漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

花嫁は泣いちゃあいけねえよ。

2011-01-30 20:47:09 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ラン 緞子の帯しめながら花嫁御寮はなぜ泣くのだろう。
蕗谷虹児 「花嫁人形」より








ラン
ひとえ



【解字】形声。衣+闌。

  1. 上衣と裳裾とが繋がっているひとえのもの。




【金襴緞子】
高価な織物のたとえ。
「金襴」は、織物の名。錦の類で、繻子シュスの地に平金糸を織り、絹糸で模様を表したもの。「襴」は、着物の一種。「緞子」は、練った絹糸で織った、厚くてつやのある上等の絹織物。


「緞」は、準1級配当で「緞帳」がありましたね。

わたしは男で着物を全く着ないせいかは知らないが、着物系の漢字がほとんどわかりません。
所謂「衣偏」ですね。





【衿】えり
【衫】ひとえ・はだぎ
【衽】おくみ
【袂】たもと
【袖】そで
【袗】ひとえ
【袢】はだぎ
【袙】うちかけ
・【裃】かみしも
・【裄】ゆき
【袿】うちかけ
【袴】はかま
【袷】あわせ
【袵】おくみ
【裙】もすそ
【褂】うちかけ
【裾】すそ
【裲】うちかけ
【褶】あわせ
【襠】うちかけ
【襦】はだぎ

・は国字


”うちかけ” の漢字がたくさんあります。
一体どう使い分けるのでしょう。笑


また最近知ったのですが、「マチを入れる」と言いますよね。
衣服や袋物で、幅や厚みの足りない所に加える布。のことですが、

「襠」と書きます。衣偏+當です。当ではありません。



着物といえば足袋(襪)です。
足袋の後ろを止める金具がありますよね。
名前があるなんて初めて知りました。




「鞐」 こはぜ といいます。

ご存知でしたか。








なまぐさ?

2011-01-16 20:17:46 | ◇1級:読み(音読み)
 
  葷酒 山門に入るを許さず。







クン
くさ(い)、なまぐさ



【解字】形声。艸+軍。音符の軍クンは、薫に通じ、臭いがたちこめるの意味。くさい菜の意味を表す。

  1. からい菜。または臭い菜。にんにく・にら・ねぎなどの類。
  2. なまぐさ。生臭いもの。肉食。




【意 味】生臭いものを食べ、酒気を帯びた者は、寺の境内に入ってはならないということ。

禅宗の寺門などにある戒壇石という石碑に刻まれている文句。「葷」はニラ、ネギ、ニンニクなどの野菜や肉類。禅寺の山門脇の戒壇石などに「不許葷酒入山門(葷酒、山門に入るを許さず)」と刻まれている。 葷酒は、心を乱し修行の妨げになるので、寺の門内に持ち込むことは許さない。





わたしもよく寺院を訪れているんですが、戒壇石に気付いたことはありませんでした。

ここで思い出されるのが、「生臭坊主」ですよね。
”肉食をする僧。戒律を守らない層。不品行の僧。世間僧。”


おそらく語源は、上記の 「不許葷酒入山門」からきていると思う。

修行に酒はもちろんいけないと思うが、韮・葱・大蒜って寒いときに体力をつける野菜だと思っていました。
特にお寺での冬の厳しい修行にはそういった栄養のあるものを摂って風邪に負けないようにしないといけないのではないかな。

あっ、そうか。

修行僧は「精」をつけちゃいけないよね。

欲は煩悩です。







素敵な言葉です。

2011-01-11 22:30:35 | ◇1級:読み(訓読み)
 
 朝に耕し、暮れに る。






ウン
くさぎ(る)、のぞ(く)



【解字】形声。耒+云。音符の云ウンは、めぐり動かすの意味。すきで土を動かし草を除くの意味を表す。

  1. くさぎる。田畑の雑草を除きさる。
  2. つちかう。根元の土をかける。
  3. のぞく。とりさる。




くさぎる。

耒部(らいぶ)

会意。丯+木。木の柄の先に除草具をとりつけた、すきの意味を表す。


常用漢字の「耕」、「耗」、「籍」の三字の偏については、少し簡略化している。


 常用漢字 「耕」 「耗」 「籍」

 表外漢字 「耒」 「耘」 「耙」 「耜」 「耡」 「耨」



耒部は6画です。

耕は、三+縦棒+横払い+井 =10画になります。

耘も、三+縦棒+横払い+云 =10画になります。


「土と木」で区切るのではなく、一気に横三本を書いてから縦棒です。

(実はわたし、耕の偏を「土と木」で書いていました!)


