1級を勉強していて恥ずかしい話ですが、常用漢字を書き間違えてしまいました。私にとっては、特に珍しい事ではありませんが、恥を忍びここに公開したいと思います。きっと2級からやり直さなくてはいけないとも思います。
北海道の空の玄関口である新千歳空港にほど近い「千歳駅」。毎日JR通勤で乗換えする駅です。
どのような間違いをしたかというと、歳の字の「戊」の中に「示」を書いてしまった。どうしてこの字は「神」に関係してるかもと。実際は、上の横棒が一本余計ですね。では、示の横棒が一本ない字は何を表しているのでしょう。
サイ、セイ
とし、とせ、よわい
歳
【解字】形声 步+戌(音)。步は、あゆむの意味。音符の戌(シュツ)は、まさかりの象形。
まさかりでいけにえを裂いて一年ごとに祭る儀式から、みのり、としの意味を表す。
步は、一年が終わって次の年へと歩むの意味から付された。常用漢字は省略形。
- 星の名。木星。
- とし。
- 穀物のできぐあい。
- としごと。毎年。
- その年の運勢。としまわり。
歳 の旧字は、歲 です。
さらに、
歩 の旧字は、步 です。
※上の2つは、常用漢字(当用漢字)が制定された時に簡略化された字です。
旧字を分解して、步と戌を色分けしてみると大変分かりやすいですね。
参考までに、旧字の步を使っている1級配当漢字は、嚬 顰 蘋 陟 騭 の5字あります。
これと似たような字で、同じく常用漢字に「戚」があります。
セキ
みうち、いた-む、うれ-える
戚
【解字】形声 戉+尗(音)。戉は、まさかり意味。音符の尗(シュク)は、豆の象形。
豆のように小さなまさかりの意味を表す。また、尗は弔に通じ、いたみうれえるの意味を表す。
また、いたみいたわる心の通いあう親族の意味を表す。
- おの。まさかり。
- 儀式用の武器で木製、おの型をしたもの。「干戚」
- うれ-える。いた-む。かな-しむ。「哀戚」
- したしむ。
- みうち。妻の身内。転じて親族。「親戚」
- ひきがえる。
- せまる。せばまる。また、ちぢむ。
- すみやか。
この字は、「戊」の中は「尗(シュク)」になりますね。「尗」は、豆を表しています。2つの字を混同した訳ではありませんが、うろ覚えだったのでしょうね。「戊」の中に入る文字としては、「歳」と「戚」しかないのかもしれません。
今回は、恥ずかしさを紛らわすために、このような解説を・・・・。
恥をかいたついでに確り覚えたいと思います。 というか、もう間違えないでしょうね。
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最後に、以前の記事でも書きましたが、外側の部分についても間違えやすいので再掲。
戍 ジュ まも-る
会意。人+戈。戈は、ほこの象形。人がほこを持って守るの意味を表す。
戌 ジュツ いぬ
形声。戊+一。戊は、ほこの象形。一文字にほこでたつの意味を表す。
戊 ボ つちのえ
象形。おののような刃がついた、ほこの形にかたどる。借りて十干の第五位。
戉 エツ まさかり
象形。大きなおのの象形で、まさかりの意味を表す。
蘋 未だ出題されていない字です。
かたばみも うきくさ と、訓読みするのですね~
蘋藻 蘋花 蘋果 萍蘋 蘋菜 蘋風 蘋末 渚蘋 青蘋
緑蘋 など熟語がありましたよ。
蘋果は苹果で林檎ですって!
知らなかった字一つゲット 嬉しい。
蘋=水草という意味だったんだあ。
訓読みは「かたばみも」?「酢漿草(カタバミ)」とは違うの?
調べてみたら、「酢漿草藻(カタバミモ)」か。=イコール「田字草」なんですね。(どちらも知らないけど)
やっぱりサプライズは、蘋果(ヒンカ)でしょうか。
面白いです!
