老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

人間の行動学(北山君遺稿) Chistes編 その⑬  ~思考は柔軟に~

2019年12月26日 20時37分12秒 | 北山君 遺稿集(人間の行動学)
(久しぶりに、「人間の行動学」に戻ります。この時期、何かとお疲れの皆様へ・・・)

 年末の多忙さに明け暮れた男性、
妻からは
「あなた、この頃可笑しい寝言を喋り、毎晩、うなされているようよ。一度、お医者さんに診て貰ったら?」と。
 会社の上司や同僚からも
「お前な~、近頃の報告書は間違いだらけだぞ・・・ 一度、医者に行ったらどうや」と。

 自覚症状を感じないのですが皆から再三再四、言われるので決心してお医者さんを訪問して先生に
『先生、私は正常なんですがね~、妻をはじめ皆が「どうも可笑しい」と言うんで・・・』
「安心しなさいよ、直ぐにどう云う症状か判りますから・・・」
『先生、どうやって正常か正常で無いと見分けるんですか? 自分のことは自分が一番判るんですよ!私は可笑しくなんか無いんですから!』

「簡単ですよ、直ぐに診断しましょう。私について来て下さい」と風呂場に・・・
「それ、この風呂に一杯の水が入っているでしょ。そこにバケツとヤカンとコップがあるでしょうが。この一杯の風呂水を全部カラにするには、アナタはどうします?」
『センセ~、こんなこと子供でも判りますよ! 可笑しい人ならコップを使ってカラにしようとする訳でしょ!私は可笑しくないんだからバケツを使いますよ!』

 お医者さんは言いました;
「おお~、アナタは未だ完全に異常とは云えないんですが、正常じゃないことは確かですね~。正常な人はですね~、バケツを選ばずに風呂の“栓”を抜くんですよ。どうですか、少し入院されたら? 外の綺麗な景色が見え、気の休まるお部屋を用意しますが・・・」

教訓;
 人間の目的は「仕事」では無いし、それに没頭して“吾を忘れる、我を失う”ような人生を選んではなりません。“しっかり働いて、お金を貯めて、老後に備えて・・・”
読みきれないほど出版される「会社に貢献」的な書物、銀行の広告宣伝、保険会社のそれらにも騙されてはならないのです。



被害者の視線を忘れない歴史観を・・・

2019年12月25日 19時53分50秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 ジャーナリストの青木理さんは、ぶれない視線の論評で、私の好きなジャーナリストの1人ですが、12月18日の毎日新聞夕刊の「理の眼」というコラムに投稿された「歴史の傷痕と向き合う」という文章は、青木さんの思考原点がはっきりとした文章で、読む人に訴えるものが多いと思われますので、少し長くなりますがその全文を紹介させて頂きます。


『僕の父方の祖父は技官系の役人だったそうで、先の大戦中に仕事で南洋へと向かう途次、乗っていた船が撃沈されて亡くなったと記録されています。戦闘による死亡ではありませんが、広義の“戦死”ということになるのでしょう。

 このため僕の父は東京を離れて祖母の身寄りがいた信州(長野)に疎開し、すぐに祖母も病死してしまったことから、信州で働きながら成人しました。学校も信州で卒業し、信州っ子の母と結婚し、教職を得て僕を育ててくれました。他界したのは数年前のこと。

 だから僕も信州出身なのですが、考えてみれば、祖父が戦中に亡くならなければ父の人生は一変したでしょう。一時的に疎開したとしても、戦後は祖父のもとに戻り、東京などで暮らしたはず。ということは、僕がこの世に生まれることはなかったかも。先の大戦は多くの人びとの運命を激変させたとつくづく思います。

 そんな私的なことを書いたのは、戦後70年以上が過ぎて先の大戦を直接知る世代が次々と鬼籍に入り、戦争の記憶が薄れてきていると指摘されるなか、それは確かにそうなのですが、少し立ち止まって考えれば、僕たちの世代にも傷痕は深々と残っていることに気づかされるからです。僕の祖父や父よりはるかに凄惨(せいさん)な境遇の方もたくさんいるでしょう。

