さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

チョンチョンとやってきてキスいいえ恋のプレゼント

2014-12-14 | 日記
 2羽のカラスの結婚の儀式です。

 美味しい餌を雌の鳥に受け取ってもらえれば雄の鳥の結婚のプロポーズは受け入れられたことになって結婚の儀式は成立するんだそうですね、

 そして交尾して産んだ卵を抱く雌に雄は献身的に餌を運び、雛がかえれば雄雌が力を合わせて餌を運ぶんです。お母さんお父さん・・赤い口をいっぱい開けて餌をねだるカラスの雛です。



 
温かい鳥の家族は雛が巣立って一人前の成鳥になるまで続くと聞いています。 

信仰の飯豊の山に神おわす

2014-12-13 | 日記
 

 写真右から飯豊本山(2105m)・御西岳(2012m)・左大日岳(2128m)飯豊連峰の雪が輝いています。飯豊は信仰の山でした、でももう来年の豊穣を飯豊に祈る人も少なくなりました。

 かつては集落の若者は村の鎮守にお籠もりして近くの川で水垢離をとって白装束で先達に導かれ、ロッコンショウジョウ オヤマハセイテン アーヤニアーヤニキスシキトウト イイデノオヤマノカーミノマエニオロガミマツルとなえながら登拝して一人前の集落の成員として認められたのです。

 私はそれを知っている古老ですから散歩の道すがら雪の山々に静かに手を合わせます。「ああ、あの御西岳の稜線のお花畑が美しかったな」などとも思いながらです。

 飯豊山登拝の文章は井関敬嗣先生の「会津坂下町の伝説と史話」によりました。写真は井関先生の少年時代、飯豊山の登拝をなさった時のお写真です。


旅に病んで夢は枯れ野をかけ廻る 芭蕉

2014-12-11 | 日記
 なぜこんな句が思い浮かんだんでしょうか


 私には分かりません。
 初冬の寒さに耐えている葉が落ちたポンプ小屋の桜、遠く浮かんで見える磐梯山の雪、12月の3時はもう夕暮れです。宮川の堤を散歩しながらふとそんな句が心に浮かんだのです。厳しいけど負けずに耐えて生きて行こうと思った私の心なのかも知れません。
 
 

珠玉の柿が空いっぱいに輝いて美しい

2014-12-10 | 日記
 これって初冬の空の花火です



 喜んでいるんですよヒヨドリやムクドリたちの小鳥が、この柿はやがて冷たい雪にさらされて渋のぬけた甘い柿になるんです。そして小鳥たちのおいしいご馳走、いや命を繫ぐ食料になるのです。

 豊かなことはわびしいです。
 今はスーパーに行けば美しく磨かれて大きな会津みしらず柿が買えます。だから同じみしらず柿なんですけどこの近くの畑に植えられている柿を収穫して渋を抜き自分の家で食べたり知人に送ったりする人は少なくなくなりました。手入れがされていませんから実は小さいし美しくもありません。だから柿の木を植えられた広い畑に収穫されないで美しく輝いている柿がいっぱいあるんです。ほとんどが小鳥たちの餌になるのです。


 スーパーで売っている選果されて大きくて美しく化粧された柿は甘さが控えめな上品な味がします。価格も美しく上品ですから結構な価格です。

 そして町営温泉の糸桜里の湯の売店で売っている柿はたぶん熟年の方が自分の家の畑の柿を採って渋を抜いた柿だと思うんです。玉の大きさはスーパーで売っているものよりやや小ぶりで化粧されていませんから美しくもありません。ビニール袋に入った6個入りが250円くらいで買えるんです。味はスパーで売っている柿のように上品な薄い甘さではなくて、深い味わいのある甘さが口いっぱいに広がります。私はこの味こそが本当の会津みしらず柿なんだと思うんです。

 私は一日おきに朝ばばちゃん(家内)を糸桜里の湯に車で送って夕方迎えにいって自分も入浴して帰ります。そのときばばちゃんは6個いりの柿を一袋か二袋を買って置いてくれます。

 その柿を私は一度に二個ぐらいずつ自分で皮をむいて食べます。口いっぱいに広がる甘さ、それを食べるとき私は生きてることが本当に幸せだと思うんです。今年もおいしいみしらず柿をいっぱいいっぱい毎日食べられる会津の秋はすばらしいとしみじみ思うんです。上品な薄い甘さの柿は私に向いてはいないんですよ、化粧されて形は美しいんですけども甘さが上品で薄いんです。