漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

♪清水みなとの名物は~、お茶の香りと男伊達~

2012-09-23 15:35:43 | ◆準1級:書き(書き取り)
写真と記事とは関係ありません


 
 きゃん な娘。








キョウ
おとこだて、きゃん



【解字】形声。人+夾。音符の夾は、わきの下にはさむの意味。弱者をかばい抱きかかえる力のある人、おとこだての意味を表す。

  1. おとこだて(をとこだて)。義に勇み、強者をくじき弱者を助ける。また、その人。「任俠」
  2. おとこぎ。おとこだての気性。義俠心
  3. はさむ(侠キョウ)。さしはさむ。
  4. きゃん。(キャンは唐音。「俠」を女の名のように用いたもの)
     いさみ肌の女性。
     はすっぱな女性。おきゃん。おてんば。











「おきゃん」

 お転婆。蓮っ葉。尻軽。跳ねっ返り娘。。

あまり聞きなれない言葉でした。
実際口に出して使っている人は、今はいないでしょう。
まず最初に思ったのは、女性ファッション雑誌の ”CanCam” でした。
もしかしたら、語源はこの「おきゃん」から来ているのかなと。
しかし残念ながら、

 I can campus (アイ・キャン・キャンパス)

キャンパスリーダーになれるように との意味だそうです。
「おきゃん」からの由来の方がイケてるように思うのですが・・・

「お侠」をネット検索していて面白い記事に出会いました。

杉浦日向子のおもしろ講座(2002/09/27)
http://www.geocities.co.jp/playtown/6757/020927.html

江戸では、お転婆な娘さんのことを「おきゃん」または「おちゃっぴい」と呼んでいたそうです。
「おちゃっぴい」というと現代の若者言葉のような感じを受けますが、昔からある言葉だったのですね。
そしてこの二つの言葉には年齢による微妙な使い分けがあるというから面白い。
まとめると、、

 Under-16 おちゃっぴい
 Under-18 おきゃん
 Upper-19 艶っぽい

※註 おちゃっぴい → おしゃまさん


「ヤングなでしこ」より「おちゃっぴいジャパン」の方が個人的にはスキ。
また、今は廃刊となっていますが、「おちゃっぴい」という女性向け性雑誌があったそうです。
もちろん、お目に掛かったことはありません。

最近は、「おきゃん」はともかく「お転婆」も「蓮っ葉」も「跳ねっ返り」もほとんど聞いたことがありません。
類義語は、「利かん気」が強いというところでしょうか。
北海道では、”言うことを聞かない”から「きかない」「きかん坊」と言われています。
ただし、これは男女の区別を問いません。




--
私ごとで恐縮です。
長い間、病気療養中でしたが明日から職場復帰することが叶いました。
ちょうど一年振りに職場に顔を出すことになりますが、今はなんだか転校生のような心境です。
仕事に漢検にまた頑張りたいと思います。(ブログもまめに更新します)
いろんな方に励まされ助けられてここまで辿り着く事ができました。
本当に本当にありがとうございました。

今後とも宜しくお願いいたします。



なかった昔には戻れない

2011-08-06 19:49:20 | ◆準1級:書き(書き取り)

 
 原発事故の炉心融解を政府は外部に秘 トク した。








トク
かく(す)、かく(れる)、かくま(う)




【解字】形声。匚+若。音符の若は、素直でおとなしいの意味。個性を出さずに隠すの意味を表す。

  1. 隠れる。潜む。
  2. 隠す。かくまう。つつみかくす。






今日、ヒロシマに原爆投下されてから66年を迎えました。

世界で唯一原爆を投下された国ニッポン。しかも2回。
おそらくもう被爆者も当時を知っている方も少なくなってきていると思いますが、
まだまだ後遺症で苦しんでおられる方も多いことでしょう。



そして今回の大震災による福島原発の核炉心融解メルトダウン事故。

人類化学の研鑽・発達により原子力が発明されたが、残念ながら用途は、原子力発電所、戦争・外交カードくらいであろうか。リスクを無視し「利益コスト」を優先してきた結果でしょう。倫理を持たない民族にこのまま核を持たしていたら「地球」まで破壊してしまいそうです。




