ドブロブニクはクロアチア、アドリア海沿岸のダルマチア最南部に位置する都市で、
ボスニア・ヘルツェゴビナの唯一の漁港であるネウムが
回廊状態で分断しているため、
クロアチア本土とは飛び地に成っていて陸続きではない。
人口は42,615人(2011年時点)で1979年に世界遺産に登録されている。
ホテルから見た旧市街は時間の経過とともに刻々と表情を変えていき、
それはそれは美しい街並みである。
よくドブロブニクを「アドリア海の真珠」「世界の宝」と呼ばれるが、
決して大げさな表現ではないと実際に見て納得してしまった。
Lozicaとドブロブニクの間に2002年に完成した白い吊橋・ドブロヴニク橋。
横たわる入江に架けられた近代的な白い吊橋は
中世のままの佇まいの街並みの中で強烈なインパクトで目に飛び込んできた。
この日も大型客船が2隻着岸しており、この小さな町に大きな船体が
狭い入江の中に居る姿はなにか浮いた存在にも見えた。
この日も勿論早朝散歩に出発。
この町に繰り出さないでどこに行くんだ!という気持ちで
旧市街への下り坂一本道をGO!
これがホテル前の通り。早朝の為、人気が全く無い。
旧市街地の近く、隣は税関事務所のあった宮殿の跡。
このビーチは人気ビーチらしいが、ここも早朝の為、当然人一人居ない。
ここがその税関事務所の跡。
昔は美しい宮殿だったということだが、ちょっと見ても荒れている。
整備をしない理由が何かあるのか。
この建物は何に使われているのかわからないが、
どうやら住居系のレジデンスに見えた。
立派な建物なのでアップしてみた。
いよいよ旧市街に入ってきた。
城壁の向こうには聖ルカ要塞が見える。
ベンチの横には大砲が、そして隣のカフェテラスには
若いカップルが朝の時間を楽しむように語らいあっていた。
無人のプロチェ門から入城。
門を過ぎると多くの船が停泊している旧港とその先に聖イヴァン要塞が見える。
この塔はドミニコ会修道院の塔か?
塔の中に時を告げる鐘を打つ人が見えた。
旧市街内も段々人の気配がでてきた。
物資を搬出入するトロッコ風ミニトラックが目の前を走っていった。
車輌の紅白の市松模様がいかにもクロアチアっぽい。
さあー、これから旧市街地観光のスタート。
入城はメインゲートのピレ門から。
門の上のアーチの上にはドブロヴニクの守護聖人である
聖ヴラホの彫刻が人々を出迎えてくれる。
ピレ門をくぐるとすぐオノフリオの噴水にでる。
ここは12km離れた源泉から天然水を引き込んだもので
昔から人々の喉を潤す憩いの場として親しまれてきた。
今でもこの水は飲むことができる。
8世紀頃に築かれ、市街を取り囲んでいるこの城壁の上は
約2kmの遊歩道になっていて、約1~2時間程散歩しながら
街の屋根瓦やアドリア海を眺めることができる。
残念ながら時間の関係と旅の疲れから登ることができませんでした。
1337年に建造が始まり、15世紀に完成したフランシスコ会修道院。
入り口は質素な印象だが、中に入ると14世紀当時の姿を今なお残している。
特に美しいのが中庭で、そこを取り囲むルネッサンス様式と
ロマネスク様式の回廊が巡っている。
床はつるつるに磨かれた石灰石の廊下。
よく見ると柱の上部にはディズニーアニメの「101匹わんちゃん大行進」で
描かれたダルマチア犬(この地域ダルマチア地方産の犬)が彫られている。
又、内部には1391年創業というヨーロッパで3番目に古い薬局があり、
現在でもハーブを使用した自然派コスメが売られており、お土産にぴったりだ。
そして付属の博物館には修道院の宝物のほか、陶器の薬壷や処方箋、
薬学書なども展示されている。
ここを訪れた世界各国の有名人が国旗とともに掲示されている。
日本からは2002年、その当時の清子内親王のサインが。
ここはブラカとも呼ばれるメイン通りのブラツァ通り。
まるで中世にタイムスリップしたような通りで、
ジブリ映画「魔女の宅急便」のモデルになった町といわれている。
土産店、レストラン、カフェが建ち並び、
ショッピングやカフェ巡りで大変な賑わいだ。
かつてここで激しい内戦があったとはとても思えない程、修復されていた。
ドブロヴニクの路地も絵になる程美しい。
この路地はかなりの高低差があり、とても風情があった。
中世の街並みの中にお洒落なお店が並んでいた。
このお店はおとぎの国の様なキャンディー屋さん。
とても素敵な店だ。
沖合で難破した英国王リチャード獅子心王が助けられ、
お礼にこの大聖堂を建てたといわれる。
12~14世紀にロマネスク様式で改築されたが、
1667年の地震で倒壊してしまった。
その後イタリア人建築家らによってバロック様式で再建され、
1713年に現在の姿になった。
祭壇の奥にあるティツィアーノ作の「聖母被昇天」は必見。
この建物は聖ヴラホ教会だと思う。
似たような聖堂を見たのでわからなくなってしまった。
ここは旧総督邸。この日は日射しが強く、
日陰のテラスカフェはどこも満席だった。
旧港のおみやげ屋さんにぶら下がっていた沢山のお人形さんがかわいくて
思わずパチリ、パチリ。とてもいいでしょう!
ここは市場で大変な賑わい。特産品のはちみつも売っていた。
日本語の「はちみつ」の字を見つけて思わす、まいったです。
そして果物も豊富に売られていた。
ここは聖イグナチオ教会。
旧市街から登る坂はローマのスペイン坂によく似ていた。
もうこの辺ではフラフラ状態で意識が朦朧として鮮明に覚えていない状況だ。
さらに奥の城壁の方へ行くと人混みも少なくなってきた。
露店の土産屋さんも個人の手作りのものをオバサン達が
素朴に売っていてホッとする雰囲気だ。
この城壁をのんびり歩いていると町の起源の
古きローマ帝国時代に迷い込んだ気になる。
改めてドブロブニクの魅力にとりつかれてしまった。