記事を寝かせても良いことは無いですね。とんでもない時間が経ってしましました。
そして思いのほかボリュームが凄くて、これでも結構絞ったのですが、お時間ある方は是非。
以下、
「最後のクラシカルなW杯」を総括する(2018年7月17日Sportsnavi)から引用
ピッチ外の総括については、少し変わった視点から2つ挙げておきたい。今大会で特に目についたのが、実は「スマートフォン」と「中国(人)」である。この2つの要素は、今後のW杯のあり方にも大きな影響を与えるものと、個人的には考えている。
<中略>
スマホが最初にW杯に登場したのは、2大会前の10年南アフリカ大会であった。ただしこの時は、開催国の治安状況を考慮して、おおっぴらにスマホを使うことがはばかられていたと記憶する。続くブラジル大会でも状況に変わりはなかったが、今回のロシア大会では一気にスマホが開放された。スタジアムではフリーWi-Fiが提供され、SNSでは対戦カードにハッシュタグを付けて発信することが奨励された。試合開始前に、大会ロゴと対戦チームの国旗をかたどった巨大バナーが入場したのも、いわゆる「インスタ映え」効果を狙ったものと考えてよいだろう。
そして中国。今大会はノックアウトステージになってから、急激に中国人観光客が増えていった。彼らの多くはツアー観光客で、家族連れも多く、明らかに中間層以上に属する人々であった。そして彼らが着ているユニホームは、中国代表のそれではなく、フランスだったり、ベルギーだったり、なぜかバルセロナやチェルシーだったりする。要するに単なる「お登りさん」なわけだが、20世紀のW杯で見かけた日本のサッカーファンも、似たような状況であったことは留意すべきであろう。中国人の観客が増えたのは、W杯の主要スポンサーに中国企業が増えたことと、決して無縁ではないと思われる。
以下、
ロシアW杯で誰が、どう儲かったのか?“クローズド”な構造を“オープン”に。(2018年7月12日Number)から引用
<中略>
代表戦の後には、渋谷のセンター街が必ずといっていいほど盛り上がりますが、現状ではただの騒ぎで、ビジネス機会を何も生み出していません。代表戦の時だけセンター街を歩行者天国にして、パブリックビューイングを行う。入場料を取り、現地でビールやグッズなどを販売する。道路交通法などの大きな障害があることはもちろんわかっています。ですが、これくらい自由でオープンでもいいのではないでしょうか。
誰が利益を得ているのかよくわからないW杯より、みんなが参加して、誰でもグッズ製作や企画立案に関与できるような大会であってほしい。そうすれば、街中に日本代表をモチーフにしたおしゃれなアパレルが散見する世界になるかもしれません。「オープン化」することで「集合知」を得ると、どんなビジネス機会が生まれ、魅力的になっていくのだろう……。多くの人を巻き込むW杯を観ながら、ふと考えてしまいました。
以下、
ロシアW杯で示した日本サッカーの未来像 20年間の着実な進歩に自信をもつべき(2018年7月18日Sportsnavi)から引用
成果のひとつとして挙げられるのは、長年求め続けてきた“日本のスタイル”をロシアのピッチでしっかりと示せたことだろう。
ボールを動かして相手のプレスをかいくぐり、自分たちからアクションを仕掛けていく。ひとつの局面に、スペースメーキングやフォロー、サポートの動きをまじえ、複数の選手が絡んでいく。それでいて、必要以上にボール保持にこだわっていたわけではない。第2戦のセネガル戦でロングパスによって裏を突いて同点に追いついたように、ベルギー戦でカウンターから先制点を奪ったように、状況に応じて速攻も繰り出した。
今大会のトレンドのひとつに高速カウンターがあったが、縦に速い攻撃はヴァイッド・ハリルホジッチ前監督が強調していたもの。開幕2カ月前に解任する事態となったが、前任者の求めたものがチームからなくなったわけではないのだ。4年前のブラジル大会を戦ったザックジャパンはポゼッションに、ハリルジャパンは速攻に、極端なまでに傾倒していた。一方で、今大会の日本代表はポゼッションと速攻の使い分けができていた。つまり、やや大味な表現を許してもらえば、ザックジャパンとハリルジャパンを足して2で割ったのが、西野ジャパンだったということだ。
<中略>
初出場から20年。W杯の結果と内容を見れば、一歩進んで半歩下がり、また一歩進む、というように、少しずつだが進歩しているという事実に自信を持つべきだろう。
02年の日韓大会のラウンド16でトルコに敗れたとき、これほどベスト8に近づけるチャンスはもう、そう簡単には訪れないだろう、と思ったものだ。しかし、それから8年後、南アフリカ大会のパラグアイ戦はPK戦までもつれ込み、8年後の今大会でベスト8がさらに近づいた。だから、2050年までにW杯で優勝できる、というわけではない。しかし、少なくとも4年後はベスト8を現実的な目標に掲げられる可能性は低くないし、近い将来、ベスト8の常連となることは決して不可能な夢ではないだろう。
日本サッカーのベースを築き、強豪国に対するコンプレックスを払拭し、チームがひとつになってベスト8に手をかけた――。ロシア大会は日本代表にとって、日本代表を取り巻くすべての人たちにとって、日本サッカーの未来を同じ絵として共有できる、そんな大会になったのではないだろうか。
で、なんで今回こんな昔の記事を引っ張りだしてきたかって、川島永嗣氏の本
耐心力 重圧をコントロールする術がある (幻冬舎単行本)についての記事が連載されたんですよ。で、またこれが面白いのなんのって。加えてこのブログを久しぶりにいじった流れで、この記事を見付けてしまってと、そんな流れで御座いました。
加えて思い出したんですよ、あのセネガル戦というかロシアW杯の熱狂を。
当時の記事にも書いてますが、現地で観てきましたセネガル戦は本当に凄い試合だったって月並みな言葉ですけど、スピード感が全然違ったんですよ。昔、プレミアを観に行ったこともありましたが、個人的にはそれ以上でした。それこそマネが居る現在のリバプールなんて、どんなスピード感でプレーをして、その中に飛び込んで、今まさにそこで活躍を求められる南野ってどんだけ?って話なわけで。それを思うと、海外経由で現在活躍してるJリーガー、そりゃリードしていくわなって。神戸が強くなるのは必然ですよね。これから再開するであろうガンバにも期待は高まります。
一方、早いもので迫る次のW杯は再来年になってしまいますけど、ドーハの悲劇からは約30年、新たな歓喜が生まれる瞬間に心から期待したいと思います。すみません、長くなり過ぎましたね。
ただ先ずは早いとこスタジアムでJリーグを観て、ビールでも飲みたいですね!
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