またしても、琵琶湖を自転車で1周してきました。
しかも1人で。
来週は友人と山手線RTAをします。
どんだけ回るのが好きやねん、あたしゃハムスターかい。
琵琶湖1周を2回やった印象。
走っていて楽しいエリア、危ないエリア、つまんないエリアがあると感じました。
拙い字で申し訳ないですが、ざっくりこんな感じです。
楽しいエリアは、まずスタートしてすぐの米原~長浜にかけて。
左手に湖を眺めながら走れるので気持ちがよいですね。それから賤ケ岳を上ってから降りていくあたりと、古いトンネルをたくさん通るあたりが楽しいです。
あとは海津(かいづ)のあたりも、古い町並みが残っていて趣があります。
賤ケ岳のトンネル。ここまで登るのは大変ですが、トンネルを抜けた先の展望が素晴らしい。
海津。古い民家が立ち並んでおりよい雰囲気。
危ないのは志賀~大津にかけてのエリア。
自転車用のルートが確保されておらず、交通量の多い車道を走らなくてはなりません。
あとは近江舞子の手前で国道を渡るのですが、横断歩道はあっても信号機がない箇所があり。
昨年、夜間にここを渡ろうとした際に妻が轢かれそうになりました。日中に通ることをお勧めします。
恐らくビワイチで最も危険な横断歩道。
しんどいエリアは主に2ヶ所、近江高島~近江舞子にかけてと、草津~近江八幡にかけてです。
片側はほぼ田んぼ、もう片側は藪になっていて湖も見えず。
ただ走るだけの道で、面白味に欠けます。しかも結構距離があるんだな、これが。
この辺が本当につらく、「ッカ~、つまんね~道!」と独り言をたくさん呟きながら走行していました。
そんなわけで琵琶湖を1周してきました。
昨年は妻と一緒に回ったのですが、先月から彼女が海外におりまして。
彼女との記憶に思いを馳せつつも、ひいひい自転車を漕ぎました。
しかも1日目も2日目も途中で雨に降られるし。
2日目と3日目は、風は強いし急に気温が下がるし、さんざんでした。
そのぶん、終わった後の達成感はとても大きかったです。
今回は宿の位置が微妙でした。
前回は近江舞子の付近に宿泊したため、1日目が本当に大変で。
到着が遅くなり、近江高島を過ぎた頃から真っ暗になってしまって。
暗いなか自転車を漕いだことを反省し、今回はマキノの付近に宿を取りました。
端的に言って、かなり日和ってしまいまして。
1日目の宿をわりあい手前のほうで予約しました。
10時に出発して、のんびり漕いでいたのに15時50分頃には着きました。
走行距離は60㎞、「こんな初日で大丈夫か…?」と不安におののきつつ。
付近には店もないので、風呂に入ってビールを飲みながら『進撃の巨人』を読みました。
『進撃の巨人』面白かったなあ、ようやく最後まで読みました。いい作品でした。
さて2日目は5時半に起き、朝6時半にスタート。
途中で三井寺を観光しましたが、大津で近江ちゃんぽんを食べた以外ほぼ寄り道せず。
それでも宿に着いたのは17時頃でした。走行距離は120㎞、昨日の倍走りました。
バランスおかしいよね。誰がこんなプラン組んだのよ。すみません、私が始めた物語です。
それでも。
宿の雰囲気が良かったです。場所は近江八幡の先の、伊庭(いば)という集落にありました。
ゲストハウスで、店の人に送ってスーパーに買い物に行き、肉うどんを作って食べました。
滋賀県の日本酒も飲みました、美味かったな。
最終日はのんびり9時頃に出発しました。
時間に余裕があったので、長命寺の温泉に入ろうかなとも思ったんですが、「昨日必死に走った道を戻りたくない」という思いが強く、断念しました。
信長の城があった安土に行こうかとも考えたものの「→安土 9.8km」と書かれていて、往復20㎞弱か…と思いながら直進しました。諦めることも大事。
途中で彦根に寄って城に入ったり、お濠で屋形船に乗ったり、ゆったり過ごしました。
そのあと米原に帰ってきて、お土産とビールを買って帰りました。
最終日、道端に落ちていた松ぼっくり、日を浴びてまぶしそうでした。
さらば、米原。
完走した感想です。
今回のビワイチでは、妻の「不在」を、彼女が「いまここにいないこと」を強く感じました。
雨に降られ、心が折れそうになりながら走った道。一緒にパンを食べた公園。空を見上げた天守閣。
そこかしこに、前回のビワイチの思い出が残っていて。
また彼女と一緒に回りたいような、もう走らなくてもいいような、そんな気持ちになりました。
思えば「寂しい」という気持ちを痛感する1年でした。
夏には祖父が亡くなって、心の芯から悲しみを味わいました。
秋には妻が海外に行って、しばらくはなんてことがなかったのです。
それが、今回の旅では本当に寂しく感じられて。
こんなにも自分が寂しがり屋なのだな、と痛感しました。
思えば幼少期のころから、参観日に母親が来なかったことを恨んだり、ピアノの先生が病気になってレッスンが終わるときに泣いたり。
『あさきゆめみし』を読んで、紫の上が亡くなる場面で号泣したりと、その片鱗があったと思うのです。
でも長く中二病を患っていた私は「寂しさ?そんな感情忘れちまったなァ…」と嘯いていたのです。
しかしながら。
やっぱりそんなの嘘だドンドコド-ンでした。
寂しくて泣くなんて3ヶ月の赤子でもすることなのです、人間に深く根差した感情なのです、簡単に消えるはずないのです。
本当は寂しい気持ちを感じると苦しくて、それを認めたくなくて、目を背けていただけだったのですね。
今回のでそれがよくわかったよ。いい巡礼の旅でした。
とはいえ。
おいおい妻のもとを訪問する予定です。再会したら、ポプテピピックごっこでもしようかな。
“A dingo!!”
”Don’t care.”
みたいにね。ハハハハハ。