現代のお話から始まって
江戸時代の昔にさかのぼるという構成は
どこかで見たことあったな・・
中川信夫監督の傑作「亡霊怪猫屋敷」だ!
もしやと思い調べてみたら、石川監督は
「東海道四谷怪談」「怪談塁が淵」など一連の怪談物で助監をやっていた。
そのためか、
全体のトーンといい、グッドタイミングな亡霊の出方といい、
中川監督の影響が色濃い。
俳優は沼田曜一 を除いてはほとんど知らない俳優さんばかりだったが、面白かった。
遊園地のお化け屋敷を髣髴とさせる
毒々しいセットや照明もナイスである。
英国のハマーホラーにも通じる、怪奇な雰囲気がたまらない。
筋は、
悪玉一味に無残に殺害された善良な一家の無念を
可愛がっていた黒猫が晴らす・・「猫の恩返し」ものである。
驚いたのは、亡霊シーンより
何度か入る殺陣の素晴らしさ、ねちっこさ、迫力であった。
カットを変え、アングルを変えた念入りな撮影は
はあはあと息が切れる音まで入れる念の入れ方で、
なにやらとても臨場感があった。
それと、
沼田曜一が亡霊に脅かされたときの顔は芸術的だ。
お化けといい勝負だと思う。
私は、化け物などに遭遇したときの「驚愕の表情」と、「死に顔」は
今まで西村晃が一番うまいのでないかと思っていたのだけど、
勝るとも劣らないおぞましさで、
化け猫と沼田の狂気のコマ落とし百面相フラッシュバックは、
まるで漫画の「ぱらぱら」を見るようで面白い効果だった。
終盤のたたみ込みもスピードがあり、
じっとり湿気がある、にっぽんの怪談の醍醐味を堪能しました。
「怪談もセンスが重要」ですね。
この後石川監督は
68年に内田良平、橘ますみ、里見浩太郎などで
「怪猫呪いの沼」を撮る。もちろん沼田曜一も出ています。
1960年監督 石川義寛
脚本 :石川義寛 藤島二郎
原作:橘外男 「私は呪われている」
撮影: 河崎喜久三
音楽:渡辺宙明
美術:黒沢治安
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江戸時代の昔にさかのぼるという構成は
どこかで見たことあったな・・
中川信夫監督の傑作「亡霊怪猫屋敷」だ!
もしやと思い調べてみたら、石川監督は
「東海道四谷怪談」「怪談塁が淵」など一連の怪談物で助監をやっていた。
そのためか、
全体のトーンといい、グッドタイミングな亡霊の出方といい、
中川監督の影響が色濃い。
俳優は沼田曜一 を除いてはほとんど知らない俳優さんばかりだったが、面白かった。
遊園地のお化け屋敷を髣髴とさせる
毒々しいセットや照明もナイスである。
英国のハマーホラーにも通じる、怪奇な雰囲気がたまらない。
筋は、
悪玉一味に無残に殺害された善良な一家の無念を
可愛がっていた黒猫が晴らす・・「猫の恩返し」ものである。
驚いたのは、亡霊シーンより
何度か入る殺陣の素晴らしさ、ねちっこさ、迫力であった。
カットを変え、アングルを変えた念入りな撮影は
はあはあと息が切れる音まで入れる念の入れ方で、
なにやらとても臨場感があった。
それと、
沼田曜一が亡霊に脅かされたときの顔は芸術的だ。
お化けといい勝負だと思う。
私は、化け物などに遭遇したときの「驚愕の表情」と、「死に顔」は
今まで西村晃が一番うまいのでないかと思っていたのだけど、
勝るとも劣らないおぞましさで、
化け猫と沼田の狂気のコマ落とし百面相フラッシュバックは、
まるで漫画の「ぱらぱら」を見るようで面白い効果だった。
終盤のたたみ込みもスピードがあり、
じっとり湿気がある、にっぽんの怪談の醍醐味を堪能しました。
「怪談もセンスが重要」ですね。
この後石川監督は
68年に内田良平、橘ますみ、里見浩太郎などで
「怪猫呪いの沼」を撮る。もちろん沼田曜一も出ています。
1960年監督 石川義寛
脚本 :石川義寛 藤島二郎
原作:橘外男 「私は呪われている」
撮影: 河崎喜久三
音楽:渡辺宙明
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