「魔の9月26日」が過ぎました。この日は1959年(昭和34年)、65年前に名古屋市など海沿いの住宅密集地を台風15号の高潮が襲い、5,000人をこえる死者・行方不明者を出した伊勢湾台風が来た日でした。
前年の1958年(昭和33年)9月26日、関東地方や静岡県を中心に大きな被害を出した狩野川台風、狩野川流域では堤防が決壊し、大規模な洪水が発生死者と行方不明者を合わせて1,000人をこえる甚大な被害となりました。
また、1954年(昭和29年)9月26日、70年前に台風15号による暴風のため函館湾で青函連絡船の洞爺丸や十勝丸など5隻が次々転覆・沈没し、1,430人もの命が嵐の海にのみ込まれたのが9月26日でした。
台風、豪雨、竜巻、地震・津波など、人の力で制御できない災害の恐ろしさは、忘れた頃に、再びやって来るのです。いや、忘れなくてもやってきます。
その後、高潮防潮堤などの整備は進みましたが、台風が関東や東北に上陸、各地に線状降水帯が発生するなど、異常な気象の状態が現われ、災害の発生状況から察するに、無防備に近いのではないかと思います。
阪神大震災では、折れた電柱、垂れ下がった電線、路上に駐車した車、道路中央に飛び出した自動販売機などが、救援を妨げる「凶器」となったことは記憶にあると思います。
「台風、豪雨、竜巻、地震・津波など、忘れなくてもやってくる」・・・危機意識は常に新しいものへと塗り替えていく必要があります。