だけで、しばらくすると画面も砂の嵐に成りました。そして、車も動かなくなりました。 「あれ、変だな。こしょうかな?」 すると、田中さんが、 「でも、車のねんりょうは残ってるみたいだぜ。」 大島さんが、ガソリンメーターを見てみると、まだたくさん入っています。 大島さんは、 「弱ったなぁ、こんなきりの中で車がこしょうか。しかたがない、ここから歩いて三十分くらいの所が目的地だ。だから、車から出て歩こう。」 と、言いました。 ところが、三分ほど歩いた所で二人とも動けなくなってしまいました。 「ハァ、ハァ、もうだめだ。ハァ、ハァ、ハァ、しかもここ、あんな不気味なお堂があるんだ。もういやだ。ハァ、ハァ。」 「よし、もう歩こう。ハァ、ハァ。」 と言って二人はきりの中へと進んで行きました。 「あれっ こ、これはどういう事だ。さっきと同じ場所じゃないか!!」 何とそこはさっき休んでいた場所と、同じだったのです。大島さんと田中さんは、夢でも見ているのではないかと思いました。 「そっそんな、そうだ、さっきは北の方に歩いて行ったんだ。別の方角へ行ってみよう。」 ところが、東に行っても西へ行っても、南へ行っても何度行っても同じ場所にたどり着くのでした。 大島さんが言いました。 「いったいどうなってるんだ、ハァ、ハァ。」 大島さんは、あの不気味なお堂の前に立っていました。そして次のしゅん間、お堂の中から生臭い風が吹いてきました。 「うわぁ!!」 びっくりして大島さんは、お堂からはなれて田中さんにとびつきました。田中さんはあおむけにたおれました。 「何をするんだ大島くん!!重い、下りてくれ!」 田中さんはかんかんです。 「す、すまない、ゆるしてくれ。だって、お堂の中から、生臭い風が吹いてきたんだ!!」 「何ねぼけた事を言っているんだ!」 田中さんは大島さんがでたらめを言ってるんだと思いましたが、何だか生臭い臭いがしてきました。二人は気味が悪くなって、逃げだしました。 ところが、又、同じ場所に着きました。 すると、気味の悪い声が、どこからともなく聞こえてきました。 「うう・・・立ち去れ・・・立ち去れ・・・。」 大島さんが、言いました。 「たっ田中君、君、今何か言ったかね?」 「いや、ぼっぼくは何も言ってない。」 するとまた、 「立ち去れ・・・立ち去れ・・・」 と言う声が聞こえてきました。 大島さんは、勇気を出してお堂を開けてみようとしましたが、開けられませんでした。 「ええい、開けてやる。」 と、とびらを開けてみました。すると、中のおじぞう様が、不気味に青白く光っていました。すると、お堂の入口に、大きな口の様な物が見えてきました。 「わあ!!」 二人そろって悲鳴を上げました。すると二人の足が、勝手にお堂の方へ歩いていきました。 「な、なんだ、足がぼくらの意思に関係なく歩いてゆく・・・・・・・・・。」 そこに二人のすがたはありませんでした。 それからというもの、だれも、この二人の顔を見たものはいませんでした。 完