小説は「華麗なる一族」「不毛地帯」「沈まぬ太陽」「運命の人」等々を読ませて頂いたが、
なんといっても、女史の作品の映像化数の多さ。
今調べてみたら、山崎豊子の小説は2冊の中短編集を除くと
たった14作品しかない。
でもそのひと作品、ひと作品が徹底した取材による渾身の作で
「主要作品の大半が映画化およびドラマ化されている。2013年現在、一度も映像化されていないのは、中・短編小説では『死亡記事』、『ムッシュ・クラタ』、『へんねし』、『醜男』、『晴着』、長編小説では『仮装集団』のみである。」(Wikipedeaより)
ただ限りなくノンフィクションに近い小説の性質上、
参考資料を殆ど脚色せずに作品に反映させるた為、
しばしば「盗作疑惑」が湧き上がっている。
ただ、邦画ファンのきっどさんとしては、後期の社会派作品よりも
初期の船場を舞台にした作品の映画化
「ぼんち」が好きだったな~
後に同じ船場が舞台の「細雪」を撮る市川崑監督で、主演は市川雷蔵で、
山崎豊子自身、船場の老舗昆布屋「小倉屋山本」の三女だから
もう、きっどさんも幼少の頃にTVで見た記憶程の懐かしの大阪船場が描かれていた。
山崎豊子は88歳になっても筆を折る事はなかった。
いやそれどころか新作「約束の海」を連載始めたばかり。
初の平成を舞台の海上自衛隊潜水艦乗務員が主人公の作品(「なだしお事件」を扱った?)
読んで見たかった、残された取材ノートはいったいどうなるのだろう。
ご冥福を祈ると同時に、残念でならない。