田上さんからタンザニアの教育制度について資料が送られてきました。ファラジャに行って生徒たちのプロフィールを作ってくれています。現在子どもたちは当初14名と聞いていましたが、再度調べてもらったところ17名だそうです。ここは個人の孤児院です。現在家の大きさの割に子どもたちが多すぎるので政府の指導を受けています。子どもたちの一部を他の施設に移すのか、タンザニアの小学校の制度にある学校の寄宿舎に人数オーバーの子どもたちを移すのかを検討しているようです。
まず子どもたちをどこかの施設に移す場合、その施設との交渉が発生します。また寄宿舎に入れる場合は学費は無料ですが、寄宿舎代や食費などが掛かります。もちろんファラジャにはこのようなお金はありません。当会も継続的に出せる金額ではないようです。(詳細調査中)子どもたちは主にキリスト団体から預かって欲しいと言われて、ファラジャのママが個人で預かってきて、だんだん人数が増えてきたようです。タンザニアの人はいい意味で助け合いの精神が旺盛ですので、資金計画などしっかり立てなくても子どもが増えてきます。
その結果今回のような問題が出てきました。また表にあるように小学校、中学校義務教育と掲載されていますが、実際は小学校に入学する年齢が家庭の事情によりまちまちです。そして小学校で終わってしまう子も多いのです。中学校は一応英語で授業が行われるとありますがいろいろ。従ってアフリカの国々では最低でも英語が出来ないとまともな職に就くことも難しいのです。
途中で小学校から国のレベル試験がります。進級できないことや進学する中学のレベルがこのテストで決まられます。その後誰でも高校に行くなんて日本のようなことは出来ません。今までの例ですと高校に入学できるレベルB(?)の中学に孤児たちが行くのは至難の業に用です。小学生は授業が終わってから家に帰って日本のように勉強する習慣は今までの孤児院の子どもたちには無いようです。
そんな問題を現在抱えていることを報告しておきます。皆さんのアイデアがあれば事務局に。
事務局 sekaiojisan@gmail.com 砂川
以下 https://note.com/suzuken_tobitate/n/n07d9fbe8d754 より抜粋
・識字率※若者(15歳〜24歳)に限る
約70%強
・就学率
初等教育 約96% 中等教育 約30% 高等教育 約5%
(「世界子ども白書2015」より)
日本が小中高の6-3-3制と言われますが、タンザニアは7-4-2制で13年間で基礎教育が整備されています。このうち、義務教育に該当するのがPrimaryの7年間となっています。中等教育においては、日本でいう中学校に当たるのがO(ordinary) Levelとして、高校に当たるのがA(advance) Levelとして設定されています。高校は、A Levelの学校が大学進学へと繋がっていき、その他に日本でいう高卒認定取得・就職を目指すためのDiplma/Certificateと言われる、いわば職業訓練校や専門学校のような学校もあるようです。
そして、この教育システムと切っても切り離せないのが、進級・進学のために全生徒が受けるNational Exam(国家試験)と呼ばれる学力テストです。
子どもたちは、このテストの結果で進級できるか、進学できるかのほとんどが決まります。そのため、このテストで点数を取ることが生徒の目標であり、点数を取らせることが先生の務めとなっています。今では進級に必要な点数の合格ラインが緩和されたことなどもあり、本当にやる気のない生徒でなければ進級できないということはないみたいです。