もし、あの人が生きていたなら、今回の震災、原発事故についてどう仰るのか興味がありました。




今を遡ることおよそ半世紀前の言葉ですが、まったく色褪せていないと思います。




やぶから棒 -夏彦の写真コラム-(S57.6.24)

「なかった昔には戻れない」


~前略

 かくしてひとたび原子力があらわれたら、あらわれない昔にはかえれない。核もまたそうである。私は原子力の発明を呪っているが、マイカーやテレビのごときよしんば渋々でも認めたら、その科学技術の絶頂である核だけ廃絶しようなんて出来ない相談だとあきらめている。いくら憎んでも原子力の存在は認めなければならないと、私は署名せよと言われてもしないのである。ほかでもないそれをつくったのは自分自身だと無限の悔いと怒りをこめて!









なにも政府、東電が悪いとは言っておりません。

マクロで見たら、国民(人類)である自分自身が原因なのですから。


女人高野 室生寺 :橋本屋旅館

2010-06-27 14:23:35 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ・創業明治4年。太鼓橋のたもとにある シニセ( 老舗 )旅館で山菜定食をいただいた。




不愛想な ”せんとくん” は好きになれないけれど、平城遷都1300年祭で賑わいをみせる奈良大和路へ。

室生寺は平日だったこともあり参詣する人のほとんどが第二の人生を楽しまれてる方々。

桜と紅葉の季節は多くの人でごった返すみたいですが、山萌える新緑の季節もなかなかのものです。


室生寺の入り口にある橋本屋は山菜定食が有名です。でもわたしはなぜか親子丼を注文。笑

親子丼ももちろんおいしかったのですが、初めて食べた「とろろ汁」がまた絶品。

ふつうの長芋よりもずっと粘りが強く、どうやら地産の自然薯(ジネンジョ)のようです。









そうそう、、

”室生” 繋がりで思い出しました。

詩人 室生犀星(むろうさいせい)の抒情小曲集の中の一節。

山本夏彦が週刊新潮に連載していた「夏彦の写真コラム」で遺稿となったタイトルが室生犀星の「遠きみやこにかへらばや」。





写真は幼い頃、北へ拉致されたであろう人が39年振りに金沢に帰郷し、洋品店で品定めをしている様子。

この写真に「遠きみやこにかへらばや」のタイトルをつけた新潮社の編集長を夏彦は絶賛している。

北陸の古都金沢に一時帰国した人の心情を同じ金沢出身の詩人犀星の句を持ってきた点を。

早いもので夏彦が亡くなってからもうすぐ8年になります。



--

小景異情-その二
            室生犀星

ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの

よしや
うらぶれて 異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや

ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ

そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
  遠きみやこにかへらばや





センパイの第二釦・・・

2010-05-06 22:17:19 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ・シャツのボタン()が一個無くなった。






コウ
ボタン、かざ(る)



【解字】形声。金+口。音符の口は、口の意味。金属製の器物の口飾りの意味を表す。

  1. 金銀などで器物の口やへりなどをかざる。また。玉をちりばめかざる。
  2. わめく。さわぐ。
  3. 国字⇒ボタン。あて字。
    <新漢語林より>


ポルトガル語botão(ボタォン)が最有力説。英語ではbutton(バトン)。漢字では「釦」あるいは「鈕」。

 ボタン (服飾) - 服において布を部分的に二枚重ねて止める具。
 押しボタン - 押すことによって動作するスイッチの一種。
 ボタン (GUI) - コンピュータ画面上で押しボタンのように動作するグラフィカルユーザインタフェースの一種。



国字かと思っていましたが、どうやら外来語(button)への当て字みたいです。


関西ボタン株式会社
http://www4.ocn.ne.jp/~kansaibt/

ボタンの語源
ボタン「button」の語源についても定説はありませんが、古代ゲルマン語の「botton」と古代ラテン語の「bottanei」がその出所とされており、ポルトガル語の「butao」(花の蕾という意味)から変化したものと思われるています。日本で「ボタン」という名が用いられたのは江戸中期といわれており、「股引キャハンなどにつくるボタンは、オランダ人の装束より出たるものなり。」「オランダ国にては、クノープという。ポルトガル国にては、ブタンという。これをいい違えて日本にてボタンというなり。」と江戸時代中期の故実家、伊勢貞丈(1717~1784)の『安斉随筆』に記されています。また、ボタンの漢字である「釦」の文字は、明治時代の大政官布告の際、ボタンの文字がなく、当時の兵部大輔、大村益次郎(1824~1869)が、服の口に金属製品を入れて紐の代用にするという意味から「紐釦」と書き、これを釦と読ませることを採用したのが始まりといわれています。




