やまじゅん通信 “きょうのヤマ場”

日本共産党前神戸市会議員 山本じゅんじ WEB通信

胸を打たれた口頭陳述

2011-03-04 | 日記・エッセイ・コラム

 予算特別委員会は都市計画総局質疑。私の所属する第2分科会は、昨日ですべての審査が終わり、今日は予備日。でも、住宅リフォーム助成制度の創設を求める請願の紹介議員の代表になっていたので、請願の趣旨説明をするため出席しました。

 この日、たくさんの請願や陳情が出されていました。住宅リフォーム助成制度の創設を求めるものや、新長田南再開発にかかわるもの、そして災害借り上げ公営住宅にかかわるものです。

今日の一番は、安田秋成さんの口頭陳述。被災し、仮設住宅を経て、自ら借り上げ公営住宅にお住まいです。数十戸程度の比較的小規模の団地のなかで、文字通り住民にとっては精神的にも暮らしにおいても支柱になっているかけがえのない存在です。

「3日間洗濯物が干したままになっている」とある一人暮らしの方の安否を心配する住民の訴えに、安否確認に出向く…。あと10年もすると住民の多くが90歳に。高齢の方々がお互いに寄り添いながらの復興住宅での日々の暮らし、安田さんの口頭陳述には人生の重みが詰まっていました。さすがに、議場も静まり返って。いつもそうですが、生きるっていること、深く考えさせられます。

 復興住宅には、家を失い、家族を失い、仕事も失った、そんな方が多くいらっしゃいます。住み慣れた地を離れ、同じ市内であっても遠く離れた地へ仮の住まいを求めて多くの方が移り住みました。東灘から西区の西端へ。「わしは、神戸に捨てられた」そんな声を多くききました。数年後、公営住宅へ。仮設住宅の立地している環境になじめなくて…そんな方も多くありました。公営住宅へ移っても環境になじめない…「さびしい」と自ら命を絶った方も少なくありません。ようやく終の棲家と、もといた環境に近い地域を選んで入った公営住宅。ふたたび出ていけ、自ら終の棲家を選べないなんてあんまりでしょう。

 また転居。出来上がっていた”社会”が崩壊。一人ぼっちの人だってでてきます。社会のカヤの外に置かれる、そんな人を一人でもつくってはなりません。復興住宅を訪問していると、そんな局面と隣り合わせ。肌で実感します…。

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