ハナウタ うたこの「宝物がいっぱい」

自分にとっての「好き」や「嬉しい」を集めて綴る、ささやかなことのブログです。

ノリが合う

2019年11月14日 | ⓴ ホームエデュケーション

所属しているホームエデュケーション団体が参加する秋のイベントで

卓球コーナーをすることになったので

近くのスーパーでダンボールを貰ってきて

息子と案内板のようなものを作ることになった。

 

デザインが決まったので、適当なサイズにダンボールを切るときに

なんとなく

「たらららららーらららーらー らららーらー らーら

とドクターXを口ずさみ

「メス!」

と言ってカッターを構えたら すかさず息子が

「やめるんだ 大門

と乗っかってきた。

 

私は息子のこういうところを高く評価している

 

 

 

 

 


将棋のおじいちゃん

2019年07月24日 | ⓴ ホームエデュケーション

私はオセロもブロックスもダイヤモンドゲームも神経衰弱も

もう息子には勝てないんだけど、

(それは私が弱いからなのであんまり基準にはならないんだけど)

いとこたちとやっても大抵のゲームで勝つし

息子に将棋を教えたムスカ大佐(夫)によると

大佐も将棋ではもう勝てないそうだから

息子はボードゲームにまあまあ強い方だと思われる。

 

その息子が勝てない相手がいる。

水曜日に訪問している認知症の方のグループホームのおじいちゃんだ。

対戦は将棋。

半年以上、毎週1回対戦しているけど息子が勝ったのは1回か2回だそうだ。

 

息子は2か月くらい前から暇さえあれば将棋の本を開いているので

そろそろ勝ち出すんじゃないかと思っていたのだが吉報が届いて来ない。

それどころかおじいちゃんは日増しに強くなっているらしい。

そして日増しに元気になっているらしい。

 

「出会った頃より元気。

 将棋打ってると話もするから、なんか仲良くなっちゃって」

随分楽しそうに息子が話している。

 

毎週1回、水曜日の訪問って決まっているのに

「きのうも待っていたんだよ」

「ずっと待ってたよ」

 

おじいちゃん、今日は息子から2勝を上げたそうだ。

きっと今頃、気持ちのよい眠りに就いていることでしょう。

息子がお世話になります。

また来週お願いします。

 

 

 


しまなみ

2019年06月21日 | ⓴ ホームエデュケーション

しまなみ海道はサイクリングのメッカで、レンタサイクルも充実しているし

自転車ツーリスト用の宿もある。

 

息子や数人のホームエデュケーションの仲間と泊った

今治にあるサンライズ糸山という施設の前には

自転車チューブの自動販売機があった。

 

 

今回は諸事情でサイクリングは出来なかったけど

イベント会場に貼った、友人のフミオ作の画用紙を切り抜いた色とりどりの自転車が

気分を上げてくれた。

 

私と息子は

自転車のかわりに、時には船で、時には車で、時にはバスで、時には徒歩で、

しまなみ海道の島々に立ち寄り、出会った人と触れ合いながら広島へ渡った。

 

 

 

 

(おまけ)

今治のスーパーできれいに陳列されていた三島のふりかけ

こういうのにグッときちゃうんです

 


自分がかわる

2019年05月01日 | ⓴ ホームエデュケーション

昨夜息子が

「実は明日の施設ボランティアが少し緊張するんだ」と言う。

 

どういうところで緊張するのか聞いてみると

スタッフの中に圧の強い人がいるらしい。

「僕にだけじゃなくてみんなにそうだからそういう人なんだと思うし

 気にしなくていいことだとは思うんだけど」

と言う。

 

息子の弱点のひとつがこの「人の圧」に弱いというもので

イライラしながら強く言われたり

突然「何やってんの!」等大声で言われると

脳内がパニックになってフリーズしてしまうのだ。

 

私などは条件反射で「はいわかりました~」とか「すみません!」って

ひとまず言えちゃうんだけど

もしくはパパパッって回線が繋がって

「いやいや、それは違うでしょう」と冷静に自分の言い分を主張できるんだけど

息子は違うのだ。

 

「何やってんの!」

と言われて、この『何』が何を指すのかわからなかったりするので

しばらくフリーズしてしまって反応が遅れると

「何やってるのって聞いてるの!」

「聞こえないの?」

「早くして!」

「わからない!?それ取ってってこと!」

のように矢継ぎ早に飛んでくる指示を追い切れず、

さらに相手のどんどん大きくなる声の「圧」に注意を持って行かれてしまって

指示の意味が考えられなくなるのだ。

 

そういう苦手はあるけれど、それを自分でわかっておいて

少しずつでいいから慣れていこう、

対処も早くできるように努力していこうと話している。

 

今回も、

もともと口調がキツかったり命令口調を多用するタイプの人なのかもしれないし

体育会系のキビキビした人なのかもしれないし

思ったことをすぐ口にするストレートな人なのかもしれないしで、

意地悪されたわけではなく、不条理でもないので

息子が言う通り、おそらく気にすることはないのだろうというところに落ち着いた。

圧をスルーして言われたことをちゃんと出来るようになるといいね。

 

「卓球の二郎コーチを思い出せばいいよ。

 試合中監督に怒鳴られても、『はーい、わっかりましたー!』って調子よく言って

 ぜんぜん堪えてないあの感じ。

 でも指導は受け入れて実践しようとしてるでしょ。

 あの感じがいいよ」

 

「仕事を始めるとわかるけど、世の中圧の強い人はいくらでもいて

 そういう人を避けようとすると働ける場所なんてなくなっちゃう。

 自分が負担なく気にしなくなれるのが一番手っ取り早いよ」

 

「『苦手だけど一緒に居なければばらない人』ができたら

 必要以上に近づかず、うまくやれるところまで距離を取ってごらん」

そして

「お母さんが優しく丁寧に育てちゃったせいで

 外の世界とギャップを作ってごめんね(←だいぶ本気でちょっとギャグ)。

 もっとギャーギャーうるさいお母さんだったら慣れて苦労しなかったかもね」

とさりげなく自分の株を上げる言葉を盛り込み、『優しく丁寧な母』を織り込んで

今日の学習とした。

 

ちょっと前にリビングの掃除をした時にテーブルの下に落ちていた紙を拾ったら

認知症の種類について息子が自分なりに調べた専門的なメモだったことがあった。

報われて欲しい。

 

 

 


わたしがやることは

2019年04月13日 | ⓴ ホームエデュケーション

来年高校を卒業したら福祉の勉強をしようと思っていると息子が言うと

義父の顔が曇った。

義父は不機嫌さを隠さず言った。 

 

リスクが高く仕事もきついのに対価は少なく、

慢性的に人手不足だから、わざわざ志願しなくてもいつでも働けそうな業界に

なんでこの若さで自分から行くのだ?

大学4年間も学費を払ってまで、と。

「就職なんか何歳でしたっていいんだから、少しでも勉強していい大学に行きなさい。

 時給労働ではなく、休んでいても給料を貰えるような会社員になりなさい。

 資格を取るなら看護師にしなさい。

と言った。

 

実母に話した時にも

「なにもそんな大変な仕事を選ばなくても・・・・」

と言われた。

 

私自身もそういう親たちの気持ちがわかるので本当に応援していいのか迷うけど

もし私の大事な身近な人たちが、もしくは私自身が福祉の世話になる時は

うちの息子のような人に看ていて貰いたいと心から思う。

人生の終盤をそういう人に巡り会って過ごせたら、なんにも文句はありません。

 

福祉に従事する人が暮らしを心配せずに長く働ける国になるために

私は何を頑張ったらいいのかな。