ホン
ふご、もっこ
畚
【解字】形声 田+弁。田は、ほとぎ・かごの象形。音符の弁は、かんむりの意味。かんむりのような形をした、ふご・もっこの意味を表す。
- ふご。
- もっこ。
- 藁や縄などで作った、土を運ぶ道具。
人のおだてに乗って喜んでいると、あとでひどい目にあう恐れがあるから、甘い言葉には気をつけよといういましめ。
「もっこ」と言えば、縄・ロープなどで作った石を運ぶ道具を思い浮かべる。
佐渡に流された囚人が、金山で強制労働させられている図である。
写真は、北海道日本海側のニシン漁が盛んだった頃の写真であるが、
岸で待つ女性達が背負っているのも「もっこ」と言う。
舟からのにしんを背負って運ぶ役目である。
「もっこ」は、モチコ(持籠)の音便で、実際もっこで石を運んだことがある。
しかし、「ふご」は、初めて耳にした言葉だった。
広辞苑では、「釣った魚を入れる具。びく」とある。
納得いかないので、「ふご」の語源について図書館で調べてみた。
・フカゴ(深籠)の略
・フクミコ(含籠)の意
・ハルコ(春籠)の義
・フクレコ(胞籠)の義
・フコ(満籠)の義
・フコ フ 荷→ニナフの上略
コ 籠→カゴ
どれもみな、正解のような気がします。笑
「ふご」を使っている熟語に「餌畚(エフゴ)」というのがありました。
①鷹の餌を入れる畚。えぶくろ。
②①の形から考案した茶器の称。餌畚茶入。
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北海道余市に畚部「フゴッペ」という地名があります。
フゴッペ洞窟遺跡がありますが、難読地名の方が有名のようです。
北海道地名のほとんどは、アイヌ語地名を漢字で表記していますが、
アイヌ音を漢字の訓読にあてたところが難読地名が多い所以でしょうか。
ちなみのアイヌ語の「フゴッペ」の意味は、下記の2つの説があります。
①フム・コイ・ペ
波の・音が高い・処
②フンキ・オ・ペ
番人が・見張りする・処
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