来年の日ロ双方の200海里水域における漁獲割当量と操業条件を決める日ロ地先沖合漁協協定に基づく交渉(日ロ漁業委員会)が2日からモスクワで開かれ、7日妥結した。その結果、双方の漁獲割当量は前年より1万2,500㌧多い9万㌧となり、日本側がロシア側に支払う協力費はゼロとなった。
交渉には、神谷崇水産庁資源管理部長が政府代表となって外務省、水産庁、道、団体の関係者が出席し、道からは谷内和人国際漁業担当課長が出席した。ロシア側はサフチュクP.S連邦漁業庁副長官ほか外務省、連邦漁業庁、連邦保安庁国境警備局などの関係者が出席した。
今回の協議では、ロシア側がサバ・イワシの増枠を求め、日本側が応じる代わり、協力費をゼロとした。その結果、前年は約7億円を支払う取り決めだったサンマなど関係漁業者の負担は大幅に軽減される。また、昨年は交渉が越年したため、1月から出漁する根室の底刺しはえ縄の操業機会が失われたが、今年は予定通りの出漁が確保された。主な妥結内容は次の通り。
[日本漁船の操業条件]
(相互入漁)
(1)漁獲割当量9万㌧(前年7万7,500㌧)
(2)主な魚種別の割当量
サンマ7万927㌧(同5万9千㌧)、スルメイカ5,814㌧(同5,618㌧)、マダラ810㌧(同1276㌧)
(3)総隻数592隻(同592隻)
(4)協力費0円(同7億872万円)
(有償入漁)
(1)漁獲割当量1,062㌧(同1,062㌧)
(2)総隻数22隻(前年22隻)
(3)見返り金4,112万円(同4,112万円
[ロシア漁船の操業条件]
(相互入漁)
(1)漁獲割当量9万㌧(前年7万7,500㌧)
(2)主な魚種別の割当量
サバ5万1,500㌧(同5万1,500㌧)、マイワシ2万3,500㌧(同1万1千㌧)、イトヒキダラ1万5千㌧(同1万5千㌧)
(3)総隻数89隻(同89隻)