MARUMUSHI

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『誰も守ってくれない』。

2009-02-21 22:11:09 | 映画日記
『誰も守ってくれない』を観てきた。

犯罪”加害者”の妹と彼女を守る刑事の物語。
「どうして?どうしてみんな私を追いかけてくるの?私が何したって言うの?」
すっげー重~いテーマ。
どこまでが真実を描いているのかわからないけれど、もし本当にありえる話なんだとしたら、かなり過酷な物語だ。

この映画では、登場人物は全員、弱者。
そして、全員、悪人。それも不作為の。

「世間はみんな、加害者の家族にも罪を償って欲しいと思っている。死んでお詫びをしろと言っている」
正しい意見なのかもしれない。
ただ、この意見に対して「なぜ?」という問いかけが合った場合、すっきりとした答えは出せないと思う。
その意味では、間違った意見なんだと思う。

人間にはタブーを犯すという行為に、なにかしら心惹かれるものがある。
だから、殺人事件はセンセーショナルに報じられるし、その犯人が未成年者であればなおのこと興味がひかれて行く。
これはまだ、好奇心の範囲ですむ話かもしれない。
けれど、その犯人の家族を、さも当然といった顔で攻撃するのは、間違っていると思う。
なぜなら、攻撃する理由を明確に説明できないと思うからだ。別に法律がどうとか、人権がどうとかそういう問題ではなくて、理由が無いからだ。

全ての人間が憎しみあっていては、何も進まない。ずっと憎み合っているだけになる。
誰かが、罪を受け止め、罪をたしなめて償わせ、そしてそれを許容してやらなければならないと思う。





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