隊長が、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの第606回は、『ドラマ 「続・夢千代日記」』をお送りします。
昭和57年(1982)1月11日から2月14日にかけて、NHK総合テレビの「ドラマ人間模様」枠で放送された『続・夢千代日記』(全五話)が、2024年4月5日から5月3日までの毎週金曜日に、同局 BS4Kにて、再放送されました。
本作は、病を背負いながらも、ひたむきに生きる、山陰の小さな温泉の芸者置き屋のおかみ・夢千代の物語「夢千代日記」三部作の続編です。
原作・脚本:平成29年(12017)に、88歳で亡くなられた 早坂 暁(あきら)。
音楽は、武満 徹。
主役の夢千代を演じるのは、吉永小百合。
尚、「隊長のブログ」では、吉永小百合さんが出演する作品・番組を、これで16本を紹介したことになります。詳細は、こちらをご参照下さい 。
共演者:秋吉久美子、樹木希林 、中条静夫、夏川静枝、長門勇、いしだあゆみ、檀ふみ、加藤治子、石坂浩二、緑魔子、あがた森魚、ほか。
語り: 吉永小百合
内容:広島で胎内被爆し、白血病で長くない命と知る夢千代は、神戸の病院から山陰の温泉町へ帰る列車の中で、ひとりの少女に出会いました。夢千代は一目で、少女が家出をしてきたとわかりました。
20年前の自分にそっくりなその少女と、温泉町の人々の人間模様を、山陰の冬景色とともに叙情豊かに描いた作品です。
感想:終戦後、海軍兵学校から松山に帰郷の途中、原爆投下直後の広島の惨状を目撃している早坂暁が、吉永小百合と出会い、まさに彼女のために書いた三部作と言えるのでは、ないでしょうか。
原爆症で苦しむ夢千代の儚さを、当時37歳の吉永小百合の演技は、秀逸です。
題名の通り、吉永小百合演じる夢千代が日記を読むが如くに物語が展開していく演出も、良かったです。
他の登場人物も、“訳有り女と男”ばかり。出演者の皆さんの好演ぶりも光ります。
中でも、年増芸者・菊奴を演じた樹木希林の “悲しきコメディアンヌ” ぶりが、隊長は好きです。
吉永小百合と樹木希林は、このドラマでの共演がきっかけで仲良くなり、樹木希林が亡くなるまで親交が続いたそうです。
劇中で、ストリップ小屋やスナックで流れるBGMの挿入歌も、あがた森魚の「赤色エレジー」や、沢田研二の「TOKIO」など、当時のヒット曲でありながら、ドラマに相応しい選曲をした武満徹も、さすがだと思いました。
最後になりますが、初回放送から既に42年。早坂暁さん以外にも、多くのスタッフ・出演者が、鬼籍に入られています;
武満徹、樹木希林、中条静夫、夏川静枝、長門勇、加藤治子、など(敬称略)。
亡くなられた皆さんのご冥福をお祈りいたします。
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