9月25日付の毎日新聞によると福島県第1原発周辺の10ヶ所のダム底に高濃度セシウムが堆積しているのが環境省の調査で判明したとのことです。
いずれも、除染されていない森林などから川に流れ込んだものがダムの底に堆積したもので、国の食品への基準値(飲み水/牛乳/一般食品で、1kg又は1ℓ当り各10/50/100ベクレル)は勿論のこと、指定廃棄物の基準値(1kg当り8,000ベクレル)をも遥かに超えているとのことですが、周辺部の森林などが除染されていないので、この数値は今後もますます増え続けるでしょう。
環境庁の担当者は各ダムとも表層の水は飲料水基準を下回っており、浚渫をすれば巻き上がり下流へ汚染水が流れ出すリスクもあり、「このままダムに閉じ込めておくのが現時点では最善策」とのことですが、余りにも安易な考えではないでしょうか。
◆前にもふれたように福島の原発事故で放出された放射性セシウムは、半減期30年のセシウム137と2年のセシウム134が主だと言われており、セシウム137は仮に120年たっても現在の水準の16分の1位は残ることになりますが、岩部ダムについては現在の堆積土の放射性セシウムは60,000ベクレル以上と推定されており、今後まだまだ増加することを考えると、国の指定廃棄物の基準値に達するには何百年かかるのでしょうか。
このような状態で放置すれば、下流住民への健康への悪影響は勿論のこと、福島県産の食品に対する消費者の安全信頼は定着しないでしょう。
◆また、本来ダムは水資源の有効利用や水害からの防災が目的のはずで、高濃度放射性廃棄物の貯蔵を目的としたものではなくそのような構造にはなっていないはずです。
このままでは人間に対する危険がなくなるのに、今後何百年かかるか判らないのですが、この間地震によるダム崩壊やダムの干上りによる堆積物の露呈などに対するリスクもあり得るでしょう。
住民の真の安全を考えれば、現在のダム底堆積物の除去と共に、その前に周辺森林などの除染なども絶対に必要でしょう。
その為には、必要とあれば除染期間を区切った上で、その間の住民の集団移住を国と東電が責任を持って対応する以外に無いでしょう。
また、これに対する費用について、東電だけで負担できないというのであれば、“今後はこのようなリスクのある原発からの撤退”ということを表明した上で、今まで「安い電力」というまやかしの恩恵を受けてきた(?)産業界や消費者にも負担をお願いする以外にないでしょう。
これが、事故により長期にわたる放射能汚染を引き起こして,“美しい国日本”の大事な国土を汚染した当事者の根本的な対応なのではないでしょうか。
非常にリスクがある原発を経済性優先で推進してきたことに対する、真の謝罪と反省だと思います。
(まさ)
いずれも、除染されていない森林などから川に流れ込んだものがダムの底に堆積したもので、国の食品への基準値(飲み水/牛乳/一般食品で、1kg又は1ℓ当り各10/50/100ベクレル)は勿論のこと、指定廃棄物の基準値(1kg当り8,000ベクレル)をも遥かに超えているとのことですが、周辺部の森林などが除染されていないので、この数値は今後もますます増え続けるでしょう。
環境庁の担当者は各ダムとも表層の水は飲料水基準を下回っており、浚渫をすれば巻き上がり下流へ汚染水が流れ出すリスクもあり、「このままダムに閉じ込めておくのが現時点では最善策」とのことですが、余りにも安易な考えではないでしょうか。
◆前にもふれたように福島の原発事故で放出された放射性セシウムは、半減期30年のセシウム137と2年のセシウム134が主だと言われており、セシウム137は仮に120年たっても現在の水準の16分の1位は残ることになりますが、岩部ダムについては現在の堆積土の放射性セシウムは60,000ベクレル以上と推定されており、今後まだまだ増加することを考えると、国の指定廃棄物の基準値に達するには何百年かかるのでしょうか。
このような状態で放置すれば、下流住民への健康への悪影響は勿論のこと、福島県産の食品に対する消費者の安全信頼は定着しないでしょう。
◆また、本来ダムは水資源の有効利用や水害からの防災が目的のはずで、高濃度放射性廃棄物の貯蔵を目的としたものではなくそのような構造にはなっていないはずです。
このままでは人間に対する危険がなくなるのに、今後何百年かかるか判らないのですが、この間地震によるダム崩壊やダムの干上りによる堆積物の露呈などに対するリスクもあり得るでしょう。
住民の真の安全を考えれば、現在のダム底堆積物の除去と共に、その前に周辺森林などの除染なども絶対に必要でしょう。
その為には、必要とあれば除染期間を区切った上で、その間の住民の集団移住を国と東電が責任を持って対応する以外に無いでしょう。
また、これに対する費用について、東電だけで負担できないというのであれば、“今後はこのようなリスクのある原発からの撤退”ということを表明した上で、今まで「安い電力」というまやかしの恩恵を受けてきた(?)産業界や消費者にも負担をお願いする以外にないでしょう。
これが、事故により長期にわたる放射能汚染を引き起こして,“美しい国日本”の大事な国土を汚染した当事者の根本的な対応なのではないでしょうか。
非常にリスクがある原発を経済性優先で推進してきたことに対する、真の謝罪と反省だと思います。
(まさ)