こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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ケアマネ悲しい、施設事情・・・

2009-07-29 23:06:40 | 訪問看護、緩和ケア
最近、新しくできる特養や老健。

すごくおしゃれで、まるで高級ホテル並みです。
そして、そのほとんどが個室対応です。

そりゃあきれいだし、うるさくないし、個人情報は守れるし、いいと思いますよ。

でも・・・
個室料金がいるんです。
これが結構高いんですよ。

少ない年金で、細々と在宅療養をされている方や、生活保護の方は入れないんですよね。

今、多床室のショートステイや、入所は満杯です。
昔からある施設には、多床室が比較的あるのですが、そういう施設自体が少ないので、ここに入るのは至難の技になりつつあります。

それでもショートステイは、なんとかなるかも。
でも、入所となるとどうにもならないのが現実です。

実際、一時はあちこち建った施設も、ほとんどが頭打ちなのだそうです。

施設経営に手を上げてくれる企業が、横浜ではもう、ほとんどないと聞きました。
個室対応にしても、初期投資を考えると、そうせざる得ない経営状況があるそうです。

そういうわけで、なんとか特養に入らなければ、家族共倒れみたいなご家庭でも、保護家庭であったりすると、どこも受け入れ先がないのが現状です。

そういう場合は、数少ない多床室のある施設でのショートステイでしのぐしかありません。

それを確保すべくするのはケアマネです。

時々、受話器が耳に張り付いたまま、しゃべり続けて、固まっている人をみたら、どこかのケアマネだと思ってもいいと思います。

どこに行くんだ。介護保険。

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2 コメント

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経済的に厳しいからこそ (Maa-chan)
2009-07-30 23:53:43
 私は老人ホームへの「措置」の仕事をしていました。なので,介護保険法施行後,今までは「措置」で入所できていた,経済的に厳しい方はどうなるのだろうと思っていました。
 記事のような話はあちこちから耳にしていましたので,時々「措置時代の方がよかったのでは」と思うこともあります。

 「介護の社会化」が介護保険の目的だったとすると,経済的にも家族的にも厳しい方は,地域社会全体で支えていくしかない,というのが「定説」になるのでしょう。しかしそれは机上の空論に過ぎず,施設入所を選択するしか,今のサービス供給状況ではなってしまうでしょう。そうである以上,きちんとした施設(群馬県での火災のあったような施設ではなく,という意味です)を整備することも,社会的には要請されてくると思います。

 介護保険サービスは,保険料だけでなく税金も使うのですから,所得の再分配ということももう少し考えて,「経済的弱者」な高齢者が地域で暮らせない時には施設できちんとしたケアを提供する,ということを,こうやって声を上げていくしかないのでしょうね。

 声を上げてくださり,ありがとうございます。
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賛同ありがとうございます! (こぶた部屋の住人)
2009-07-31 00:22:04
本当に今のままでは、ずさんな法のほころびから、たくさんの弱者がこぼれおちてしまいます。
小さな声でも、みんなで上げれば大きな声になる・・・といいのですが。

日本の政治自体が、揺れ動いている今、ただの傍観者になっていてはいけないと思います。
「ちょっと、今どうなっているの?」
みんなで、そこを確認しないと、知らないうちにとんでもないことになっちゃうかもしれませんね。
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