漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

舌噛んじゃう。。:喧

2010-02-28 17:33:21 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
 ・小鳥たちがカマビス () しく鳴く。



ケン
かまびす(しい)、やかま(しい)




【解字】形声文字。口+宣。音符の宣は、のべるの意味。口を付し、大声でのべる、かまびすしいの意味を表す。


  1. かまびす-しい(かまびすし)。やかま-しい(やかまし)。大声でがやがや言う。
  2. 盛大なさま。きわだって現れるさま。
    <新漢語林より>




ホッ、書取りの問題で助かりました。笑   (でも「姦」と書いてしまったけど)

だって、”かまびすしい”って言葉自体あまり(まったく)使ったことがないですから。


この字のキモは、「カマビスしい」という言葉とゆうか読み方。

漢検出題者にとって、「喧しい」を是が非でも「カマビスしい」と読ませたいはず。

でも、読み取りの問題では ”カマビスしい” 限定で読ませるのはおそらく無理。

”カマビスしい” の他に、”ヤカマしい” とも読むのだから。



 1.小鳥たちがカマビスしく鳴く。

 2.小鳥たちがヤカマしく鳴く。


のどちらでも正解にすると思う。(たぶん)
でも、ここは厳しく「2」は不正解としていただきたい。


古き良き日本語を愛する人ならば、

 小鳥がうるさく鳴くのは ⇒ カマビスしい

と拘って読んでほしい。
小鳥が鳴くのは ”カマビスしい” じゃないといけません。





いけにえに捧げたのは牛。:鵠

2010-02-27 17:58:14 | ◆準1級:書き(故事・成語・諺)
 
 ・セイコク ( 正鵠 )を射る。


 【正鵠】弓の的。正は布を張って的を作り、中心に正を描く。鵠は皮を張って作り、中心に鵠を描く。正も鵠も鳥の名前。狙い所・要点を言う。『礼記』<射義>



コウ、コク
くぐい、まと、しろ(い)、ただ(しい)、おお(きい)




【解字】形声文字。鳥+告。音符の告については下参照。

  1. くぐい。白鳥。こうのとり。雁より大きく、羽毛は白く、非常に高い所を飛ぶ水鳥。
  2. 白い。
  3. まと。弓のまとの黒星。「正鵠」
  4. 正しい。あきらか。
  5. 大きい。
    <新漢語林より>



さらに、鵠の音符である「告」の字は、告の旧字。(告の上の部分は牛)




【解字】会意文字。口+牛。牛は、甲骨文では、捕らえられた牛の象形。いけにえとして捕らえられた牛を捧げて神や祖霊につげるの意味を表す。常用漢字は、牛の部分を変形させた、告による。
<新漢語林より>


 わたしみたく、 告 + 鳥 と書く人がいるかと思って。



------
heyqlowさんのご指摘により、追記させていただきました。

正鵠(せいこく)を得る

「正」は正(鴟鳥、とび)を描いた布の的、「鵠」は鵠(くぐい、白鳥の古名)を描いた皮の的です。
つまり正鵠は弓の的の中心の黒い部分を言い、転じて物事の急所・要点を指すようになりました。
「正鵠を射る」という言い方もしますしそちらを採用している辞書も多いのですが、、語源的には、『大学』『中庸』の「正鵠を失う」から来ており、失⇔得 ですから正鵠を得るの方が良さそうです。
この言葉からでた、「的を得る」もこちらが良さそう。もっとも、「的を射る」方が幅を利かせているようですが。




なんとなく懐かしい感じがします。:攪

2010-02-26 21:22:33 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・攪乱( こうらん、かくらん

 ・攪( みだ )す



標準字体許容字体読み
コウ
カク
みだ(す)
ま(ぜる)



【解字】形声文字。手+覺。音符の覺(カク)は、交に通じ、まじわり乱れるの意味。手でかきみだすの意味を表す。

  1. みだす。また、みだれる。
  2. かきまわす。また、かきまぜる。
  3. うごかす。ゆする。
    <新漢語林より>




「かくらん」だとばかり思っていました。

「かくらん」は、「こうらん(攪乱)」の慣用読み

だそうなので、「こうらん」と読むのが正統派みたい。

いや、「こうらん」と読む癖をつけておいたほうが無難。



 ・背後から攻撃して敵陣をコウラン( 攪乱 )する。



といった書き取りの問題が出てきてもすぐに思い浮かべられるように。

だって、、、



 ・背後から攻撃して敵陣をコウラン(カクラン)( 攪乱 )する。



といった親切な問題は絶対に出ないんだから。



ちなみに、「鬼のカクラン」は、「鬼の霍乱」と書くようだ。


バケらったぁ~:扮

2010-02-25 21:20:17 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)
 
