こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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自分のための言葉

2013-03-07 23:09:51 | 読書、漫画、TVなど
訪問看護という仕事は、人の生き様を目の当たりにする仕事でもあります。

理不尽な苦しみの中で、もがいて苦しんで、泣いて叫んで・・
その中から、みなそれぞれ思うところがあって、とてつもなく大きな心で周囲を包んでくれたりもします。

苦しみの中から、なぜそんなに優しくなれるのかと思うくらい、穏やかな笑みを浮かべる人もいれば、最後まで険しく戦う人もいる。

そんな人たちの言葉に、私たちは何度も救われたし、心が震えたりしてきました。

何度もブログに書きましたが、私がいつも凹んだ時に読み返す言葉があります。

私は、なんでこんなに苦しんだろう?
なんで私なんだろう?
なんで今なんだろう?

そんなふうに思うときに、読み返すとまた前を向こうと思うのです。

この本を初めて読んだときは、「ああそうか、うんなるほどね。」くらいだったのですが、二度目に読んで、3度目に読んだ時に、自分の心の痛みとすごく重なったのだと思うのです。

それから、この本は私の支えになっています。


「モリー先生との火曜日」

ALSに侵された老教授と、その教え子であるジャーナリスト ミッチ・アルボムとの対話が淡々と書かれています。

以下、その抜粋です。

「過ぎたことにとらわれるな。ただし、否定も切り捨ても禁物」
「自分を許すこと、そして人を許すことを学べ。」
「もう、チャンスはないと思い込むな。」
「死ぬっていうのはね、悲しいことの一つに過ぎないんだよ。不幸な生き方をするのはまた別のことだ。ここへ来る人のなかには不幸な人が随分いる。」
「自分の文化を創ること。多くの人はそれができない。私よりよっぽど不幸だよ。こんな状態の私よりも。」
人生は、前に引っ張られたり後ろに引っ張られたりの連続なんだよ。」
「我々のこの文化は、人々に満ち足りた気持ちを与えない。文化がろくに役に立たないのなら
そんなものいらないと言えるだけの強さを持たないといけない。」
「人生に意味を与えてくれる道は、人を愛すること、自分の周知の社会のために尽くすこと、自分に目的と意味を与えてくれるものを作り出すこと」
「人生で一番大切なことは、愛をどうやって外に出すか、どうやってなかに受け入れるか、その方法を学ぶことだよ。」
「・・いろんな人が見舞いに来てはくれるだろうけれど、ここを離れない人がいるのとは同じではない。誰かがこっちに気を配って、終始見守ってくれる人がいるのと同じにはならない。
家族っていうのは、そういうものなんだ。
単に、愛だけじゃなくて、見守っている人がいますよ、とわからせてくれること。
中略「精神的な保護」とでもいうかな。そこに家族がいて見守ってくれているっていうことね。」
「老化はただの衰弱なじゃない。成長なんだ。やがて死ぬのはただのマイナスとは片付けられない。やがて死ぬことを理解するのは、そしてそれによってよりよい人生を生きるのは、プラスでもあるわけだ。」
「死で人生は終わる。つながりは終わらない。」
「いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかも学べる。」
「死に直面すれば、すべてが変わる?」
「そうなんだ。余計なものを剥ぎ取って、肝心なものに注意を集中するようになる。いずれ死ぬことを意識すれば、あらゆることにつて見方がガラッと変わるよ。」


私は、私の苦しみの中だけにとらわれてはいけないのだと。
なすべきことは他にもあるし、もっといろんなことを許さなければいけないのだと。
もっと今の問題を受け入れるための方法を学ばなくてはならないのだと。

次々と降りかかる問題は、きっと私を成長させてくれるのだと信じることができる。

自分の為の言葉を、見つけられた時の感動は、なかなか素敵なことですよ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
悩んだ時のバイブル (ぴーすけ)
2013-03-08 09:05:10
お久しぶりです
私は自分が悩んでモヤモヤしているときは
必ずここへやってきてブログを読ませていただいてます。

いつも心に響く私のストライクゾーンにピッタリの言葉に
勇気づけられています。

ありがとう。
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こちらこそ、ありがとう! (こぶた部屋の住人)
2013-03-08 23:28:59
照れます。(#^.^#)
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