読み手の“今の自分”が反映される本だなぁと思います。
気になるポイントが変わったり、前回気づかなかったことに気づいたり、
セリフひとつをどう解釈するかも もしかしたら日替わりでかわるかも。
だって理解が進むと気持ちも変わっていくんだもの。
「これはどういう意味なんだ?」
「私はどうなんだ?」
どんなところに反応して共感して嫌悪するのか
自分自身も観察対象にしながら読んでいました。
キャラの中には、
自分があり過ぎる人
自分が無さすぎる人
薄っぺらい人
自己愛の強い人
必要とされたい人
対話のない人・・・と色々いて、
またそれぞれに良い所も悪い所も好きな所も嫌な所もありました。
自分はどの人のどの部分が苦手か、それは何故かなど考えていると
今の自分の価値観も見えてきます。
人はひとりひとり違うし、一人の人間にも色んな側面があるし
成長して変化して行くしで、つくづく面白いものだと思います。
最初はイヤだと思った子を、2回3回と読んで知っていくうちに受容する自分がいたり
大人がラクしてるのが見えてきたり
思春期の潔癖さが痛かったり
「気がつく」というのはとても満足度が高いことだと思います。