網走管内の秋サケ漁獲は、1047万5,283尾(前年同期比99.1%)、3万7,272トン(同99.2%)と尾数、重量ともに前年同期を1%弱下回っているが、金額では187億8,840万円と5.6%上回っている。平均目回りは3.56キロ、キロ平均単価は504.1円と500円の大台を突破した。
10月上旬に比べ漁獲のペースが落ちており、台風、低気圧による定置網の被害が影響している。下旬の漁獲でどのくらいの挽回できるか注目される。
網走管内の秋サケ漁獲は、1047万5,283尾(前年同期比99.1%)、3万7,272トン(同99.2%)と尾数、重量ともに前年同期を1%弱下回っているが、金額では187億8,840万円と5.6%上回っている。平均目回りは3.56キロ、キロ平均単価は504.1円と500円の大台を突破した。
10月上旬に比べ漁獲のペースが落ちており、台風、低気圧による定置網の被害が影響している。下旬の漁獲でどのくらいの挽回できるか注目される。
道機船連によると、来年1月1日からの太平洋サケ・マス流し網漁業禁止に対し、サハリン漁業者協会はサハリン州のコジェミャコ知事を訪問し、補償などに関わる関係漁業者への状況説明、対話の場を求めた。2010年春の漁業オークションで1隻当たり600トン、16ロットを13社が落札し、その契約期間が2020年までとなっていた。そのため、業界はこの補償を求めているもので、オークション自体がプーチン大統領承認による流し網漁業禁止は不適切との決定に基づき行われたと同協会は主張している。
なお、高橋道知事は22日、サハリン州のユジノサハリンスクを訪れ先月当選したコジェミャコ知事と会談し、経済交流を強化する方針で一致した。この中で、ロシア水域におけるサケ・マス流し網漁禁止について「本道の水産関係者は、他の漁法での漁業継続に期待している」と述べ、流し網漁に代わる漁法転換への協力を求める意向を明らかにした。コジェミャコ知事は「地元の漁業の発展に向けて日本のふ化や養殖技術を取り入れたい」と述べ、今後も協力していく考えを示したと報じられている。
道は道漁連、ホクレンと連携し、道産農水産物の輸出拡大に向けた協議会を設置し、今年から本格的に輸出拡大に取り組む。10月2~7日の日程で、中東UAE(アラブ首長国連邦)最大の都市ドバイなどを訪れ、市場調査を行った。道漁連とホクレンは9月にタイで道産食材の展示即売会「北海道フェア」を開いている。
市場調査の視察を行ったのは、道水産林務部の遠藤俊充水産食品担当課長、農政部の河野秀平6次産業化担当課長、道漁連の重岡徳次常務、石坂英文ノースコープぎょれん取締役営業部長。
遠藤課長によると、ドバイは中東でも道産水産物の有望な市場で、ハブ(物流拠点)として首都のアブダビや周辺諸国、アフリカにも食材が供給されているという。アブダビではジュメイラット・エティハド・タワーホテルの隣のビル1階にある和食レストラン「Tori No Su」には道漁連の取引先であるダイショー(タイランド)を通じてコスモ石油の子会社「サミットトレーディング」が道産水産物を卸している。同レストランでは今月18日~30日まで「北海道フェア」を開催し、キンキやサケを提供する。また、ドバイで2店舗の和食レストランを経営する「弁当屋」の主人は道産子で、11月から「北海道フェア」を開催する。
現地では、ホタテやサバ、タコ、サケ類、ワタリガニなど日本に馴染みのある水産物が流通しており、和風レストランの数も多い。しかし、スーパー店頭のホタテ玉冷がキロ9千円~1万円、寿司が一貫400円程度と高く、外食は1品3千円など富裕層が主体。ただ、ドバイでは産地市場と消費地市場を兼務しているようなマーケットがあり、近くの漁港から揚がった地場の魚も扱っていたという。
道産食材の販促イベントでは、11月にイオン中国(北京)が全土の100店舗で「北海道フェア」を開催し、ホタテや毛ガニ、サンマなどを販売する。
道機船連によると、カムチャッカ海洋漁業研究所カムニロは、2015年漁期開始から10月12日までの極東地域秋季タラバガニ操業概況を発表した。西カムチャッカ海域でのタラバガニ漁獲量は1,704トンで、TAC開発力は32.0%となった。一方、カムチャッカ・クリール海域では、今年漁期開始からタラバガニが1510トン生産され、TAC開発率は73.7%となった。
道機船連によると、ロシア農業省は10月7日、2016年のロシア海域のTACを承認し、極東海域のカニ類の漁獲上限を設定した。2016年のカニ類のTAC全体量は66,285トンで前年より6,520トン増加した。主な魚種別では、ズワイガニ(オピリオ)ガ22,045トン、同(バルダイ)3,057トン、タラバガニ10,248トン、アブラガニ7,487トン、イバラガニ4,445トン、トゲズワイガニ8,083トン、ベニズワイガニ7,640トンなど。全体に前年度より増えているが、特にタラバガニは1,351トン増えて1万トンを超えた。海域別では北オホーツクが18,899トン、日本海沿海地方が15,016トン、西カムが10,698トンを占める。なお、バレンツ海のTACは8,750トンで、タラバガニが7,150トン、ズワイガニ(オピリオ)が1,600トン。