自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

灰色の男たち

2012-09-17 06:13:10 | ファンタジー
昨日の「自己成長のためのファンタジー講座」


取り扱った作品は、ミヒャエル・エンデの『モモ』



多くの人が読んだことのある作品です。



この『モモ』には、現代に生きるボクたちへの「生き方」がつづられています。



1973年に発表されたこの作品で、エンデ自身が、この頃の経済発展に隠れている、人間性の欠如に関して憂いを持っていたことは間違いありません。



時間が時間を更に生み出し、お金がお金を生み出していく。


人間が創りだした最大の価値観と言われている「時間とお金」に、結局支配されてしまっているという事です。



映画「20001年宇宙の旅」でも、人間の英知の結晶であるコンピュータに人間が生命を奪われていくことが描かれています。



人間の生活を便利にするために生み出されていくものが、かえって自分たちの豊かな時間を奪って行ってしまう。


この矛盾に出会った時には、生み出されてしまったそんな社会のシステムから抜け出せなくなってしまっているわけです。


だからこそ、時間の流れの中に生きることを時には立ち止まり、「今を味わう」事が大切になるのです。


『モモ』に登場する、時間貯蓄銀行から派遣されてきた灰色の男たち。



無駄をなくし、少しでも早くたどり着くことで、時間を節約せよ、と人々に主張します。



一見、そのほうがいいような気がしますが、そこには大事なものを見失ってしまう罠があるのです。


町の人たちは亜皆、自分お時間を奪われていってしまうのですが、モモには歯が立ちません。


灰色の男たちが言いいます。


「もうモモには、奪いきれないほどの時間がある」と。



今を大切に生きているモモには、今以上に大切な時間はないのです。



今日はグロースのフォローアップ。



「今を生きる天才たち」に久々に出会ってまいります。






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