・ 黄金の釵 、タイマイ の 笄 を サ して、鱗衣ゲイショウ を纏った南子の笑顔は、 ニチリン の輝く如くであった。
谷崎潤一郎 「麒麟」より
釵 [かんざし]
タイマイ [瑇瑁]・・・鼈甲(べっこう)
笄 [こうがい]
サして [挿]して
ゲイショウ [霓裳]・・・虹のように美しい裳裾
ニチリン [日輪]
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日本髪といえば、
櫛 くし
簪 かんざし
笄 こうがい
のようです。
上の 笄 釵 簪 はすべて髪に挿す 「かんざし」と読みます。
わたしが今までお目に掛かったことがある 「かんざし」は、 簪 だけでしょうか。
笄 髪を掻き上げるのに用いる。女性の髷に横に挿す髪飾り。「髪掻きの転」
釵 二本足の髪飾り。
簪 女性の髪に挿す髪飾り。「かみさし」の転。もとは冠をとめるために髻(モトドリ)に挿したもの。
言葉で書いてもあまり違いはわかりませんね。
やはり百聞は一見に如かずでしょうか。
必殺仕事人でもお馴染みですが、「かんざし」は昔から女性が唯一?使ってきた武器だったような気がします。
おちおち気を許し、隣で無防備に眠りに落ちるのは、もしかしたらとっても危険なことなのかもしれません。
でも、それはそれで全く悔いはないんですけどね。(わは)