自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

広野町の子どもたちと、新聞紙とまんだらART 

2011-04-24 07:40:12 | 被災地へのアートセラピーによる支援
行ってきました。



ひどい雨が降る中を、石川町に向かいました。


9時に、八幡屋さんの「子ども村」で、早速小学生たちとミーティング。


午前の幼児向けセッションに、遊び場の無い小学生たちも来てしまう為に、彼らに手伝いをしてもらう作戦。


でも、そんなにうまくいくはずもありません。


結局、幼児も小学生も一緒になって、大いに楽しく盛り上がりました。




午前は、新聞紙のアートワーク。




大量の新聞紙をスタッフと小学生たちに手伝ってもらいながら、一枚一枚くしゃくしゃにします。




部屋中に敷き詰めると、もうそれだけで遊びたくなります。







Tちゃんが新聞紙を山のように積み上げて、飛び込み遊びを始めると、みんなが真似し始めます。



Tちゃんは、一見クールですが、リーダーシップを発揮します。


自分の思い通りにならないと、すぐに怒るのですが、実は心の優しい女の子です。



ふわふわの新聞紙の山に飛び込むのは、本当に楽しそう。




スタッフも一緒に飛び込んでいました。



さんざん遊んだ後に、さぶの絵本読み。







『バーバパパ』



あの奇妙な体型のバーバパパをみんなで作ります。


好きな色のビニール袋に、新聞紙を詰めて、シールで目や鼻をつけたり、装飾します。




「自分のを発表しようよ。工夫したところも!」

Tちゃんが発言します。



みんなで楽しもうという気持ちがふんだんにあります。





ただ、自分のペースと合わないと、機嫌が悪くなってしまうのですが・・・。


Tちゃんがみんなのペースを待てるようになることが、子ども村をより楽しくしていくポイントなのかもしれません。




さて、お昼ごはんは、コロッケ屋さんで美味しいお結びと、揚げたてのコロッケを仕入れてスタッフミーティング。



疲れもあって、ついつい反省会になりがちですが、さぶを始めチームは、本当によくやっています。



ボクたちは、自分たちのプロジェクトについ、期待しすぎてしまうことがあります。



この支援活動は、誰かに乞われて行っているわけではありません。


世田谷の殺害事件の際は、学校やスクールカウンセラーの理解や要請がありました。


中越地震のときには、卒業生のマチャコを通じて、小千谷市の幼稚園からの要請がありました。



でも、今回は被災地や被災者からの要請はありません。



さぶが、アートセラピストとして、いやその前に一人の人間として、出来る事を始めようと一歩踏み出したところから始まっているのです。




言ってみれば、アートセラピーに携わるさぶや、ボクたちの一つのミッションとして。


アートの力を信じているからこそ、さぶがこの場を作り出し、多くの協力のもとで活動をしているのです。



実際の所、今の状況は、生易しいものではありません。


原発20キロ圏の、すぐ外側に位置する広野町は、もちろん悲惨指示が出ている地域です。


町役場はいわき市に移設され、町にはお年寄りや動物、事情があって移動できない大人たちが残るだけです。


家族は、母子が避難して、父親は遠くまで仕事に出かけます。



会えるのは週末だけ。




さらに、広野町がどんなに小さな町だとは言え、この避難所で初めて顔を合わせる人たちばかりです。



大人同士の人間関係も、子ども同士の関係も、この避難所生活ですべてが新しく始めることばかり。



だから、そこにはたくさんの問題が隠れています。



ボクたちは、その問題を解決することはできません。



被災者に近付けば近付くほど、ときどき無力感に襲われることもあります。


それでも、子どもたちの笑顔や、お母さんたちのほほえみを見ることで、ささやかな幸せを感じることができるのです。



午前のセッションは、十分に楽しめました。




ようやくセッションらしいセッションになりつつあるようです。




午後のセッションは小学生向け。


この報告はまた明日する事にします。

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