砂漠の音楽

本と音楽について淡々と思いをぶつけるブログ。

眠いのは気圧のせいだけじゃない

2020-07-06 22:39:49 | 日記
みなさまこんばんは。

眠いんでブログを書きます。
緊急事態宣言が解除されたのもつかの間、東京では再びコロナの感染が広まりつつありますね。
九州は雨で大変そうだし、気圧は低くてつらいし、なかなか落ち着かない日々です。
早くバンドの練習やりたい、ライブにも行きたい。あと友達と酒を飲みたい。


最近ボッカチオの『デカメロン』を少しずつ読んでいます。
今上巻の半分までようやく進んだところです。あと半分+中巻下巻があると考えると、なかなか膨大な量です。長い、あと1冊が重い。
今のところの感想としては、ドタバタ喜劇あり、不幸な話あり、エロスに満ちた話ありと、人間たちの悲喜こもごもが描かれています。
そこに筆者が描きたかったのは「人生どうなるかわからない」ということなのかな、と思ったり。

この作品は、ペストが猛威を振るっているイタリアの都市を背景にしています。
14世紀イタリア、中東から持ち込まれたペスト(黒死病)により、老いも若きも、貴賤も関係なくガンガン人が死んでいく。
そんななかか郊外に避難した男女、計10人が退屈しのぎに物語をそれぞれ語っていく、という構造です。
いわゆる物語のなかの物語、入れ子構造になっているわけです。
その点ではイギリスの作家チョーサーの『カンタベリー物語』と共通しているというか、チョーサーが『デカメロン』を参考にした説もあるようです。

読んでいてふと思うのは、ペストであっという間に死んでしまった人たちがいるなかで、人生の見通せなさ、辛いことの多さ、それでも生き残っている人間たちのありよう―そういったことに希望を見出したいがゆえに、筆者がこの膨大な物語を綴ったのではないかということ。
今もコロナウイルスのパンデミックで世の中全体が不安になっています。直接的に亡くなった人もいれば、自粛や休業のせいで生活がひっ迫している人もいる。
いろんな不幸が身の回りで起きている。

でも生きていかなくてはならないのですよね。
そんなとき「希望をもって」みたいな気休めは役に立ちませんが、とにかく生きていかなくてはならないんだと思います。
そんなわけで寝ます、明日も仕事か。
でも行かなくてはならないのですね、つれぇわ。