中華圏(中国語圏)の映画は、それぞれの歴史的・政治的背景により、独自に発展した中国映画、香港映画、台湾映画に分類することが出来ます。
香港映画 の定義は、香港で制作された映画のことで、中国本土の資本と人材により制作された映画とは区別しています。
そのルーツは、日中戦争(1937~1945年)以前の時代にさかのぼると言われています。当時、中国では上海を拠点に多くの映画が作られていました。
しかしその後、日本の支配下で規制を受けながらの映画作りを余儀なくされた映画関係者は、自由な製作ができる香港へ逃れました。1949年、中華人民共和国が誕生すると、今度は中国共産党による検閲などの支配を恐れた映画関係者が、再び香港へ流出しました。
1950~60年代にかけて、香港映画界は大きく発展しました。「キャセイ・オーガナイゼーション(國泰機構)」と、「ショウ・ブラザーズ(邵氏兄弟香港有限公司)」いう二大映画会社が、香港や台湾、その他の華人社会をマーケットに急成長しました。
1977年代になると、ブルース・リー主演の「ドラゴン危機一発」に始まり、カンフー映画が、日本を含め一大ブームとなりました。
1980~90年代には、多数の製作会社による様々なジャンルの香港映画が、アジアを席捲しました。香港影業協会によると、全盛期の1993年には、香港映画は、234作品も製作されていました。
ところが、1997年の香港返還後は、中国資本の流入で本土向けに「中国化」された合作映画が急増します。2013年の香港映画の製作は、全盛期の1/5以下の43作品と激減しています。
「隊長のブログ」では、そんな香港映画を、これまでに19作品を紹介しています。
詳細は、下記記事一覧をご参照下さい。但し、リストには、香港・中国合作映画も含んでいます。
尚、ブログで紹介した中国映画の一覧は、こちらをご参照下さい 。
また、台湾映画の一覧は、こちらをご覧ください 。
==「香港映画」 記事一覧 ==
(日本公開年:タイトル:監督)
3. 1994年 『さらば、わが愛/覇王別姫』(香港・中国合作) チェン・カイコー
10. 2004年 『ターンレフト ターンライト』 ジョニー・トー、ワイ・カーファイ
12. 2006年 『ウィンター・ソング』 ピーター・チャン
13. 2007年 『傷だらけの男たち』 アンドリュー・ラウ
14. 2009年 『ウォーロード/男たちの誓い』(香港・中国合作) ピーター・チャン
15. 2011年 『海洋天堂』(香港・中国合作) シュエ・シャオルー
16. 2017年 『イップマン 継承』 ウィルソン・イップ
17. 2018年 『恋するシェフの最強レシピ』(香港・中国合作) デレク・ホイ
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