 ・魔女役のフンソウ( 扮装 )が好評だ。

 ・国際フンソウ ( 紛争 )の調停に乗り出す。





フン
ハン
よそお(う)
かざ(る)




【解字】形声文字。手+分。音符の分は、賁(フン)に通じ、飾るの意味。また分は粉に通じ、こなの意味。白粉を手にしてよそおうの意味を表すともいう。


  1. よそおう。いでたつ。いでたち。「扮装」
  2. にぎる。
  3. あわせる。まぜる。
    <新漢語林より>




「扮」の用途といえば、扮装くらいしか見つけられません。


同じ ”分(フン)” でも「紛」と「粉」の音符の分は、わかれるの意味。



会意文字。八+刀。八は二つに分かれるの意味。刀で切り分ける意味を表す。

 「紛」・・・ 糸がわかれてしまってまとまらない、みだれる。

 「粉」・・・ 米をくだきわけたもの、こな。




でも、「扮」の音符の分は、賁(フン)に通じ、飾るの意味。


形声文字。貝+卉。音符の卉(ホン)は、人の足あとの三つ並んだ形にかたどり、さかんに走るの意味。貝殻に模様がさかんに走っているの意味から、かざるの意味を表す。


 「扮」・・・ 手でかざる。


辞書に載ってないのはちょっと悲しい。

2010-02-24 21:46:33 | ◆準1級:書き(四字熟語)
 
サンショクゲイドン
蚕食鯨呑


【意 味】様々な方法で他国を侵略する。大国が小国を侵略していくこと。
【解 説】?
【出 典】?
【類義語】?



準1級の四字熟語になると、ネット検索でもヒットしないものが数多くある。
たまにヒットしたとしても中国語のページか、漢検ブログのページがほとんど。
といったこともあり、四字熟語辞典を無理して買わざるを得ませんでした。

「漢検 四字熟語辞典 日本漢字能力検定協会(2,940円)」

でも悲しいかな、いくら引き直しても載っていなかったのが上の熟語。
漢検協会の『完全征服』でも載っているのにおかしいですよね。
すごく納得がいかないんですが、わたしの引き方が間違っているのかもしれません。
念のため「鯨呑蚕食」でも引いてみたんですが結果変わらず。
本当に載っていないのでしょうか。


ところで、この熟語の意味がいまひとつしっくりこない。

【蚕食】 蚕が桑の葉を食べるようにしだいに他国を侵略すること。
【鯨呑】 鯨がのみこむように、大きな口で一口にのむ。強い者が弱い者を併合するたとえ。
<新漢語林より>

『完全征服』---様々な方法で他国を侵略する。
『高橋書店』---大国が小国を侵略していくこと。

と微妙にニュアンスが違う。

 蚕食⇒徐々に
 鯨呑⇒一気に

なんだか、攻め方の違いのような気がする。
鯨呑だけなら、”大国が小国を侵略” というのは納得できる。
なので『完全征服』のほうがしっくりくる。


こんなページを見つけました。


*蚕食鯨呑
「蚕食」と「鯨呑」は異なった形の侵略をいう。「蚕食」といえばカイコが小さな口で桑の葉を少しずつ食べるようす。それでもいつしか桑の葉は筋だけになる。つまり諸侯による「蚕食」(『韓非子「存韓」』から)という侵略である。一方に、クジラが大きな口でガブリとひと呑みするように、「鯨呑」の勢いによる一気の侵略(『晋書「慕容?載記論」』など)がある。のちに二者を連ねて「蚕食鯨呑」と呼ぶようになった。孫文は「興中会宣言」の中で祖国が蚕食鯨呑の危機にあることを指摘している。つまりリーダーたる者は、一方で大局を見、一方で細部を知る。そんな双方の視点を合わせ持つ能力が要請されることになる。




