たまたま立ち寄った本屋で、
「死化粧 最後の看とり」 小林 光恵著 という本を買いました。
映画「おくりびと」のもととなった、「納棺夫日記」とともに置いてあり、両方買ってみました。
小林氏はエンゼルメイク研究会の主催者で、マンガの「おたんこナース」の原作者でもあると紹介されていたので、興味をそそられました。
看護師の著書ってたくさんあるけれど、どれも途中で読みたくなくなるんですが、
この本は面白いと思いました。ただ途中ですが・・・
おくりびとの映画の中でも、死化粧はひときわ印象的に描かれていましたが、実際私たちもすごく気を使う場面です。
以前にも書いたとうり、現在うちのステーションでは綿は詰めません。
映画の中でも、綿をつめるシーンに、違和感を覚えた人は少なからずいると思うのですが・・・
今は、高分子吸収体のゼリーを鼻腔と直腸にピストンで注入しており、外側からは何もしていないようにしています。
ただ、どうしても口が開いてしまうことが多く、私たちは、死後硬直までの間、顎バンドをさせてもらっていました。
「硬直が始まったらバンドを外して下さいね」といって、一番最後になるべく顔に皺がよったり変形したりしないようにバンドをさせていただいていたのですが・・・
本の中で、バンドやひもで縛ると、その部分がむくんだり色が変わったりすることがあると書かれており、ウーンとなってしまいました。
実際私たちは、数時間後は見ていませんので、わからないのです。
そうするのが、ずっと当たり前みたいになっていて・・・
勉強不足ですね・・・反省・・・
でも、今のところ、その後ご焼香に伺っても、ご遺体が変形したなどの指摘はなく、喜んでいただけているものとばかり思っていましたが。
ご家族の中には、訪問看護師さん以外にはやってもらいたくないと、私たちが伺うまで、顎を抑えて待っていて下さるご家族もいて、あまり深く考えていなかったというか、「口が開いてるのは厭に決まっている。」と思い込んでいました。
多少前歯がのぞいていたり、少しほほ笑むように口が開いていたり、そういうことはよくありますが、ぽっかりと開いた口は、苦痛の象徴のようで、死の象徴のようにも思えて、なんとか少しでも戻してあげたいと考えていました。
幸い病院ではないので、挿管チューブが入っていることはないので、ひどい変形はないものの、ご高齢の方などは、義歯を外してずっといることで、歯肉も委縮していて、口が閉じにくいように思えます。
本の中で、「今まで十分病気と闘って、なんでまた縛られなくちゃいけないの?!縛らないで!!」と妻が叫ぶ場面がありました。
確かにそうかもしれない・・・
でも、私たちのところでは、逆に元気なころの写真をもってこられて、「こんな風に・・・」と言われる事も多くて。
先日、うちのおじいちゃんのお友達が95歳で亡くなって、葬儀から帰ってきたとき「○○さん、喉ちんこが見えるほど大きく口を開いたままで、眼はどこにあるかわからないほど落ち込んでいて、あんな死に顔見たのは初めてだよ。かわいそうに。
なんであんな顔になっていたんだろうねー」と何度も首をかしげていました。
その方は、最後を特養で過ごされたとのことなので、施設スタッフの死後の処置が不慣れだったのか、あえてそのままだったのかは分りませんが、訪れた人は一様に驚いていたそうです。
どっちがいいかわかりませんが、今後は必ずご家族に選んでいただくことにしました。また、顎バンドをした方は、その後お顔の変形や変色がなかったかを、確認していきたいと思っています。
(葬儀屋さんも、顎バンドしてましが・・・その後がわからなくて不安です)
本の中では、病院で亡くなった方のケースとして書いてあったので、もしかしたらご家族の気持ちも、在宅とはちょっと違うのかもしれませんが、出来る限り美しく一番美しくお見送りしたいなと思っています。
そうそう、男性用の死化粧のファンデと口紅もあるとか・・
うちは、一応女性用は揃えてありますが、男性用はありません。
死化粧用のファンでや口紅は、油分が多くご遺体になじみやすくなっています。
でも、ご本人のでも充分ですが・・
結構、そういうセットは値段も張るので、全部を揃えるのは、小さな事業所では難しく、これからも課題は残りますが・・・
(目立たない、チンキャップはすごく高くてあきらめました・・・
なんか、もっと安価で目立たなくって使いやすいものを開発して下さい!
