興味津々心理学

アメリカ発の臨床心理学博士、黒川隆徳によるあなたの日常の心理学。三度の飯よりサイコセラピーが好き。

Remember when you wanted what you currently have?

2018-11-22 | 戯言(たわごと、ざれごと)
Remember when you wanted what you currently have?--unknown

あなたが今持っているものを、かつてあなたが切望していた時のことを思い出して。(作者不明)

なんとなく毎年触れている気がしますが、毎年11月第4木曜日はアメリカでは感謝祭(Thanksgiving)で、アメリカ人たちは、この時期になると、今年一年の良かったこと、今年一年の恵みについて思いを馳せます。

今回の記事の冒頭の引用は、ちょっと前にFBで見かけた言葉で、心に残ったのでメモしておいたものです。

あなたの人生における、今の生活の中で、普通に存在しているものの中には、かつてはどうしても欲しかったもの、憧れていたもの、必死で努力して手に入れようとしていたものが、実は結構たくさんあるのではないでしょうか?

それはあなたが愛するパートナーかもしれないし、家族かもしれないし、子供かもしれないし、自分の家かもしれないし、車かもしれないし、ペットかもしれないし、居場所かもしれないし、体型や身体能力かもしれないし、今勤めている会社かもしれないし、社会的地位かもしれないし、一定以上の収入かもしれないし、資格かもしれないし、学校の学位かもしれないし、特定の学校かもしれないし、生き甲斐かもしれないし、小さな幸福感かもしれないし、安心感かもしれないし、他にもいろいろありそうです。

毎日悩殺されがちな、めまぐるしい資本主義社会で生きていく中で、私たちは次から次へと何かを獲得したり、到達する事を、多かれ少なかれ、好むと好まざるとに関わらず、求められて生きています。

でも時々思うのです。もったいないなあと。

いろいろなものを持っている人が、自分には何もないと嘆いたり、落ち込んだり。

私たち人間は、今持っているものよりも、失ったものや、まだ手に入れられていないものの方に注意がいきがちです。実際私たちの認知はそのようにできています。持っていないもの、足りないものに注意が向くことは、向上心にも繋がっていますし。

そういうわけで、私達は、このストレス社会の中で、足りないものに捉われながら忙しい日々を過ごしがちですが、感謝祭のこの時期をきっかけに、あえてちょっと立ち止まって、意識して、今あなたが持っている、かつてとても欲しかったものに、また、その当時の日々に、思いを馳せてみるのも良いかもしれません。手に入れたもの、持っているものに対する喜びや有り難みで、しばし感謝の気持ちに包まれるかもしれません。

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