老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(76) ~ふてぶてしい/ずうずうしい/ずぶとい~

2025年02月05日 19時17分30秒 | 面白い言葉や語源など
(全国的に大寒波襲来とのことで、積雪被害も大きいようで、ご関係の皆様にはお見舞い申し上げます。
今日は流石に大阪でも寒く、昼過ぎに買い物に出掛けただけでしたが、丁度その時に珍しく雪がちらついていましたが、直ぐに止みました。)

 “遠慮しない”“厚かましい”とか“開き直っている”様を表す言葉には色々ありますが、思いつくままによく使う言葉がどのように違うのかを調べてみました。

 (1)ふてぶてしい
 「太太しい」という漢字表現で、“開き直っていてずぶとい。遠慮がなく大胆不敵である。”様子を意味し、江戸時代から使われる言葉らしいです。類語としては、「厚かましい」とか「 図図しい」とされています。

 「ふて」は「ふと(太)」の転で、イメージとしても、太っている人というのはどこか堂々としているイメージがあり、周囲のことなど気にしていなそうな感じから、来ているのでしょう。

 尚、「不貞不貞しい」「不敵不敵しい」という漢字も目にしますが、これは当て字の様です。

(2)ずうずうしい
 “恥を知らない。厚かましい”様を表す言葉ですが、は古くは「づうづうし」と言っていたようで、漢字表現では「図々しい」と書きます。

 「図」は、“企み・計画”を意味し、「図る」「図に乗る」「図に当たる」などという言葉もあります。

(3)ずぶとい(図太い)
 “ちょっとやそっとでは、びくともしない。また、非常にずうずうしい。”様を意味します。

(2)の「図」という漢字が使われるので、(2)と同じ由来の言葉かと思っていると、見事に違っていて、むしろ(1)の「ふてぶてしい」に近い言葉のようです、

 即ち、「太い」に強調の接頭語「ず」が付いたもので、「すごく太い」という意味で、「図」は当て字のようです。

 尚、強調の接頭語「ず」は、「ず抜ける」「ずはずれ」など使用例は少ないが、意味合いとしては「ど真ん中」の「ど」と近く、似たような語源を持つのではないかと考えられるようです。

 この項は、<goo辞書><語源由来辞典><歴史・由来・意味の雑学><笑える国語辞典>などを参考にさせて頂きました。(まさ)

<今日の夕食> 買い物時に美味しそうなシラスの釜揚げが目に入りました。

夕食メニュー 豆腐の田楽/煮付け/炒め物/メカブ

豆腐田楽 珍しく、この日は湯豆腐はナシです

煮付け 白菜/うすあげ/肉団子/その他野菜

炒め物 牛肉/ごぼう/その他野菜たっぷり

メインはシラス丼 たまには美味しいですね



言葉の語源など その(148)  ~バツが悪い~

2025年02月03日 19時04分31秒 | 面白い言葉や語源など
 “自分の行動や言動によって周囲の人々に迷惑をかけたりして、その場を取り繕うことができず気まずい、きまりが悪く、恥ずかしく、居心地が悪い思いをする”を指す言葉ですが、「バツ」とは何でしょうか。

  「バツ」は「場都合(その場の都合、成り行き)」の略と言われています。
その他、「跋(書物などの最後に書く文章)」からとも、「撥(ばち)(琵琶(びわ)・三味線などを弾(ひ)く、へら状の道具)」、または「枹(ばち)(太鼓・銅鑼(どら)などを打ち鳴らす、棒状の道具)」のなまりからという説もあるようです。

 また、初めて聞きましたが、 “その場を適当に繕って調子を合わせる。話のつじつまを合わせる”という意味で使われる「ばつをあわせる」という言葉もあるようです。

 いずれにせよ、「罰が悪い」と書くのは誤りです。

★ この項は、<weblio辞書><imidas>などを参照させていただきました。

 昨日は節分。テニスからの帰途にスーパーに寄って、多くの人で混雑している巻き寿司コーナーも覗いて見ました。
縁起物だから、買おうとは思ったのですが、歯の治療中で仮止めの前歯では噛めないことに気付き、1本丸々ではなく半分に切ったものにしました。これでもそのまま食べられず、切り刻んで食べるのですから難儀なことです。
イワシはそれ程食べにくくありませんので、しっかりと食べさせていただきました。(まさ)

