流離未踏

流れの果てにあるものは・・青天霹靂

普通の日々

2019年11月30日 | 日毎夜毎
なんで自分だけがこんなにどん底なんだろう?・・そんなことを思う日々が無かったわけではない。
今考えれば「自分だけが」なんて・・なんという思い上がった考え方だったのだろう。

食べ物ものどを通らないほどの悲しみの底に居ても人はいつか腹が減り、少しずつ食べられるようになる。
そうすれば多少元気になり、先を見通す力も湧いてくる。闇雲に沈みっぱなしでいるわけにはいかない。

誰でも人は皆、悲しみを胸の底に溜めて引きずりながら生きている。
そんな当り前のことがわかるようになるのにけっこう時間がかかった。
普通の日々とはそういうことなんだよね。

牛鍋

2019年11月29日 | 吉田屋で何食べる?
牛脂と少しの牛肉を弱火で炒め、砂糖をふって下準備。
玉ねぎ、ねぎ、きのこ類を加えて砂糖、酒、醤油をふり、残りの牛肉をのせたら煮えるのを待つ。

煮えるまで、あともう少しかな?

湯気を上げながら肉がグツグツと上下にふるえる。
甘い玉ねぎをつまみながら鍋を見つめる・・楽しい時間が過ぎてゆく。

手取峡谷 綿ヶ滝(わたがだき)

2019年11月26日 | 旅みたいな・・

遠くで雷鳴が聞こえたかと思う間もなく、低く重い黒雲がみるみる近づいて来る。
天空が震え、わななきながら大粒の雨が音をたてて降り注ぐ。手に持った傘はまったく役に立たない。

通り雨などという生易しいものでは無く、全身が一瞬でずぶぬれになってしまった。
傾斜のきつい峡谷の底に降りる気を削ぐにはそれだけで十分だ。

階段途中から眺める滝に未練はあるが、この辺りが限界。
戻り始めたが、濡れて重くなったジーンズが足にまとわりつき、思うように足が上がらない。

旅の終わりは、いつもこんな感じで呆気なく幕を閉じる。それでも旅は面白い。