天気図の前線に似る「さくら前線」は、3月中旬に日本列島の南部から北上を始め、5月上旬に北海道に至るソメイヨシノの開花日をつないだ線を言い、どうやら今年は早く移動しそうです。
さくらと言っても、ネットを使って、「会いましょう」「悩みを聞いて」「お金をあげる」といった、魅力的な誘いで「心の隙間」を狙う、サクラサイトのトラブルもあるようです。悪徳手法に注意したいものです。
日本人は行列を作ることが好きな国民のようで、人気商品を購入する場合や、待ちに待った行事が開催されるとなると行列を作り、それを見て大勢の人が評価しているから魅力的なものに違いないと思い込み、徹夜してでも目的達成のために並び、「サクラの列」に引っかかる時もあるようです。
人は行列を見て、誰かと同じことをすることに安心感が生まれるようです。そして、並んで買ったという達成感が、ある種の満足感をつくり出すのでしょう。
テレビである食品が「認知症に効く」と出ていたら、翌日その商品が店頭から姿を消してしまったとか、特に近ごろでは、健康効果など評価が複雑で個人差があるものは、自ら判断しなくなる傾向にあるようで、行列を作ってでも手に入れたいという商品は、並ぶ時間を消費させ、消費者自らが付加価値を高めているようで、せめて「サクラ」とならないように・・・。
3月27日のきょうは、日本の歴史や文化、風土と深くかかわってきた桜の木や花を通して、日本の自然や文化について関心を深める「さくらの日」で、詐欺 まがいの「サクラ」の日ではありません。