さすが、少しの疑問も見逃しませんね。
いつもありがとうございます。
今回の記事もなかなか♪
久しぶりに辞書めぐりタイムになりました♪
「戈」 の部の字は、多くはないけれど面白いですね。
今回の字たちは、みんな甲骨文があるのね!
やっぱり戦いの歴史だものね。
戦いの歴史は中国に限ったことではないけれど、文字に色濃くのこっているところが、すごい。
ちょっと、ひとつだけ‥‥
「戌」は、白川先生は卜文・金文から「象形」としています。
三省堂の『全訳漢辞海』では「会意」と。
小学館の『漢語例解辞典』の場合、
説文では「会意」、甲骨文・金文によれば「象形」と両方書いてあります。
『説文解字』の六書解説では、会意ですね。
つまり、
形声としているのは、手持ちの辞書では、大修館のものだけ。
一の下に(音)と表記があるけど、「イツ」が音なのかなぁ?
古い字だからこそ、解釈がばらつくのかなぁ。。。
ほとんど、ひとり言だけど~(^^ゞ
「歳」 の字は、年齢を表すときには「才」ではなく
ぜひこちらを~と、講座などで俎にのせる字です♪
手(又)も足(止)も昔からよく働いてますよネ。
縁の下の力持ちって感じの子たちで、よく「えらいね~」って声をかけてます。(変人だわ)
参考までに、「戈」の部で、
今回の改定で常用漢字に格上げされたのは、
「戚」 と 「戴」です。
漢検の漢字辞典は第二版が出るようだけど、やっぱり解字は載せないのかな?
26日に公開会場の売り場にあったら、のぞいてこようっと!
私も「戚」の字を書き間違えたことがあります。
準1級取得後の話です… ^^;
「步」に1画足して簡略化、というのも妙な話ですね。
下半分の部分について「少」との共通化を図ったのでしょうが、そんなのは「字源を無視した、あまりにもご都合主義」だ、と書いた本もありました。
中国の簡体字にも通ずる文化破壊行為!…と言っては言い過ぎでしょうかね。
(「步」ってPC画面に出せるんですね。あとで自分のブログを修正しておこっと)
「步」は旧字体の「歩」です。
すみません…
コメントありがとうございます。
私には、ちょっと難しすぎてよくわからないです。。
「戌」が形声と載っていたのは、新漢語林の電子辞書版です。辞書によって解釈が違ってくるのは当然なのかもしれませんね。大昔の人が書いた字ですから、今は想像するしかない訳でして。
漢字辞典の第二版は、宝の持ち腐れになってしまいそうなので、私は買いません。
ご無沙汰しております。
簡略化というのは、私の間違いです。申し訳ありません。繁雑化なのでしょうか。並句郎さんが仰るとおり、「少」との共通化なのでしょうね。意味が違ってくるのも当たり前ですね。
ブログコメントの文字化けですが、恐らく、スパム対策のために文字コードを制限したせいかと思われます。掲示板でもそうですね。なので、本文では制限を掛けていないと思います。(想像ですが)
いつもありがとうございます。
旧年中も大変お世話になりまして、まことに有難うございました。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
S@toshi様にとりまして、益々素晴らしき年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
また、お返事遅れて申し訳ありません。
昨年末に人生初インフルに罹ってしまい、散々なお正月を過ごし、本日から頑張って出勤いたします。
漢検に関して言えば、2年間以上基礎学力の向上に取り組んできましたが、あまり成果は上がっていないのですが、6月に受検しようと思っています。
しろねこさんも、忙しい日々を送られているようですが、互いに切磋し頑張って行けたらと思っています。
では、手洗い、嗽、励行です。笑
ありがとうございます。
人生初………しんどいかと思いますが、後をひかぬよう、どうぞお大事にしてください。
職場でも冬休み中、生徒1名にインフルエンザが出たようです。
私も気をつけます。