 僕が長く駐在した韓国も同様でした。いや、長期の植民地支配を強いられ、しかも解放後は南北に分断され、半島を焦土に変えた朝鮮戦争まで経験した地の人びとには、南北合わせて1000万人ともいわれる離散家族等を含め、歴史の傷がもっと生々しくうずいています。

 一方の日本では昨今、いつまで謝罪を求められるのか、といった言説が盛んです。でも、苦難を強いられた側の傷はそう簡単に癒えず、かつて植民地支配した地の分断の責からも日本は逃れられません。いまを生きる人びとに生々しく刻まれた歴史の傷痕とは真摯(しんし)に向き合い続けるしかないのです。

 そういえば、現首相の祖父は先の大戦中、旧満州国(現中国東北部)の経営などにあたって戦犯容疑者となりました。首相の歴史観が敬愛する祖父を思ってのことなら、彼もまた歴史を背負って生きているわけですが、それはまさに「支配者の歴史」。両国間で深まる溝の本質はそこにあると考えるべきです。』


まさに青木氏が言われる通りでしょう。

 戦争などの理不尽な出来事によって蒙った傷は、それを被った被害者本人だけでなく、その周辺の人々を含めて数世代にも及び関係者を巻き込むのですから、その理不尽な要因を引き起こすことに関与した国家・人々はその責任を深く感じるべきでしょう。

 そのようなことに想像力が及ぶか否かが、政治家として必要なことではないでしょうか。

 そのような政治家として必要な惻隠の心を持った想像力が全く見受けられず、韓国との関係に付いては、「日韓基本条約で解決済み」一点張りの極めて冷たい態度を維持しつつ、かって他国に理不尽を押し付けた側に与して戦犯となった祖父の意向を継ぐのが目的と公言するような人が日本の政治を主導することに対して、かって日本の被害を蒙った側の隣国の人々が理解できるはずがありませんし、ましてや同じ国民としても安心して国の将来を任せることなど出来ないでしょう。

 そんなことを改めて思い起こさせる青木氏の一文でした。(まさ)

最高のクリスマス・プレゼント ~メジロ来訪、「呼ぶより嘆け」~

2019年12月24日 21時04分36秒 | 自宅の様子(ベランダ/室内園芸)
 今日はクリスマスイブですが、仏教徒で子供がいない我が家では特別な行事はありませんが、嬉しいプレゼントがありました。

 数日前のブログで、「今年はまだメジロが姿を見せない」と嘆いた所ですが、その翌々日の朝に籠の中のミカンを啄ばんだような跡があり、“あれぇ! メジロが来てる”と思ったものの、姿を見た訳ではなく100%の確信はなかったのですが、その後も朝になるとミカンを啄ばんだような跡がおおきくなっていました。

 そして、今朝、とうとうメジロの姿を見ました。
朝、ベランダのカーテンを開けて間もなくに、一羽だけですが警戒しながらもミカンを一所懸命に啄ばんでおり、何とか写真に収める事が出来ました。

 まだまだ警戒心が強い様で、私が動く気配を察すると直ぐに飛び去りましたが、今後は我が家のベランダに姿を見せる時間が増えて、面白い写真も撮れるようになるでしょう。

 先日、ブログに書き込んだ直後だったので、「呼ぶより謗れ(そしれ)」という言葉を変化させて、「呼ぶより嘆け」という言葉が浮かんできました 。


 また、我が家の仏壇には先日神戸の妹宅から頂いてきたセンリョウ(センリョウ科)が供えられており、可愛らしい赤い実が年末の訪れを感じさせてくれています。(まさ)

籠の中で休むメジロ

ミカンを啄ばんでいます

センリョウ

同上 アップ

高齢者には暮らしにくい社会に  ~機器難民続出~

2019年12月23日 20時02分54秒 | 高齢化社会での生活・終括・社会保障など
 以前にも少し触れましたが、最近身近に感じることの一つが高齢者にとっては住みにくい社会になって来ているということです。特に、日常生活に関わる買い物や医者通いに関する事柄が多いですね。