最近あまり見掛けなくなったが、JR駅やエレベータ・エスカレータにあった「非常停止釦」は、「ひじょうていしこう」ではなく、「ひじょうていしボタン」と読ませていたと思う。


ちなみに、国字ではないので中国語の釦(Kòu)を google で英語翻訳⇒日本語訳した結果(ママ)を載せておきます。

釦(繁体字)
扣(簡体字)

【名詞】
 Button(ボタン)
 Discount(ディスカウント)
 Knot(結び目)
 Ouch(痛い!)

【動詞】
 Buckle(バックル)
 Button(ボタン)
 Deduct(控除)
 Button up(ボタンで留める)
 Pull(プル)
 Detain(拘束する)
 Fasten(固定)
 Arrest(逮捕)
 Place(プレイス)
 Press(プレス)
 Take into custody(親権に乗り)



ネコのおヒゲが…

2010-04-26 22:23:44 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
書けそうで書けない。:脊

で少し触れましたが、



 二 二 (ピョンピヨン)    ※以下ピョンピヨン


を使っている準1級漢字を抜き出してみた。




コウ
さわ、さつき

  九皐、皐月
【解字】象形文字。白い頭骨と四足の獣の、死体の象形から、しろくかがやくの意味を表す。転じて、水面のしろくかがやく、さわ・沼の意味を表す。




セキ
せ、せい

  脊椎、脊髄、脊梁
【解字】会意文字。傘※+月(肉)。傘は、積み重なっているせぼねの象形。肉を付し、せぼねの意を表す。※傘に似た字。




サイ、セイ
かた(い)、するど(い)

  犀利、金木犀
【解字】会意文字。牛+尾。






 皐の ピョンピヨン = 四足の獣の死体(骨の状態)

 脊の ピョンピヨン = 積み重なっている背骨

 犀の ピョンピヨン = 毛のついた尻尾




この ピョンピヨン は、常用漢字には現れなかった文字。馴染みがないはずである。

「皐月賞」、「脊髄」で普段目にしてるはずですが、細部についてはわからない。

そう、いざ書こうと思ってもペンが止まってしまう。

犀に至ってはほとんど初見のようなもの。



恥ずかしいけれど、やっぱり

 皐 = 「白の下にピョンピヨンして、その下に十を書くの」

と説明するのが一番伝わるような気がする。



奥さん、安くしとくよ!

2010-04-18 21:14:43 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
漢検の勉強をしていると、「瓜」系の野菜がたくさん出てきます。
中国の方は瓜が好きだったのでしょうか。

最近の野菜は、胡瓜でも茄子でもそうですが、真っ直ぐなものしか市場に出ないみたいです。

野菜は曲がっている方が自然だと思うんですがね。

でも、曲がっているものはハネモンといって規格外扱い。


あと、土がついてるのもイヤだとか。。




胡 瓜



茄 子



南 瓜



玉 葱



馬鈴薯




”アタうかぎり”って漢字どころか言葉さえ・・・

2010-03-20 20:47:03 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ※IE以外はうまく表示されないと思います。あしからず。

  書き取り 高橋書店

・祭事は晴雨にカカわらず行う。
    (拘わらず)
・合格を目指しアタうかぎり受験する。 (能う)
・バーゲン品がタチマち売り切れた。  (忽ち)
・仏語ナイシ独語を学ぶ。       (乃至)
・富よりもムシろ名声を取る。     (寧ろ)
・驚くナカれ千人以上が参加した。   (勿れ・[莫れ])
・確かにそれはモットもな理屈だ。   (尤も)
モチロン喜んでお伺いします。    (勿論)
・あの人はイワユル天才だ。      (所謂)
アタカも真昼のように明るかった。  (恰も・[宛も])
・娘が近頃トミに美しくなってきた。  (頓に)
・ここカシコに桜が植えられている。  (彼処・[彼所])
・貯金をハタいて家を買った。     (叩いて)
・苦節十年ヨウヤく一人前になった。  (漸く)






この言葉に漢字があるのかという感じがします。(←別に洒落ではない)

おそらく私だったら、漢字で書けるとしても平仮名で書く文章もあると思います。

それに、なんか無理して使ってるような気がしません?

