自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

25グロース日記4日目

2014-09-06 04:58:27 | グロースキャンプ
3日間、怒涛のスケジュールだった。


4日目の朝は、少しだけ、ゆっくりと朝を迎える。


さすがに、早起きすることもは少ない。


昨晩の就寝時間は、真夜中だった。





7:30起床。8:00集合。


集合前に、初参加のTKHが、ボクのところへやってくる。


「バンダナがありません」


ともかく時間まで探すことを伝えたのだけれど、結局見つからない。


TKHの表情が曇る。


「これで、今回2度目だぞ!!忘れ物は誰だってする。だから、そんなことが起きないように、みんなで話し合ったんじゃなかったか?」


「気づいていたやつはいるのか?」


ほとんどの子どもが手を上げる。


「TKH。どうしたいんだ?」


涙をいっぱいためながら、


「探したい」


「一人で探したいのか?」


「みんなで探して欲しいけど、迷惑をかけたくないから一人でいい」


「一人でいいのか?」


「うん」


これって、どう思いますか?


確かに、みんなに迷惑をかけたくない気持ちはわかる。


でも、こんな子どものころから、そうやっていろんなことを一人で背負ってしまう。


「人に迷惑をかけるな」って、親や先生や周りからどれだけ言われながら育つんだろうか?


本当に迷惑なんだろうか?


いや、確かに迷惑かもしれないけど、だから人にお願いしちゃいけないのだろうか?


「TKHが、迷惑をかけるからっていうけど、正直言って迷惑だなって思うやつはいるか?」


だれも手が上がらない。


誰だって、忘れ物や落し物はする。


「TKH、本当はどうしたいんだ?」


泣いているTKHは、しばらくの沈黙の後に


「みんなで、、、、、探して欲しい」


気の早い連中は、すぐに移動を始める。


時間は10分だぞー!


子どもたちは一斉にロッジに向かう。


ボクは、ひそかにウッディに電話。


ウッディは、町にトラックで出かけていた。


「TKHが、バンダナを失くしたらしい。ナイトハイクの時にはバンダナをしていたんだって。あの道を探しに行ってもらえないだろうか?」


「わかりました!」


10分が経過したものの、やはりバンダナは見つからない。


暗い表情の子どもたち。


「ないものは仕方がない。これはTKHだけのことじゃないぞ。こういう嫌な体験から学んでおかないと、何度も繰り返す。もう一度、チームで話し合え」


それぞれのチームが、真剣に話し合う。


当のTKHも。


十分に話し終えたら、このことはいったん完了。


5分間チャレンジを終えて朝食。


その朝食の最中に、ウッディから電話。


「しばしば!ありました!!!!」


「おーーーー!そうか、よかった!さすがウッディ!」


ウッディとサポーターのあいが、ナイトハイクの道のりを歩き、ちょうど中間のあたりで発見したらしい。


声がはずんでいる。


朝食をとっているところに、バンダナを持ったウッディとあいが登場し、はくしゅ大喝采。


満面の笑顔のTKH。


さぞかしホッとしたことだろう。


「見つけた時は、ホントに感動しました!」と、声を弾ませるウッディとあい。


こんな小さなドラマがグロースのだいご味。


4日目が始まった。







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