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ちょっとついていないだけ。
そう思いたくなるとき、
あるいは、
大したことないさとうそぶくとき。
ふっと笑ってやり過ごすとき、
あるいは、やり過ごそうとするとき。
そんな時があるけれども、
この本の登場人物たちの
ちょっとついていないだけ、は
結構ヘビーだと感じた。
バブルの頃、自然写真家としてもてはやされた立花浩樹は、ブームが過ぎると忘れられ、所属事務所に負わされた多額の借金を返すうちに40代になった。カメラも捨て、すべてを失い。自分が人生で本当に欲しいものとは、なんだったのか? 問い返すうち、ある少女からの撮影依頼で東京へ行くことになった浩樹は、思いがけない人生の「敗者復活戦」に挑むことになる。
出会う人たちも、それぞれ、結構痛い。
バブル期を生きた人たちは、
今の世の中からしたら、
何かしら古いというか、
時代遅れというか
そんなところがあるのだとは思う。
昔はこうだった、にしがみついてもいけないし、
どんどん進むことだけがいいわけでもない。
一生懸命生きている人が
置き去りにされるような世間は
嫌だなぁとも思うのです。
一人ひとり、それぞれの事情を抱えて
なんとか生きているんだよね。
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