しかし、最初の一画が左から右へ行くのか、右から左へ払うのかが大きな違いになります。

この辺が一番のネックでしょうね。



でも、「くさぎる」なんて素敵だと思いませんか。




「ちょっと俺、耘るに行ってくっからさあー。」






食いしん坊ですね。

2011-01-09 19:43:33 | ◇1級:読み(訓読み)
 
 道具箱から  を取り出す。






マン、バン
こて



【解字】形声。金+曼。音符の曼マンは、のばすの意味。壁土をながくのばすための鉄製のこての意味を表す。

  1. 泥・漆喰などを塗る道具。金箆。
  2. はんだ付けなどに用いる種々のやきごて。
  3. 整髪用アイロン。
  4. アイロン。





こて。

左官屋さんが壁塗りに使うのは画像のものですね。

わたしは、半田付け用の「電気コテ」を思い浮かべます。



ところで私だけかもしれませんが、

鏝という字で、鰻ウナギを連想しませんか。笑



これと関連しますが、1級漢字で「醴」というのがあります。


ライ、レイ
あまざけ、あま(い)






あまざけ という意味ですね。

あと満員御禮の「禮」という字もありますね。

でも、わたしはこの字でも「鱧」を連想します。

梅肉でいただく鱧は本当においしいものです。
この齢までわかりませんでした。
大阪の食文化、本当に上品だと思います。


わたしは見たことがありません。

2011-01-06 21:24:47 | ◇1級:読み(訓読み)
 
 これで  がついた。







かも、けり



【解字】会意。鳥+几。几は、伸びる足の象形。水掻きのある鳥の意味を表す。

  1. かも。ガンカモ科の渡り鳥。のがも。
  2. 舒鳧(ジョフ)は、あひる。
  3. 山の名。山東省鄒県の南西。
  4. けり。しぎに似た水鳥。
  5. 過去の助動詞の「けり」にあてて用いる。
  6. 謡曲などに「けり」で終わるものが多いことから、転じて、決着。きまり。かた。「鳧がつく」





ケリ。当て字です。

本州中部から北部の草原に住む渡り鳥。
甲高い声で鳴き、

「キリッ、キリッ」、「ケリッ」、「ケケッ」

というふうに聞こえる。この鳴き声からケリという名がついたといわれています。


「鳧」の訓読みは ”けり” 、”かも” ですが、

もちろん中国にもこの鳧(フ)はいました。



四字熟語に


だんかくぞくふ



【意 味】生まれつきの自然のあり方に手を加え損なうこと。

【解 説】「鳧」は鴨のこと。鶴の足が長いからといって短く切り、
     鴨の足が短いからといってつぎ足して長くするという意味から。
     物事は自然のままが一番いいということ。

【補 説】「鶴を断ちて鳧(ふ)に続く」とも読む。

【出 典】「荘子」<駢拇(べんぼ)>





蛇足でしょうか。

「鳧」で似たような字を思い浮かべました。



ヒョウ
よ(る)、もた(れる)



【解字】会意。任+几。任は、たよりにする意味。几は肘付の意味。肘付にもたれかかる、よるの意味を表す。

  1. よる。もたれる。よりかかる。→「憑」





そんな趣味は・・・。

2011-01-05 20:58:05 | ◇1級:読み(音読み)
 
 旧弊が新たな発想の 桎梏 となる。






【意味】シッコク。自由な行動を束縛するもの。



中国の刑罰からきた言葉だろう。

   = 足枷

   = 手枷
  


おそらく丸く切り抜いた板に腕と足を入れて固定したものだったと思われます。


中国の隋・唐律を模範に日本古代の律に規定された五種の刑。

 軽  笞刑(ちけい・むち打ち) 
 ↑  杖刑(じょうけい・つえ打ち) 
 │  徒刑(ずけい・強制労働) 
 ↓  流刑(るけい・島流し) 
 重  死刑(しけい・死刑) 



笞刑ちけい って知っていますか?

