ノーベル化学賞が決まった吉野彰さん。
笑顔が素敵で、偉い人なのに親しみがあるような方ですね。
リチウムイオン電池を開発された方ですが、
携帯電話から電気自動車(EV)まで、あらゆる電子機器にとって重要な部品であるリチウムイオン電池──。
携帯電話など、いくら機能がよくなっても、大元の「電池」がなければ何もできないし、
電気も(停電になればわかるが)いくら便利な電化製品がたくさんあろうとも、大元の「電気」がなくては何も使えない・・・というのとある意味同じだと思いますね。
「いのち」も同じ。いくらやりたい事があっても「いのち」がなければ何もできない・・・
言わば、リチウムイオン電池は、携帯電話の「いのち」だと言っても過言ではないと思うのですよ。
そういうのを開発した吉野彰さんは、本当にすごい方ですね。
エリートコースを歩んで来られた方かと思いきや、
吉野さん曰く、
3つの壁があるのだそうです。
1、最初に経験するのが、基礎研究の段階の「悪魔の川」。
ここで大半のプロジェクトが対岸まで泳ぎ切れずに脱落する、つまり研究段階で終わってしまう。吉野さんも就職後、リチウムイオン電池で成功する前に、日の目を見なかった研究を3つ経験している。
2、開発研究に進むと待ち受けるのが「死の谷」。
次々と問題が立ちはだかり、事業化の前にここでも大半が脱落する。
「研究者の場合、いい実験データが出るととかく会社に『人よこせ、金よこせ』と言い出す。しかし、それでは研究費が跳ね上がり、会社側は成果にうるさくなる。大半のプロジェクトがそれに耐えられず潰れてしまう」
3、最後が「ダーウィンの海」の段階。
努力が実ってようやく事業化にこぎつけたものの、市場で見向きもされない段階だ。生物進化の過程で起こる自然淘汰になぞらえて、生物学者ダーウィンの名がついている。
新しい物に関心があるけど買わない、という段階。先頭に立って手を出すリスクは負わない。しかし誰かが手を出すと、すぐに追いかけるようになる。リチウムイオン電池の場合、出荷が伸び始めるまで5年ほどかかったという。
子どもの時に読んだ「ろうそくの科学」という本を読んで化学に興味を持ったということですが、その本も読んでみたいですね。
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/ロウソクの科学+/200162/