「死化粧 最後の看とり」 小林 光恵著 という本を買いました。
映画「おくりびと」のもととなった、「納棺夫日記」とともに置いてあり、両方買ってみました。
小林氏はエンゼルメイク研究会の主催者で、マンガの「おたんこナース」の原作者でもあると紹介されていたので、興味をそそられました。
看護師の著書ってたくさんあるけれど、どれも途中で読みたくなくなるんですが、
この本は面白いと思いました。ただ途中ですが・・・
おくりびとの映画の中でも、死化粧はひときわ印象的に描かれていましたが、実際私たちもすごく気を使う場面です。
以前にも書いたとうり、現在うちのステーションでは綿は詰めません。
映画の中でも、綿をつめるシーンに、違和感を覚えた人は少なからずいると思うのですが・・・
今は、高分子吸収体のゼリーを鼻腔と直腸にピストンで注入しており、外側からは何もしていないようにしています。
ただ、どうしても口が開いてしまうことが多く、私たちは、死後硬直までの間、顎バンドをさせてもらっていました。
「硬直が始まったらバンドを外して下さいね」といって、一番最後になるべく顔に皺がよったり変形したりしないようにバンドをさせていただいていたのですが・・・
本の中で、バンドやひもで縛ると、その部分がむくんだり色が変わったりすることがあると書かれており、ウーンとなってしまいました。
実際私たちは、数時間後は見ていませんので、わからないのです。
そうするのが、ずっと当たり前みたいになっていて・・・
勉強不足ですね・・・反省・・・
でも、今のところ、その後ご焼香に伺っても、ご遺体が変形したなどの指摘はなく、喜んでいただけているものとばかり思っていましたが。
ご家族の中には、訪問看護師さん以外にはやってもらいたくないと、私たちが伺うまで、顎を抑えて待っていて下さるご家族もいて、あまり深く考えていなかったというか、「口が開いてるのは厭に決まっている。」と思い込んでいました。
多少前歯がのぞいていたり、少しほほ笑むように口が開いていたり、そういうことはよくありますが、ぽっかりと開いた口は、苦痛の象徴のようで、死の象徴のようにも思えて、なんとか少しでも戻してあげたいと考えていました。
幸い病院ではないので、挿管チューブが入っていることはないので、ひどい変形はないものの、ご高齢の方などは、義歯を外してずっといることで、歯肉も委縮していて、口が閉じにくいように思えます。
本の中で、「今まで十分病気と闘って、なんでまた縛られなくちゃいけないの?!縛らないで!!」と妻が叫ぶ場面がありました。
確かにそうかもしれない・・・
でも、私たちのところでは、逆に元気なころの写真をもってこられて、「こんな風に・・・」と言われる事も多くて。
先日、うちのおじいちゃんのお友達が95歳で亡くなって、葬儀から帰ってきたとき「○○さん、喉ちんこが見えるほど大きく口を開いたままで、眼はどこにあるかわからないほど落ち込んでいて、あんな死に顔見たのは初めてだよ。かわいそうに。
なんであんな顔になっていたんだろうねー」と何度も首をかしげていました。
その方は、最後を特養で過ごされたとのことなので、施設スタッフの死後の処置が不慣れだったのか、あえてそのままだったのかは分りませんが、訪れた人は一様に驚いていたそうです。
どっちがいいかわかりませんが、今後は必ずご家族に選んでいただくことにしました。また、顎バンドをした方は、その後お顔の変形や変色がなかったかを、確認していきたいと思っています。
(葬儀屋さんも、顎バンドしてましが・・・その後がわからなくて不安です)
本の中では、病院で亡くなった方のケースとして書いてあったので、もしかしたらご家族の気持ちも、在宅とはちょっと違うのかもしれませんが、出来る限り美しく一番美しくお見送りしたいなと思っています。
そうそう、男性用の死化粧のファンデと口紅もあるとか・・
うちは、一応女性用は揃えてありますが、男性用はありません。
死化粧用のファンでや口紅は、油分が多くご遺体になじみやすくなっています。
でも、ご本人のでも充分ですが・・
結構、そういうセットは値段も張るので、全部を揃えるのは、小さな事業所では難しく、これからも課題は残りますが・・・
(目立たない、チンキャップはすごく高くてあきらめました・・・
なんか、もっと安価で目立たなくって使いやすいものを開発して下さい!