割とよく聞く言葉に「破天荒(な行ない)」という言葉がありますが、日本人の多くが何故か「天荒」を「天候」と勘違いして≪天候が荒れている中で・・・≫という先入観を抱くのか、<豪快で大胆な様子>というように理解しているようですが、これは間違いのようです。
正しい意味は、<今まで人がなし得なかったことを初めて行うこと、前人未到の境地を切り開くこと>という意味のようです。
元々、「天荒」とは<天地が未開で荒れたままで混沌とした状態>を言うようで、旧説には<天地未開の混沌した状態(天荒)を破り開く>という意があったようです
但し、一般的には下記の故事がこの言葉の由来とされています。
中国の唐代、王朝成立から100年以上経た後も、荊州(現在の湖北省)から官吏登用試験である科挙の合格者が出ず、世の人はこの状況を「天荒」と称した。やがて劉蛻(中国語版)(りゅうぜい)という人物が荊州から初めて科挙に合格すると、人々は「天荒を破った」と言ったという事のようです。(まさ)
※ この項については、「語源を楽しむ」(ベスト新書増井金典著)や<WIKIPEDIA>などを参考にさせていただきました。