さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

美しい野草の花が咲く散歩道

2012-02-06 | 日記
 85歳の老体、それに心筋梗塞を病む身には雪道を200メートルも歩くと息切れがします。4ヶ月前の私は標準ズームと、望遠ズームをつけたそれぞれ1キログラムもある2台のカメラを持って吹雪の中でもかけずり回っていました。
 でも、いまはむかし撮った写真に思い出を追う身になってしまいました。


 ここは私たちの住む集落の近く、旧鶴沼川沿いの堤の道です。昨年までの私の散歩道でした。草藪だけのつまらない堤のように見えますけど、ここには目立たないけれども美しい自然の花がいっぱいあるんですよ。


 早春の土手一面に咲くオオイヌフグリと春をつげるツクシです。オオイヌフグリはユーラシア・アフリカ原産の渡来種と言われたいますがもうすっかりなじみの植物になって春一番に雪消えの土手に小さな美しい青い花を咲かせます。私は大好きです。 


 オドリコソウです、春の花ですけどこの花の一片をとって吸うとかすかに甘い蜜があります。貧しかった子供の頃、友とこの花を見つけては蜜を吸って楽しみました。懐かしい花です。


 なんという植物なんでしょうか、小さなツリガネの形をした青い花、目立たないけれども奥ゆかしくて私の大好きな花です。


 ネジバナ 夏、芝草の中にグラジオラスに似た小さな花を咲かせます。豪華なグラジオラスが小さくなって芝草に中に可憐に咲いているように見えて綺麗です。でも近頃はあまりみなくなり珍しい花になりました。かつては田の畦などでたくさんみられましたけど。




 夏の野に咲く豪華なヤブカンゾウや、夕暮れにほんのりと咲くマツヨイグサ、それに秋の十五夜の頃咲く萩のはな・・・みんな大好きです。


 土手の緑の草むらの中には目立たないけれども自然の花が咲いていて目を楽しませてくれます。渡来種だそうですけどハルシオンの花も大好きです。

 元気な頃は山を歩くのも大好きでした。愛犬マルと野山を駆け巡っていました。水芭蕉の咲く奥山などでは人の姿はありませんでしたからリードフリーで一人一匹で自由に駆け回っていました。


近くの山にも人知れずひそやかに咲く美しい花もたくさんあるんですよ。

 私はあでやかに咲く栽培種の蘭の花も好きですけど、人知れず林の中に咲くシュンランの地味な花を見つけると感動するんですよ。楚々とした美しさを凛とした姿で見せています。


 ショウジョウバカマも綺麗です。高山植物と言いますけど結構低山の湿地に生えています。


 なんというスミレなんでしょうか。山に咲くスミレも綺麗です。


カタクリの花はおきゃんな中学生くらいの女の子の姿ですね。幼い頃貧しかった私などは葉を摘んでおひたしにし、真っ白な球根を掘って焼いて食べました。片栗粉は今はジャガイモのデンプンですけど、本来はカタクリの球根からとったデンプンなんですね。


くずの花は地味ですけど、葛の根からとった本物の葛粉(吉野葛)は上品な和菓子の原料ですね。市販のくず粉は多分ジャガイモから精製したデンプンだと思いますよ。本物の葛粉はちょっと灰色です。 


 ツクバネウツギの花です。同じ仲間のヤブウツギの木はあの世に旅立つ人の杖に棺に入れられるので嫌われますがツクバネウツギの花は可憐ですね。果実が昔お正月についた羽子板の羽根に似ているんですね。可愛いです。



 藤の花も、棚で栽培された花よりも山で自然に咲く藤の花は豪快です。


 日光キスゲ(ゼンテイカ)も群落でみるより、ひそやかに森の中で咲く一株の日光キスゲのほうが味わいがあるような気がします。
 低地型ゼンテイカの小さな群落が私たちの会津坂下町の糸桜里の湯から3分位でゆけるスキー場跡の旧第三リフト乗り口近くにあります

 福島大学の植物の先生に写真を添えて報告したら、日光キスゲは珍しい植物ではないけれども低地にある群落は珍しいので是非保護してほしいとのご教示がありました。町教委にも報告しましたけど、美しい日光キスゲの群落を確認した。坂下町にはほかにも塔寺の電車線路の沿線にも群落があることが分かっている。と教えて頂きました。
 福大の先生は、葛や茅など夏期に刈り払い保護してほしいといってらっしゃいました。喜多方市では姫小百合や福寿草の群落地を保護して観光の場所とそて宣伝していますね。糸桜里の湯あたりで宣伝と保護に動けないものでしょうか?・・
 早春には糸桜里の湯から昔の射撃場跡へ向かって5分も歩くと、谷間の草地から森に入るところにカタクリの群落があってきれいです。スキー場跡の蕎麦の畑のすぐ近くです。
 糸桜里の湯においでになった節などいって楽しまれたらたら如何でしょうか。

 かつて食べられる山野草以外はまったく植物に興味がなかった私がこれだけの美しい植物を知ることが出来たのは、実は5年ほど前に逝った懐かしい友のおかげなんですよ。
 私が、昨年10月急性心筋梗塞であの世にもう一歩と言うところまでいたのに帰ってこれたのはその友が気づいてまだ少し早いよと追い返してくらたからなのかな・・・・なんて思ってもいるんです。

 いまは雪道を200メートルもリハビリして歩くと息切れする私ですけど、どこまで回復出来るか雪消えの春までリハビリをがんばるつもりでいるんですよ。早春の花が撮りたいですから・・・