 スーパー/コンビニ/大きな病院などでは、自動支払い機の導入が急速に進んでいます。
政府による消費税アップを機にした、キャッシュレス決済の奨励策もあるのでしょうが、今迄の対人決済と大きく違い、物言わぬ機器に対する支払いとなります。
更に、最近の大病院などは、予約していても受け付け機を通して受診票を貰わねば診察窓口に辿りつけません。

 少子化による人手不足が影響しているのかも知れませんので、全面的な反対とは言いませんが、合理化を急ぐ余りに社会的弱者に対する配慮が少し不足している様に思います。

 支払いに関しては、ツレアイもそうなのですが、認知症などがある程度進行した人などには、
・機器の操作そのものに付いて行けない事もありますし、
・計算能力が衰えている場合は、硬貨を使えずに、紙幣しか使用できない場合もあります。
(紛失や万一の悪用のことを考えれば、カードなどでの決済を避けさせたい事情もあります)
ということで、最近では1人では買い物に行きたがりませんし、また行かせる方も大きな不安があります。
 どうしても家族などが同道出来ない場合もありますので、このような状態の社会的弱者が1人で買い物や受診に行っても安心して相談できる窓口が設置され、判り易い表示がされていればと思う次第です。


 私自身は数年前にガラ系携帯を紛失しましたが、新しいガラ系は価格が高く、止むを得ず料金が安い簡単スマホと言うのを購入しましたが、使用しているのは電話機能と、時折の地図アプリだけで(カメラやメール機能もほとんど使用しません)、機能の10分の1も使いこなせていないでしょう。
周囲にも“ガラ系携帯の方が高いので薦められてスマホを買ってしまったが、遣い方が複雑で戸惑っている”という人が多いです。


 今迄も、社会の変化に付いて行けない高齢者がいたとは思いますが、最近の身近な機器の目まぐるしい変化には付いて行けない機器難民が続出するのではと思います。
機器類は多機能よりも、簡便さが第一だと思います。
多機能を要求する人には、そのような機能を有償で追加して行けばよいのでは…(まさ)

年末の大阪の風景

2019年12月22日 21時38分49秒 | 旅行/色々な風景
 ここの所、年末の買い物などで外出が続いていますが、今年は田舎にあったお墓を仕舞って大阪の四天王寺に納骨したこともあり、四天王寺へのお参りもありました。

 先ずは、年末恒例の送りものなどの為に行った生野区のコーリアンタウンですが、最近は毎年訪問客が、それも年若い女性客が増えている感じです。K-ポップスの影響でしょうか。

 その後、JR桃谷駅に向うのに、少し回り道をして桃谷2丁目を経由しましたが、ここは天王寺に近いにも拘わらず戦災を免れた地域で、古い立派な家屋が残っていました。

 日を変えて、四天王寺にお参りしましたが、同じ行くのなら賑やかな「終い弘法」の日にということで21日(土)にしました。
境内には、古着屋/かばん屋/履物屋/骨董品/食料品/本・レコード屋/おもちゃ屋/花屋などありとあらゆる店が出ており、これを目当ての参拝客も多くて物凄い活気でした。

※ 四天王寺では毎月21日は、弘法大師空海の命日の「大師会(だいしえ)」、22日は聖徳太子の命日の「太子会(たいしえ)」として両日は境内で盛大な縁日が催されて沢山の露店が出ますが、特に12月21日は「終い弘法(しまいこうぼう)」として、一段と賑やかです。(まさ)


生野区コーリアンタウンの様子

同上

生野区桃谷2丁目の様子

同上

同上

<四天王寺 終い弘法>

西大門前の古着屋など

四天王寺の伽藍もこの日は無料公開です。五重塔と金堂

古着屋

かばん屋もPay Payが使えるようです

古物屋

初めて知りましたが、この地は野沢菜の原種発祥の地の様です

古い着物屋

おもちゃ屋