最近、幼い子供が行方不明になる事件が続いた。
どちらも、無事に保護されたようだけれども、親元から離れていた数日間のその子どもたちの気持ちを察すると、複雑な思いがする。
自分のことを「言葉」ではうまく表現できないだろうし、その時の不安や怖れをどれだけ聞いてあげたくても、寄り添いきれない。
だからこそ、アートで寄り添ってあげたい。
あの子たちの、表現しきれない思いやきもちをたくさん感じ取ってあげたいと思う。
でも、この作家には、聞こえているのかもしれない。
そう思ってしまうほどに、見事に心の声を文字に変えている。
『そのぬくもりはきえない』 岩瀬 成子
いわせ じょうこ と読むらしい。
ボクは、この人の作品は初めて。
でも、装丁の絵が酒井駒子さんなので、この本への興味が一気に広がる。
読み始めは、物語のリズムがつかめずに、何をどうとらえていいのかしばらくわからなかった。
でも、、、、、みるみるボクは引き込まれてしまった。
主人公の「波」は小学校4年生。
おかあさんの言いつけで、塾にも行ってソフトボールもやる、忙しい毎日。
「将来のあなたのためだから、約束ね」のお母さんのひと言に、黙ってうなづいてしまう。
でも、波の本当の気持ちは、うなづきたくなんかないのに。
本当は約束なんかしたくない。
お母さんがそう言うのだから、きっとそうなのかもしれない。
でもなんだかちっと違う。
違っているけど、何も言えない・・・・・。
この「黙ってしまう子ども」の、こころの声が、見事に文字であらわされている。
波は、帰り道にある古びたおうちのおばあさんのハルと言う犬を散歩させることになる。
そのおうちの2階にはどうやら幽霊が出るらしい、という噂。
ある時、2階に上がって戸をあけてみると・・・・・・
波にしか見えない世界で、波にしか出会えない存在がいる。
この体験を通して、波自身が成長していく。
そう言えば、最近ボクも、うまく言えないもどかしさを何度も味わった。
英語。
言いたいことは山ほどあるのに、あーとかうーとか、えーしか言えない。
言葉が出てこない。
残念ながら、波のようには成長できずに終わってしまったけれど。
「がんばろうね」とか「がんばんなきゃね」とか、「ねえどうしてそんな子になってしまったの?」とか、「どうして何も言わないの?」って言われれば言われるほど、何も言えなくなってしまう波。
子どもを持つ親も、自分のことをうまく言えない子どもたちも、この物語に触れて欲しい。
そして、ボクたちがみんな、幼いころはきっとこんな気持ちをいっぱい心の中で味わっていたんだ、という事を思い出させてくれるはず。
もう少し、この人の作品を読んでみたくなった。

どちらも、無事に保護されたようだけれども、親元から離れていた数日間のその子どもたちの気持ちを察すると、複雑な思いがする。
自分のことを「言葉」ではうまく表現できないだろうし、その時の不安や怖れをどれだけ聞いてあげたくても、寄り添いきれない。
だからこそ、アートで寄り添ってあげたい。
あの子たちの、表現しきれない思いやきもちをたくさん感じ取ってあげたいと思う。
でも、この作家には、聞こえているのかもしれない。
そう思ってしまうほどに、見事に心の声を文字に変えている。
『そのぬくもりはきえない』 岩瀬 成子
いわせ じょうこ と読むらしい。
ボクは、この人の作品は初めて。
でも、装丁の絵が酒井駒子さんなので、この本への興味が一気に広がる。
読み始めは、物語のリズムがつかめずに、何をどうとらえていいのかしばらくわからなかった。
でも、、、、、みるみるボクは引き込まれてしまった。
主人公の「波」は小学校4年生。
おかあさんの言いつけで、塾にも行ってソフトボールもやる、忙しい毎日。
「将来のあなたのためだから、約束ね」のお母さんのひと言に、黙ってうなづいてしまう。
でも、波の本当の気持ちは、うなづきたくなんかないのに。
本当は約束なんかしたくない。
お母さんがそう言うのだから、きっとそうなのかもしれない。
でもなんだかちっと違う。
違っているけど、何も言えない・・・・・。
この「黙ってしまう子ども」の、こころの声が、見事に文字であらわされている。
波は、帰り道にある古びたおうちのおばあさんのハルと言う犬を散歩させることになる。
そのおうちの2階にはどうやら幽霊が出るらしい、という噂。
ある時、2階に上がって戸をあけてみると・・・・・・
波にしか見えない世界で、波にしか出会えない存在がいる。
この体験を通して、波自身が成長していく。
そう言えば、最近ボクも、うまく言えないもどかしさを何度も味わった。
英語。
言いたいことは山ほどあるのに、あーとかうーとか、えーしか言えない。
言葉が出てこない。
残念ながら、波のようには成長できずに終わってしまったけれど。
「がんばろうね」とか「がんばんなきゃね」とか、「ねえどうしてそんな子になってしまったの?」とか、「どうして何も言わないの?」って言われれば言われるほど、何も言えなくなってしまう波。
子どもを持つ親も、自分のことをうまく言えない子どもたちも、この物語に触れて欲しい。
そして、ボクたちがみんな、幼いころはきっとこんな気持ちをいっぱい心の中で味わっていたんだ、という事を思い出させてくれるはず。
もう少し、この人の作品を読んでみたくなった。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます