水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

道が補正予算で日本海漁業振興対策に新規1億1700万円 スケソウ漁業の再編、漁港を活用し増養殖

2015-06-13 21:51:43 | ニュース


 4期目に入った高橋道政の政策予算が発表され、16日開会の27年度第2回定例道会議会に提出される。
 補正予算の総額は2731億円で、当初予算と合わせ2兆8021億円となり、26年度当初に比べ3.1%の増。水産林務部が管轄する水産関係予算の補正は51億6411万円で、当初と合わせ274億3029億円、前年度当初に比べ1%減。うち公共事業は38億7453万円で、当初との合計(219億452万円)では同じく1.1%増となった。
 非公共の主な新規事業は、道行政の大きな課題となっている日本海漁業振興対策に関するもので、道に配分された地方創生の特別枠を財源に1億1700万円を投入する。まず「日本海スケトウダラ漁業再編整備事業等推進支援事業」として2057万円を計上。日本海北部系群のTAC削減(44%減)に伴い、檜山・後志管内のスケソウ漁業者111隻を再編、イカ釣りなど他種漁業に転換する。再編後は継続が61隻、他種漁業への転換44隻(うちスクラップ対象7隻)、廃業6隻となる。国の「再編整備等推進支援事業」を活用し減船に伴うスクラップ経費を助成する。
 また、道が策定した日本海漁業振興基本方針に基づく「日本海漁業振興対策事業費」に9670万円を計上。漁港内の静穏域を活用した増養殖の推進に必要な環境調査・調査解析と、ニシン種苗生産・供給体制を強化しナマコの増養殖を推進するため道栽培漁業瀬棚センターの水槽改修を行う。前者の「統合漁港増養殖推進事業費」に5070万円を計上し、宗谷管内から渡島管内の6漁港・7地区を日本海のモデル的な先進事例として地元から要望のあったウニ、ナマコなどの増養殖の取り組みを促進する。そのうち乙部町の元和地区では環境調査を踏まえ有効な漁港整備手法の調査解析を行う。後者の「日本海栽培漁業推進事業費」に4600万円を計上し、瀬棚センターのナンノ培養水槽(60トン)を改修し、給排水設備や自動給餌機、遮光シートなどを整備する。