函館税関は7月21日、令和3年上半期(1〜6月)の道外国貿易概況(速報)で輸出、輸入ともに5期ぶりのプラスに転じたと発表した。輸出では魚介類・同調整品(水産物)が大きく寄与し、240億7,100万円でトップとなり、前年同期に比べ29.8%増加した。中国向けホタテが伸び、香港向けは減少した。
5期ぶりにプラスの水産物輸出は55億2,500万円増加した。プラス要因はホタテを主体とする甲殻類・軟体動物が4万8,930㌧(54.6%増)、165億600万円(同95.4%増)と大幅に伸び、コロナ禍による停滞を脱した。中国向け(132億6,700万円)が倍増しており、今シーズンのオホーツク外海ホタテの好調な生産、成長・歩留まりの良さを反映している。
一方、道内への水産物の輸入は、4万7,423㌧・285億2,100万円と数量で9.4%、金額で4.7%増加した。主要水産物ではカニが1700㌧・44億8800万円と数量で2.7倍、金額で2.9倍に伸びた。また、イカ(7,233㌧・32億円)、カズノコ(510㌧・6億9,200万円)なども増え、ウニは4,632㌧(3.9%増)・51億6,400万円(24.4%増)と相変わらず大きな位置を占めている。