 
 むち、しもと、むちう(つ)

 


1級配当の字になります。

竹のむち
楉・葼(シモト) = 細い木の枝

準1級で学習した、鞭は皮のムチですね。
どちらも読んで字の如くでしょうか。

 笞 = 竹のむち
 鞭 = 皮のむち


竹で思い出しましたが、竹箆返し(シッペ返し)の竹箆(シッペイ)ってご存知ですか。※準1級配当
仕返しという意味ですが、座禅の時に「竹箆」を打つ役を交互に務めたのが語源だそうです。
「よくもやったな、次見てろよ」という感じでしょうか。笑




刑罰ついでに磔刑タッケイも1級配当です。
そう、キリストで有名な張り付けですね。
日本でもあったそうですが、この字はあまり覚えたくはないです。
「磔」の字義は、”死体を張り付けて切り裂く” だそうです。
「磔刑タッケイ」をすんなり読める方が現代では少し怪しい人なのかもしれません。


今回は画像を少し控えさせていただきました。
あまりにも画像が残酷なのと、変な方向に行きそうな気がしたものですから・・・・。



子供愛と夫婦愛と家族愛

2011-01-02 22:00:16 | ◇1級:書き(国字)
 
 子は カスガイ






かすがい


【解字】国字。会意文字。金+送。


  1. 戸を閉ざす金具。かけがね。かきがね。
  2. 建材の合せ目を繋ぎ止めるために打ち込む両端の曲がった大釘。
  3. 両者の間をつなぎとめるもの。


【意味】子供の存在は夫婦の仲を和やかに保つばかりか、危うくなった縁をも繋ぎ止めてくれるものだということ。



国字です。

1級の勉強するまで「かすがい」というのものを知りませんでした。
「子はカスガイ」からある程度の意味をおぼろげに知っていたつもりでしたが、
「カスガイ=かけがえのない」程度にしか理解していなかったが正直なところ。
漢字ではどう書くのだろう。

春日い?粕がい?

カスガイ=鎹 と言って即答できるのは大工さんか、よほど賢い人なのでしょう。


最近ある方から「子は鎹」と言われ反論も意見も言いませんでしたが ”あー、勉強しておいてよかった” と胸を撫で下ろしたことがありました。「子は鎹」って言いますが、子供が可愛いと思う心は夫も妻も一緒です。だからといって夫婦仲が子が鎹になってくれるかというと、現代では微妙ではないでしょうか。子が鎹となって夫婦仲がかろうじて安泰であるのも、別離するのもどちらがいいのかわかりません。でも子供の心に傷を負わせるのは忸怩たるものがあるのも確かです。その一点かもしれませんね。



鎌府を訪ねて

2011-01-01 19:44:07 | ◇1級:読み(音読み)


  


 鎌府 を散策して頼朝を偲ぶ。







レン
かま



【解字】形声。金+兼。音符の兼は、稲などを集め、手にするの意味。稲などを手ににぎり集めて刈るためのかまの意味を表す。


  1. かま。
  2. 刈り取りに使う農具。


鎌府レンプ
鎌倉の雅名。幕府があったのでいう。
鎌倉幕府[1180-1333]
源頼朝から北条氏までの日本最初の武家政権。

鎌は準1級配当。
でも、近々新常用漢字(2級)に含まれる予定の字です。
レンという読みは1級配当ですね。
鎌利レンリな刃物なら聞いたことがあると思います。


文化人・著名人が好んで居を構える鎌倉を一人訪ねたのは、一昨年のゴールデンウィーク。
新緑の鎌府を徒歩で散策した。
そして鎌倉から江ノ電に乗り、サザンの匂い漂う湘南の江ノ島へ足を伸ばす。
五月初めにしては、すごく暑い日だったことは憶えています。


今回初めてgooのフォトチャンネルを使ってみました。
いかがでしょうか。
少しページが重くなったかもしれませんね。



みなさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。