百聞は一見に如かず

2010-02-23 22:03:09 | ◆準1級:書き(四字熟語)
 

コウジョウキク
鉤縄規矩



【意 味】物事や行為の標準・基準になるもののこと。物事の手本。きまり。
【解 説】「鉤」は先の曲がったかぎの意。ここでは曲線を描くための道具。
     半規または曲尺かねじゃくという説もあり、その形状は未詳。
     「縄」は直線を引くための墨縄すみなわのこと。
     「規」はコンパス・ぶんまわしのことで、円を描くのに用いる。
     「矩」は方形を描く差し金(直角に曲がった物差し)
【出 典】『荘子』
【類義語】規矩準縄(きくじゅんじょう)
<goo辞書より>



 曲線



 直線



 円



 四角



音読で間違えると少し恥ずかしい。:鞭

2010-02-22 22:41:09 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ・老骨にムチウ( 鞭 (鞭打) )って山頂を目指す。
<頻出度 高橋書店>



ヘン
ベン
むち
むちう(つ)




【解字】形声文字。革+便。音符の便は、都合がよい意味。牛馬にむちうって人の都合のよいように動かす、革のむちの意味を表す。


  1. むち。人や馬をむちうつ。
  2. むちう-つ。馬を打つ。罪として人を打つ。はげます。
  3. 昔の刑罰の一つ。
    <新漢語林より>




括弧書きで(鞭打)も正解としていますが、「鞭」一字でも正解とはすごく意外です。(というかこちらが正統派)

これは書取りの問題なので、「鞭」と書いても「鞭打」と書いても正解なのだからあまり気にはならないかもしれないが、読みの問題ならハタとペンが止まると思う。


たとえば訓読みの問題で、


 ・老骨に鞭( ムチウ )って山頂を目指す。


とあったら、絶対に ”ムチ” と書く人がいると思う。(わたし)

でも、そうしたら 「老骨にムチって」 になってしまう。

老人なのに結構ムチムチしてんのかな。なんて妄想したりして、、(コラッ!)

こんなに笑った四字熟語は初めてです。

2010-02-21 20:04:13 | ◆準1級:書き(四字熟語)
 
チョウサンリシ
張三李四



【意 味】ごくありふれた平凡な人のたとえ。
【解 説】張氏の三男と李氏の四男の意で、張と李は中国で非常に多い姓。
【出 典】『景徳伝燈録』
【類義語】張三呂四(ちょうさんりょし)、張甲李乙(ちょうこうりいつ)
<四字熟語辞典(漢検協会)より>



日本で言うところの ”佐藤家の三男坊と高橋家の四男坊” といったところでしょうか。

この四字熟語を目にして、誰もが思い浮かべたであろう 「朝三暮四」。

共通項は多い。

数字の三と四を使ってるところと、

”チョウ三四”
”チョウ三四”

と、お年寄りでは耳で聞き分けることがほぼ不可能なくらい酷似しているところ。

「朝三暮四」を買いに来たお客さんが、うっかり「張三李四」を手にしてしまうパクリ商品みたい。

「朝三暮四」は社会へ浸透し結構な頻度で使われていると思うし認知されている。
でも、「張三李四」の方は、知名度は極めて低いはず。
この四字熟語を使っているのを聞いた事がないし、使っている人をみたらきっと疑ってしまうと思う。


ましてや、張さん李さんを前にして

 『張三李四と侮られてもいいから、私は平凡な人生を送りたい』

なんて 言う勇気はないですよね。


おっとヨダレが。。:羨

2010-02-20 21:23:36 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ・人もウラヤ()むほどの恋仲だ。




セン
ゼン
エン
うらや(む)
あま(る)
はかみち




【解字】形声文字。羊+(氵さんずい+欠)。音符の氵さんずい+欠(セン)は、よだれの意味。羊は、羊のごちそうの意味。ごちそうを見て、よだれを流す、うらやむの意味を表す。


  1. うらや-む。うらや-ましい。
  2. あまり。残り。余る。残る。
  3. 伸びる。また、長い。
  4. 召し寄せる。
  5. よこしま。曲がった行い。
  6. 伸びる。進む。
  7. はかみち。墓の入り口から地下の棺を安置した所へ通じる道。
    <新漢語林より>




