「精神分析って何ですか?」と、時々クライアントさんに聞かれます。私自身も、時折その答えについて自問します。いろいろな考え方がありますが、私としては、そんな時に、尊敬する精神分析家、ガントリップの以下の言葉に常に立返ります。いわば私の心理臨床の原点です。和訳は私の解釈です。
“Analysis makes no promises, but offers to the patient a reliable and understanding relationship for as long as he wants to use it, to explore his personality problems in depth and free himself to develop a more natural and spontaneous self”—Guntrip
精神分析には何の保証もないが、(保証できる事として)クライアントがそれを望む限り、信頼できて理解のある人間関係を提供する。精神分析は、クライアントの性格的問題を一緒に深く探索していく。それは、クライアントがより自然体で自発的な自分になれるように(無意識のテーマの呪縛から)解き放つためだ。