邦画ブラボー

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丸山(美輪)明宏の「雪之丞変化」

2014年10月10日 | ★ぐっとくる時代劇

時代劇だけを365日放送しているその名もずばり

時代劇専門チャンネル」で

美輪明宏

丸山明宏を名乗っていたころ(三十代)のテレビドラマシリーズ「雪之丞変化」(全13話)を放送している。

 

長谷川一夫主演:市川崑監督の映画版は筆者の大好物なのですが、

この美輪版も素晴らしい。

妖しい魅力を放つ雪之丞は美輪明宏にぴったし!の題材だと思いました。

 

無残に死に追い込まれた親の仇を付け狙う

あやかしの女形役者、雪之丞。

それを助ける

謎の盗賊、闇太郎(二役)。

しっとりとした女言葉の雪之丞(メイクは究極に濃い)は、

美しく艶やかですが

男性、しかし

女のエッセンスを凝縮したような存在。

そしてべらんめえで粋な闇太郎は

仕草もバシッときまっていて

男以上に男っぽく見えます。(しかしメイクは大変に濃い

 

要するに美輪的世界基準にデフォルメされた存在なのです。

 

この二人が入れ替わり立ち代り現れて視聴者の頭を混乱させます。

さらにややこしいのは

雪之丞に恋い焦がれる熱狂的ファンの娘(映画では若尾文子が演じた)との絡みは、

女同志のラブシーンのようにみえて、実は男女なのですが

演じてるのが美輪さんなので、ジェンダー的によくわからなくなります (^_^;)

逆宝塚」ともいえる

倒錯・幻惑の世界です!

 

さらにこんがらかるのは、雪之丞と闇太郎のツーショット。

なんと!ひとりでラブシーンが成立という離れ業。

誰にでもできる芸当ではありません。相手役が必要無いのですから!!!!

 

けれんといえばこれほどけれん味たっぷりの

作品はなかなか無いかも。またそれを一級のエンターテイメントにしているところが

さすがです。

さらに、

用心棒侍の細川俊之が

雪之丞を

「ふたなりの化け物」・・・と言い放つシーンがあり、

こういう台詞を

言わせてしまう

美輪明宏の度量の大きさに びっくりしました。

 

長谷川一夫が演じる、味わい深いボルドーワインのような雪之丞も

素晴らしいですが

この美輪版も、

強烈さでいえばウォッカ、

香りでいえば

強烈な芳香を放つブランデーのような味わいといえましょう!

 

平凡な日常に辟易している 老若男女におすすめです!

美しいもの、怖いもの(^_^;)、刺激を好む 方はさらにおすすめ。

メリハリのある派手な演出ならこの人!の、御大五社英雄が監督であることも付け加えておきます。

 

*補足:全13話放送とのことでしたが、差別的表現が含まれるということで

二話分カットされるそうです。非常に残念。

 

 

 

 

 

 



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2 コメント

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Unknown ()
2017-02-18 09:22:17
美輪版のテレビシリーズあったの、知りませんでした。
「逆宝塚」、、、、解ります。解ります。笑

歳の離れた姉が、美輪ファンで、お給料入ると
松坂屋前の シャンソン喫茶の「銀巴里」へ 
よく連れていってくれました。

首まで透き通るような美肌、手を抜かない歌唱力。

8年前に行ったコンサートでは 花束について

『この不景気に、お花は高いですし、
  皆さま、以後はお気持ちだけで十分ですから』

と話され、苦労された方だからこその率直な言葉。

こういうコメント 耳にしたアーティストさんは
初めてなので 感動したことありました。
薄いピンクのドレス、決まってました。
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愛さんへ (ブラボー)
2017-02-18 21:32:25
美輪さんの
お言葉、心がほっと暖かになりますね。
直に聞いたならなおさらでしょう。

銀巴里、噂には聞いていますが
行ったことがありませんでした。
貴重なお話ありがとうございます。
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