わたしも最初気付きませんでした。



 + 氵欠 = 



氵欠

ではなく



だと思っていた。

だって、氵(さんずい)+欠 という字見たことない。(氵欠=よだれ)
ふつうは、冫(にすい)+欠 で「次」という字だよね。



のごちそうとは、ジンギスカンのことでしょうか。笑
わたしだって涎が垂れちゃいますぅ。



それにしても、”はかみち”⇒『棺を安置した所へ通じる道』って

全然羨ましくなんてないんだから。


新しい仲間が増えました。:合格祈願グッズ

2010-02-19 22:26:06 | ◆準1級:その他
 
いろいろなホームページやブログを参考にさせてもらったり、2級学習時の教訓・実績を元に購入したアイテムを紹介します。(現実味溢れる生写真画像で)




★漢字検定準1級 頻出度順問題集 高橋書店(1,312円)


この問題集は、2級受検した翌日(2009.6)に合格を確信し購入した。
2級受検時にもお世話になっており、合格の立役者・MVPと言っても決して大袈裟ではない。
2級合格者”喜びの声”でも、たくさんの方に支持を得ている。(おそらく)




★CASIO EX-word DATAPLUS 4 XD-SF6350(22,700円)


電子辞書の購入はさすがに逡巡した。
値段が値段なだけに、使いこなさないと勿体ない。
でも、かなり無理して買ったのにはもちろん理由がある。

 ・ペン手書き入力による検索が可能。
  これがないとかなりキツイ。だって、音読みも訓読みもわからない字なんてザラ。笑
 
 ・漢字の成り立ちがわかる。
  漢語林でしらべられるから。
 
 ・字が大きく表示できる。
  実はこれが一番かも。笑 画数が多いと小さい字では細部が見えない。




★完全征服「漢検」準1級 日本漢字能力検定協会(1,365円)


これも大変多くの方に支持されている。
この一冊を丸暗記しただけでイケル気がする。
わたしもお薦めの一冊です。




そして今日、満を持して購入したのがコレ↓。


★漢検 四字熟語辞典 日本漢字能力検定協会(2,940円)


これも高かったけど無理して買いました。
まあ、居酒屋を一軒我慢すればいいのかと清水の舞台から飛び降りるつもりで。
(酒呑みませんが)

 ・電子辞書でもネット検索でも出てこない四字熟語が多過ぎる。


四字熟語の意味は問題集でも載っている。しかし、出典・由来がわからないと覚えるのが辛い。
小学生向けの四字熟語参考書では、文字ではなく絵を多用している。
大人でも同じこと。出典・由来を覚えるには、その出来事、シーンを頭の中で思い浮かべているはず。そうやって意味を理解していくんだから。
意味だけ知って使っていても薄っぺらいものであり、すぐに化けの皮が剥がれてしまう。
脳ミソに刷り込むように覚えなくてはいけない。(←カルトか!)


-------
実は、今後買うだろう問題集と検定料がある。

 ☆漢検 1級/準1級 過去問題集 日本漢字能力検定協会(1,365円)

 ☆漢検 準1級 検定料(4,000円)


〆て、、

 28,317円(購入済)+ 5,365円(購入予定)= 33,682円


おそらく、こんなにお金を掛けなくたって合格はできると思う。
わたしの感覚では、完全征服・頻出度順問題集・過去問題集の3つは必須であり内容を熟知すれば夢は叶う。
でも恐れているのは、こんなにお金を掛けても合格しないこと。
資格はお金で買えるものではないけれど、投入した金額により合格する確率は増すと信じている。

合格だけが目的ではないのはわかっているつもり。
でも、周りの人は何かモノサシが欲しいのも事実。
なんだか、今のうちから言い訳がましくて厭だな。。


最後にわたしが頑張る気持ちになれる一文を紹介します。
何かと問題がある漢検協会ですが、この文章は素晴らしいと思う。



そして、広い教養ある漢字力こそ

 日本人としての深く豊かな感性や情操、知識や教養といったものは、個人として自ら積極的に求め接することにより養われるというものである。
この日本という風土に生き、国語(日本語)をもってして初めて日本文化の深層に生きることができるのであるから、それを支えている国語の表記の基幹である「漢字」の能力を十分に養うことによってこそ、日本人としての心、素養を持つことができると思う。

完全征服「漢検」準1級より抜粋
日本漢字能力検定協会