続・切腹ごっこ

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「徳川風雲録」感想

2008-01-03 | ★レビュー(映像)

徳川風雲録」、思わぬ切腹シーンがあったものの、満足できるものではなかった。

 物語の終盤、いよいよ将軍吉宗と、御落胤天一坊が会えるのか?という段階で、天一坊が切腹の稽古をするシーンがある。着物の前を寛げ、腹に短刀を突きたててうめき声をあげながら突っ伏す。その姿を見かけた女が慌てて駆け寄るが、むっくり起き上がる。実は突きたてたのは短刀ではなく扇子というオチ。
 「自分は将軍の御落胤である」と名乗り出て、もし偽物であるともみ消された場合は腹を切って果てるという覚悟で、切腹の稽古をしていたらしい。「切腹」のシーンや、「切腹をしようとして止められる」シーンというのはいくつも見たことがあるが、「切腹の稽古」のシーンというのはめずらしいかもしれない。見ようによっては擬似的切腹(平たく言えば切腹ごっこ)をしているように見えなくもない。思いがけず面白いシーンを見ることができた。
 このシーンを見た時、まさかとは思ったものの確信はなかった。しかし、ここでいわゆるフラグが立っていたのだ。いうなれば「切腹フラグ」というやつが。

 真の御落胤かどうか調べる、と言って大岡越前守忠相の屋敷に呼び出された天一坊は、忠相の騙し討ちに遭う。負傷した天一坊に、忠相が「御落胤ならば立派な最期を」と、切腹を勧める。
 
天一坊は白の裃に着替え、着物の前を寛げて(ただし素肌を見せたわけではなく、肌着一枚残した感じ)、設えられた短刀で着物の上から一文字に腹を切った。忠相の介錯を断り、自ら首を掻き切ろうとするが力尽きて突っ伏す。
 そこへ江戸城から独り馬をとばして吉宗が駆け付ける(暴れん坊将軍級の自由な設定だ)。天一坊を抱き起こす吉宗。首を掻き切る前に力尽きたのが幸いしてか、意識を取り戻す天一坊。そして父子最期の対面を果たした後、吉宗の腕の中で息絶える―

 打ち首獄門になると思っていたので、思いがけない切腹シーンだった。しかし肝心の、腹に短刀を突き立てたシーンはいつも通り胸から上しか映らないものだった。ただ、首を掻き切るために構えた短刀や手は血に濡れていた。これはよかった。あとは着物の前を肌蹴て素肌をちゃんと見せてくれていれば、胸から上だけしか映らなくてもけっこうイイ雰囲気になったと思う。役者がよかったのでちょっと残念。

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