「暑い…」
8月の某日。買ったアイスが一瞬で溶けそうなほど暑い…。
クーラーをガンガンに付けて寝たせいで、体が暑さに慣れていないようだ。
「あぅう…飲み物…」
私はやっとの思いで冷蔵庫を開けた。何か臭いが、とりあえず飲み物で体を潤したい私にとってそんな些細な事など関係無い。
冷蔵庫の中にある麦茶を手に取った。
…温い…。そういえば、昨日ネズミに配線やられたんだっけ…
「…って事はッ!?」
案の定、冷蔵庫の中身は暑さにやられ全ておしまい。
どうしようもなく、立ち尽くしていたら急にお腹が痛くなってきた。
トイレに行こうとして…また気付く。
コンビニで用を足し、ついでにお昼ご飯のナポリタンを購入し、揺らめく太陽の下で帰宅。
「ただいま…」
誰もいない部屋に向かって意味も無い「ただいま」を言い、疲労困憊の足を動かすと…
『バキッ…!』
…足の裏にはリモコン。しまった…。やってしまった。
と、憂いていた直後。
『―ブ…パチッ!』
何故かテレビが付いた。
まさかとは思ったが、一応クーラーを付けてみる。
『ピピーッ!』
つ、付いた!!何か知らないけど…とりあえず助かった!
付いたテレビに写っていたのはオリンピックの時のチャンネルのまま。
教育番組、N〇Kだった。
涼しくなってきた部屋でしばらくニュースを見ていると、あるニュースに目が留まった。
『連続殺人犯、都内に逃げ込んだか?』
『連続殺人犯は都内に逃走した模様。複数人の可能性もあるとして調べを進めて―』
「え、怖っ!てか…ここの近くじゃん…もしかしたらウチにも来るかもしれないし、気を付けとかないと…」
その後のニュースはつまらないものばかりだったので、聞き流していた。
「う…ん…」
ニュースを見てたら、いつの間にか寝てしまっていたようだ。
夕飯作らないと…って、あれ?お昼にケチャップこぼしちゃったのかな?
後で拭かないと…