昨夜の食事 湯豆腐/巻き寿司/イワシ/煮付け/メカブ

巻き寿司  半分だけを更に細かく切って
イワシ 塩焼き

煮付け 里芋とイカ



言葉の語源など その(147)  ~まずい(不味い)~

2025年01月30日 21時17分13秒 | 面白い言葉や語源など
(今日は元居た会社の大阪地区の食事会があり、堺市まで出かけて、先程帰宅したところです。 こちらは独り住まいで、自由が利く身ですが、最近は周りが高齢者ばかりになり、コロナの間の遅れを取り戻すかのように、色々と会う機会が増えています)

 
 先日、「うまい」「おいしい」について調べている時に、「うまい」や「おいしい」には色々な意味や使われ方があるものの、その反対語としては殆どが「まずい」だと判りました。

<goo辞書>に拠れば、「まずい」の説明としては,下記がありました。
1 (不味い)味が悪い。うまくない。⇔ うまい。
2 (「拙い」とも書く)下手だ。つたない。⇔ うまい。
3 醜い。みっともない。
4 ぐあいが悪い。不都合である。⇔ うまい。

 即ち、食べ物の味だけでなく、「うまい」の色々な意味に対しても反対語としては「まずい」で対応できそうです。

 しかし、「まずい」を漢字で書けば「不味い」で、この字だけを見れば「まずい」とは読めず、「ふみい」「ぶみい」と読まれても仕方ないでしょう。

 従って、「不味い」は「美味しい」に対応すべく、後から出来てきた当て字で、「まずい」という言葉が先にあったように思えます。

<笑える「国語辞典」>に拠れば、
「うまい」は「甘い」と通じる言葉で『万葉集』にすでに見られる古語だが、「まずい」は18世紀ごろから文献に現れる新しい言葉で、もとは関東地方の方言らしい。そのため語源ははっきりせず、「貧し(まづし)」、「先づ憂し(まずうし)」など諸説ある。 ということでした。

「貧しい」のは、“不足している”からなので、“都合が悪い、拙い、醜い”とい
う意味にもなったようです。


 尚、御所市など奈良県南部や和歌山県でよく使われる方言に「もむない」があるようです。
これは、「もみない」の訛りで、<デジタル大辞泉>に拠れば、“うまくない。味が良くない。まずい。”という意味で、食べ物が”おいしくない”ときに言われる言葉のようです。(まさ)

<今日の朝食> パンを買うのを忘れていたので、珍しくお粥となりました
お粥/玉子豆腐/干物/吸い物(ワカメ)/果物(メロン)

お粥 賑やかに玉子/塩昆布/梅干し/ネギのトッピング

干物 開きイワシ



言葉の語源など その(146)  ~ぐっすり~ 

2025年01月28日 21時59分43秒 | 面白い言葉や語源など
(今日は夕方から神戸に飲み行っていて先ほどき帰宅。書き込みが遅くなりました)

 うまい(塾寝)に関連して、睡眠について考えていると、“深く眠っているさま。熟睡するさま”を表す言葉として「ぐっすり」という言葉があることに気付きました。

 この言葉に関して、何と「good sleep(グッド・スリープ)」の略だという説があるようで、驚きました。

 これに関しては<日本語、どうでしょう?>に面白い説明がありましたので、紹介します。
 
 『「ぐっすり」の語源は英語の「good sleep(グッドスリープ)」の略だという説が、かなり広まっているようだが本当かという質問を受けた。
残念(?)ながら「ぐっすり」は江戸時代からある正真正銘の日本語なのである。『日国』には、「ちゃんと爰(ここ)へ来てグッスリと寝て」という『清書帳』という雑俳の例が引用されている。
『清書帳』の刊行年は享保10(1725)年なので徳川8代将軍吉宗の時代である。その時代に「good sleep」はないであろう。

