兵藤恵昭の日記 田舎町の歴史談義

博徒史、博徒の墓巡りに興味があります。博徒、アウトローの本を拾い読みした内容を書いています。

今後の日銀審議委員の意見動向

2013年04月27日 | 経済
黒田日銀総裁は今後2年で物価上昇率2%に達すると自信を持って記者会見で発表した。
今回の政策審議会合で2%の物価上昇が難しいとの意見を出したのは、佐藤、木内委員の2名だった。
この2名の委員はもともと、積極派と言われていた人だ。就任当時には外債購入にも積極的に賛成をしていた。
いつの間にか慎重派になったのだろうか?それともほかに委員と違って、以前の白川日銀理論を支持した責任感から慎重意見を述べたのだろうか?出身母体である野村証券、モルガンスタンレーからすれば、もっと積極的になってもよい立場だ。それともエコノミストとしての良心に忠実に従い、自己の理論を展開したのかも知れない。他の委員に比べれば非常にまじめな人だ。
誰とは言わないが、自分の意見を言わず、組織防衛のサラリーマン根性から抜け出せない委員たちと比べれば評価できる人だ。政府の審議会委員の席を狙う天下り学者、エコノミストよりずっと評価できる。どちらにしても今後の日銀金融政策の方向性はこの二人が握っているのかも知れない。
総裁、副総裁3名はかなりデフレ対策に積極的であると思われる。中曾副総裁も黒田総裁の意見に精いっぱいついていく態度を取っている。宮尾委員は黒田総裁に意見にもともと賛成している。ほかの委員は会議の方向性を左右するほどの影響力はないようだ。唯一の女性委員である白井氏はパフォーマンスはあるが、政策会議をリードするほどの力はないように思われる。残りの審議委員は自己の意見を積極的に主張するタイプではない。全体の会議の流れに従うタイプだ。
従って、黒田総裁も、この二人の委員をどのように納得させることができるか、今後の日銀政策運営の力量として判断されるだろう。これから日銀政策会合の動向をみるのが楽しみだ。
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