自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

25グロース日記3日目―5

2014-09-04 06:54:53 | グロースキャンプ
夜8時。


全員がヌプカロッジの1回に集合する。


懐中電灯、軍手、雨具、を用意。


何をするのかを知っているリピーターたちは、緊張の面持ち。


ナイトハイクは、グロースの中でも最も緊張する。


子どもたちだけじゃなく、イントラもサポーターもそしてボク自身も。


森の動物たちが住んでいる暗闇の森の中を、無言で歩く。


何年か前から、どうやらクマも住んでいる。


子どもたちは、各チームごとに一本のロープと一つだけ懐中電灯を持って、2-3キロの道のりを行く。


たどり着いた先には、樹齢800年のミズナラの木がある。


ご神木だ。


そんなことを子どもたちに伝えた後に、この実習をやるかやらないかを決める。


子どもたちは各自、真剣な表情で決めていく。


KZネと、KNンのチームはすぐに決まった。


TIチのチームがなかなか決まらない様子。


しばらく様子を見てから、


「決まったか?」と聞いてみると、


「決まらない」と言う返事。


どうやら、初参加のKTOが泣いている。


初日の夜に、過呼吸気味になってテントには泊らなかったKTO。


怖いんです。


このチャレンジは、大人でも怖い。


「KTO、何が起きてるのか、教えて」


答えることもできずに、涙があふれ出す。


気持ちを察することは出来るけれども、やるかどうかを決めるのはKTO自身。


「どっちでもいいんだぞ。自分で決めるんだ。」


5分たち、10分たっても決められない。


2-3キロの道のりと言っても、暗闇だと驚くほどに時間がかかってしまう。


早く出発したけれども、急がせるわけにもいかない。


「KTO、そろそろ決めてくれ。」


もうすでに20分以上経過している。


すると、ものすごく小さな声で「・・・・やる・・・・」


聞き間違いかと思って、もう一度確認すると、今度ははっきりと首を縦に振る。


今、この瞬間にKTOは、とても大きな決断をした。


きっと、怖いだろうし不安だらけだろうけれども、その勇気と、自分で決めたことを承認して、ようやく出発。


森の入り口は二つ。


チームを二手に分けて、10分間隔で出発する。





イントラは、懐中電灯なしで子どもたちの10メートルほど後ろからついていく。


雲が月と星を隠し、暗闇は深い。


子どもたちの光を頼りに歩いていても、すぐに道を見失ってしまう。


ボクは、TIチのチームをサポート。


何度も来ているTIチだけれども、ちょうど中間地点あたりで、道がわからなくなる。


行ったり来たりを何度も繰り返す。


「どうしようもなくなったら、助けを求めてきてもいい」ことになっているのだけれど、結局TIチは自分たちでやりとおした。


全員無事に、ご神木に到着。


ところが着いてみると、YSKが蜂に刺されたという。


普段、あまりしゃべらないYSKが「イタイイタイ」と叫び、「なんで僕だけ刺されるんだよ、あっちにいけ!」と、ずっと何かを話している。


その様子に思わず笑ってしまうのだけれど、本人はいたって真剣。


ヤマダニや、アブや、ハチ。


自然のなかにいれば、そんな経験もしていく。





そして、この夜から、ヤマダニ被害が続々と、、、、、。

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