 では、本当の語源は何かと聞かれるとにわかに怪しくなる。昭和初期の辞書『大言海』には、「クヅチ」すなわち「鼾(いびき)」の転だとしているがちょっと信じがたい。結局語源ははっきりしないのである。

 ただ、「ぐっすり」には深く眠るさまという意味だけでなく、「其身六十にあまる比(ころ)は、人も知る金持となりしを、ぐっすり息子に譲り」(黄表紙『即席耳学問』)のように「すっかり」「そっくりそのまま」といった意味の例もあるので、なにか「じゅうぶんなさま」を表す語から生じたのかもしれない。確かに「ぐっすり眠る」も浅い眠りではなく熟睡状態をいう語ではある。』

 更に、<Good Cross>では、
『江戸時代(1871年)に作られた歌舞伎の演目四十七石忠矢計(十二時忠臣蔵)には「又ぐっすり呑めるぜ、おい旦那は御如在がねえな」という台詞があります。こちらは「十分に」「しっかり」という意味で使われているようです。』

 ということで、「すっかり」「しっかり」という意味から派生して「ぐっすり寝る」=「すっかり寝る」「十分に寝る」という使われ方をするようになったと考えられるようです。

 尚、英語の「good sleep」由来説については、「そもそも「Good Sleep」という言葉は無いそうで、正しくは「Have a good night's sleep.」と表現するそうです」<市田商店>という説明もありました。


 また、最近TVでよく耳にする言葉に「寝落ち」というのがあります。
新しい言葉らしいですが、WIKIPEDIAに拠ると、“睡眠欲に抗えず何かの行為の最中に睡眠に入ること。特にオンラインゲームやSNS、電話などの最中に寝てしまうことについて言われる”とありました。
また「寝落ちもしもし」とか「寝落ちモチモチ」とかいう言葉もあるようですが、これは夜遅くに電話をしながらその最中に眠りに落ちてしまう事を言うようです。

寒い時期なので、「寝落ち」には要注意です。(まさ)

(昨夜の食事)

寒い時は鍋物が一番

今日の鍋は合鴨の寄せ鍋風 



言葉の語源など その(145)  ~塾寝(うまい)~

2025年01月27日 19時55分52秒 | 面白い言葉や語源など
 昨日、「うまい」に関して、漢字表現では「塾寝」もあることを書き込みましたが、浅学にして私は全く知りませんでしたし、「塾寝」が何で「うまい」なのか不思議だったので、少し調べてみました。

 <それってどういう意味?>に拠れば
「熟」は他に「じゅく・熟(う)れる・熟(に)る・熟(な)れる・つらつら・つくづく・熟こなす」と読みます。意味は、
*煮(に)える。(「半熟(はんじゅく)」など)
*うれる。十分に育つ。「(完熟(かんじゅく)」など)
*十分になれる。(「熟練(じゅくれん)」など)
*よくよく。つらつら。(「熟慮(じゅくりょ)」など)
となっています。“よくよく、十分に”といった意味も持っているのが分かりました。

 
また、<Preciousu.jp>に拠ると、
日本語には古来、「寝ること」を「い」と表現する傾向があります。寝相や寝起きが悪いことを表現する「寝汚い(いぎたない)」という言葉にも、その傾向が残っています。「熟寝(うまい)」とは、「ぐっすりとよく眠れたこと=うま寝」を意味する言葉です。「熟寝(うまい)」とは、いかにも良い睡眠がとれて満足した感じのする言葉ですね。

というようなことで、「塾寝」を「うまい」と読み、“ぐっすり眠る”という意味になり、「熟睡」と同義語であることが理解できました。


また、古くからある言葉らしく「塾寝合わせ酢」という寿司用酢の商品名もあるようです。(まさ)

<昨夜の食事>

麻婆豆腐/ブリ大根(残り物)/ホウレンソウ/メカブ/茶碗蒸し
麻婆豆腐 レンチンする市販のものを購入し、我流でミンチ/枝豆をミックスしました

ホウレンソウのお浸し