※日付を遡っての投稿で,入院中の書き込みではありません…
【ベッドネームプレート】
18.02.22(水) (7:00)手術当日…昨夜はよく眠れなかった…というよりほとんど寝てない…病院の指示で朝食は食べられず…
(8:30)T字帯(いわゆる「ふんどし」)を付け,前開きシャツ,手術用のパジャマを着て待機…初めてはいた「ふんどし」はなかなか良い…「蝉しぐれ」気取りで「それがし,牧文四郎でござる…」ってな感じ…
(9:00)右腕から点滴,続いて「尿管挿入」…これが痛い!…この入院期間の中で一番痛かった…本番の手術より激痛だった…「男性は前立腺があるから,管入れる時痛いんですヨ~」と笑顔で説明してくれる看護師さん…汗かきました…最後に「前張り」を付けてスタンバイOK
(10:00)「白田さ~ん,手術室へ…」と呼び出し…看護師さんから車椅子を押してもらい手術室へ…車椅子重くてすみません…と看護師さんへ一言・・・
(10:10)自力で手術台へ上がり仰向けに寝る…あっという間に素っ裸・前張一枚…股間全体・左手首に消毒液を塗られたり,手術用のシートを掛けられたり,血圧計を付けられたり…たんたんと準備が進む…
(10:20)主治医「南幅修先生」他2~3名の医師が登場…テレビドラマのように両手を前に立てながら…「それでは始めます…よろしくお願いします」…の声…右足付け根,左手首に局部麻酔…カテーテル挿入…カテーテルが脈の中を通るのが感じる…少々の痛み… 作業の変化点ごとに南幅先生から「次○○するから心配しないでネ…」と作業内容を丁寧に説明される… 「カテーテル挿入」→「バルーン挿入」→「血管拡張」→「血栓除去」→「造影剤投入」→「レントゲン撮影」の手順を繰り返し時が過ぎる… 途中「固いネ~」とか「狭いネ~」とか「ヨシ,通った…」などなどと医師達の声が聞こえてくる… 自分の顔の前には「レントゲンカメラ2台」があり,「手術風景や画像モニター」は見えなかった…南幅先生の説明と,医師達が発する声で状況を想像していた… バルーンを拡張させると「胸の痛み」が生じる…バルーンが膨らむと,一時的に血流が遮断されるためで,瞬時的に「心筋梗塞」となり,やむを得ないとの事…これも南幅先生から事前に知らされていた…2時間を超えた頃から腰も痛くなってくる…
(13:10)南幅先生から状況説明…造影剤の使用量が健康上の理由で制限されていて,これ以上手術を継続できないこと…血栓が硬く,約半分の血栓しか除去できなかったことを聞き手術終了… 手術時間2時間50分…先生方の額には汗がにじんでいた…
(13:30)カテーテル挿入のため切開した「右足付け根」と「左手首」の止血処理(空気帯で圧迫)を完了…テレビでよくみかけるシーン…「1・2・3!」と8人がかりで手術台からベッドへ移動…重くてすみません…と,ここでも一言
(13:50)集中治療室へ移動…「左手首・右足付け根は圧迫して止血」,「右腕・左足からは点滴と採決」…胸には心電図の電極を貼られ波形を遠隔監視… ここからが地獄だった…両手・両足とも動かすことは許されなかった…当然寝返りもできず…腰が激痛だった…「もともとヘルニア持ちなので」…と看護師さんに言っても,「ここが一番大事ですから…内出血しないためにも,ここは我慢して下さい…」と言われる…つらかった… 看護師さんの目を盗んで少し寝返りをうつ…少し腰が楽になる…看護師さんから「動いたでしょ!」と叱られる…また腰が痛くなる…その繰り返しだった… 昨夜は寝不足だったので眠れるはずなのに…が,しかし…腰が痛すぎて寝るに寝れなかった… 胸の圧迫感,チクチク感もある…熱も37度8分…後遺症で胸が痛くなったり熱が上がるらしい…これも南幅先生からの説明…
(19:00)南幅先生が来る…右足付け根に入っているカテーテルの「管」を外しに来た…「管が残ったまま入っていたのか」…とその時初めて知る…再度局部麻酔…管を抜く時,股間に変な違和感が走った…今までに感じたことない,何とも言えない変な感じ…ん~表現できない… 管を抜いたあとの止血方法は,南幅先生自らの指で傷口を圧迫…しかも30分間も…何とも原始的な方法だと思ったが,これが最良らしい…止血の間,南幅先生や付き添いの看護師さん2名と世間話をした…栄養指もしてもらった… 今後生きていくために減量は避けられず,目標は70kgに設定…あと30kg減…目標を達成したら飲みに行く約束もした…看護師さんの一人も20kg減を目指すと言っていた(ナース阿部春美さんともう一人の若手看護師さん…名前わすれちゃった)…腰の痛みを忘れる楽しい30分間だった…
(19:40)夕食…朝からご飯を食べてなかった…水分もとってなかった…その時口にした氷水は最高においしかった…夕食の味も最高だった…「おにぎり」と「さわらの梅肉焼き」など…一生忘れられないくらい美味かった 食事は妻が手伝ってくれた…その時の妻は優しかった…天使に見えた…息子・娘の話やたわいのない話をして…何を話したか忘れてしまったが…笑いながら…食がすすんだ…結婚記念日の前日を病院の集中治療室で過ごすとは思いもよらなかった…
(22:00)腰の痛みが限界を超えた…耐えられずナースコールのボタンを押す…痛み止めの筋肉注射をうってもらう…痛み止めは「クセ」になるので,うちたくなかったが…30分後,嘘のように腰痛がなくなる… 腰痛が消えた瞬間,マブタがぐっと重くなる…やっと眠れる気がしてきた…