平仮名で書いた方が適当な文章もありますよね。

でも最近は上のような文章で漢字を使っているのをネット上でよく見掛けます。

変換キーを押せば簡単ですからね。



でも、これは資格試験ですからワガママ言ってはいけません。

厭なら受検しなきゃいいんですから。 ブツブツ・・・



迷った時は平仮名で(嘘 :揮

2010-03-02 22:10:51 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ・新進の作家が健筆をフル()った。






ふる(う)




【解字】形声文字。手+軍。音符の軍は、めぐらすの意味。手をめぐらす、ふるうの意味を表す。

  1. ふるう。ふりまわす。ふりはらう。はらいのける。あらわす。「発揮」まき散らす。動かす。ゆり動かす。
  2. とぶ。羽をふるって飛ぶ。
  3. 指示する。指揮。
  4. はた(旗)。指示する旗。
    <新漢語林より>



 小学六年…キ 準1…ふる(う)

ン十年前に習ってから幾星霜。準1級の訓読みでまた再会するとは思いもしませんでした。
小学六年では、「揮」を ”ふるう”と読ませるのには無理があったのでしょうか。
大人になっても、 ”奮う” と ”振るう” と ”揮う” の使い分けができないんですからしょうがないですかね。
漢検の書き問題に限っていえば、”ふる-う” と ”ふ-るう” の区別はつくのである程度は判別できます。
でも送り仮名がなくサラから書くとなると苦しい。


 [振] 突飛である。奇抜。
 [奮] 盛ん、勇み立つ。発奮。勇気・士気の場合が多い。
 [揮] 巧みに使って力や能力などが十分に現れるようにする。発揮する。
 [振] こぶしや武器などを大きく、また、勢いよく振り動かす。
 [振・奮] 勢いが盛んになる。



上記を踏まえ、

 「財布の底をふるう」
 「ふるってご参加ください」
 「大鉈をふるう」
 「料理に腕をふるう」
 「暴力をふるう」
 「理由がふるっている」

はどの字が当てはまるのだろう。


「指揮をふる」は、「指揮を振る」であってますか。


簡単なので拘りたい。:井

2010-03-01 21:52:39 | ◆準1級:書き(書き取り)
 
 ・セイゼン( 井然 (整然) )と計画された都市。





セイ
ショウ




【解字】象形文字。いげたの象形で、井戸の意味を表す。

  1. い。いど。地を掘ったり管を通したりしたりして地下水を汲み上げるようにした仕掛け。
  2. いげた。いげたの形。いげたのように縦と横の線が垂直に交わってるさま。「天井」「井井」
  3. 周代の制で、一里四方九百畝の田地。
  4. むら。まち。人の集まる所。「市井」
  5. 星座の名。二十八宿の一つ。
  6. 易(エキ)の卦(カ)の一つ。巽下坎上(ソンカカンショウ)。君子が徳をかたく守ってるさま。
  7. おきて。法。
    <新漢語林より>




「整然」でも正解みたいですが、なぜか括弧書き。

どうも「井然」が書いてもらいたい字のようです。(漢検協会にとって)

でも普通の人は「井然」なんて熟語は馴染みがないはず。



 【井然】 (区画などが)乱れたところがなく正しく整っているさま。きちんと整ってるさま。

 【整然】 正しく整ったさま。


どうやら KeyWordは「劃」のようです。

区画は区劃の現代表記。 劃は ”くぎる” という意味。

「土地を測量し、井桁にくぎった」 時は、井然という字を使うのかな。


今後、わたしも拘って使い分けてみようかと。
「整」より「井」の方が簡単だし。。







heyqlowの覚え書き

from_Sapporo   by heyqlow

heyqlowさん のページでわたしのブログが紹介されていました。そして身に余るお褒めの言葉、本当に恥ずかしい限り。(褒め過ぎですってば)
漢字に対し一家言を持ち、誰よりも日本語を大事にしているheyqlowさん。少々辛口なのは、漢字を愛する心の裏返しなのでしょう。